インタビュー
2020.01.10

古川健介(けんすう)インタビュー「マンガサービス『アル』から見える、バーチャル空間に活路を見いだす日本の未来と可能性」

Special Interview #05

アル株式会社代表取締役

古川 健介

アル」は、マンガ好きな人が次に読むマンガを楽しく見つけるためのサービスとして、2019年1月22日にスタートしました。同年6月には第三者割当増資を実施し、総額2億円を調達。着々とマンガ好きの間に浸透していき、Google Playベストオブ2019ではブレイク寸前のアプリとして「隠れた名作部門」を受賞しています。

この「アル」を運営しているのが、「けんすう」の愛称で知られる古川健介さんです。子どもの頃からマンガが好きだった古川さんが「アル」を立ち上げたときのnoteには、「残りの人生、全力ですべてを賭けてこのサービスに注力し、マンガに携わる人がみんな幸せにするような場所を作っていきたい」と書かれていました。

それからおよそ1年が経った今、「アル」は大きく、そして着実に進化を続けています。古川さんはこれから「アル」をどのようなサービスにしたいと考えているのでしょうか。話を伺いました。

(取材・文・イラスト:Marketing Native編集長・佐藤綾美 撮影:海保竜平)

 

目次

本当にマンガ好きな人が好きなことだけ書けるサービス

――「アル」は「漫画村」に対抗するために作られた「漫画ビレッジ」(無料で読めるマンガを集めたサイト)をリブランディング・リニューアルしたサイトが前身で、出版業界からの要望も受けてコミットすることに決めたとnoteで読みました。あらためてお聞きしますが、そもそもどのようなきっかけで「アル」を始めようと考えたのでしょうか。

日本発のサービスや商品で、これから市場を世界的な規模で活性化できる可能性があるのは限られていると思いますが、エンタメ領域はその1つになり得ると考えたのが、市場目線での理由です。そのうえで、時代の流れとして、ユーザーが好きなものを媒介にしてつながり、好きな人同士で話せるようなコミュニティがより盛り上がると推測しました。

Twitterや「5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)」のように誰でも好きなことを書きこめる開かれた場所には、自分が好きだと思っているものを好きじゃない人もコミュニティに入ってきますし、Amazonのレビューでは星1つを付ける人もいます。エンタメに対する「これが良かった」「悪かった」などの感想って、本当にそのエンタメが好きな人にはちょっとしたノイズなんです。だから、「アル」はマンガが好きな人が訪れて、好きなことしか書かないサービス設計にしました。

加えて、インターネット上の規制に対する動きも意識しています。今後は法律で縛りすぎたり、逆に業界の自浄作用に任せきりにしたりしないことが重要になると考えています。

2000年代のインターネットは無法と合法が混在し、2010年代は政府による法規制と自主規制(業界や企業による自主的な規制)によって規制されるようになった時代だったと思っています。そして、2020年代は共同規制の時代が来ると考えられています。「共同規制」とは、法規制と自主規制の間を取る考え方で、官庁と民間企業が共同でルールを作り、問題解決することを表しています。

一方、GoogleやAmazon、Facebookなどによるプラットフォームの構築と独占についても2010年代で大体終わり、2020年代は調整と共創の時代にもなると思います。例えば「金融×テクノロジー」のように、重いアセットを持った企業とベンチャー企業などの技術力に優れた小資本が、いかに共創していくかがトレンドになると予測しています。つまり大企業とベンチャー企業が一緒になって国や業界も巻き込み、規制などをうまく整理しながら、ユーザーにも業界にもメリットのある形に調整していく方向に動くでしょう。そのため、「アル」もマンガ業界における調整と共創に取り組んでいるところです。

▲「アル」の主な機能の一部。ユーザーが新しいマンガを読みたくなるきっかけを提供している。今のところ課金制度はなく、投資により集めた資金やアフィリエイトによる本の売り上げ、オンラインサロン「アル開発室」の会費、古川さんの有料noteの売り上げなどを運営資金としている。画像出典:アル

「アル」には、ユーザーが好きなコマをスクショ(または撮影)して投稿できる「コマ投稿」という機能がありますが、それはそのような時代の流れを踏まえて設計しました。

マンガのコマをスクショしてアップロードする行為は違法ですが、ネットユーザーがシェアしたりコミュニケーションに使ったりすること自体は作品の宣伝につながります。とはいえ、コマの使用を無制限に業界的に認めてしまうと、「漫画村」のように著作者に損失を与える例が出てきてしまう。そこで、「アル」はマンガの作品ごとにコマの使用について許可を取り、使い道や制限を設けたうえで、ユーザーが投稿できるようにしました。こうすれば、ユーザーは気兼ねなくコマを使えますし、マンガの宣伝にもなります。さらに、著作者の不利益になるような行為は「アル」がきちんと対応してコントロールしていきます。これは作品を作っている出版社や著者側だけでなく、インターネットのコミュニケーションに詳しい我々からも働きかけたほうが、全体にとっていいのではないか…と思いやっています。

マンガ業界の多様性がなくならないように維持したい

――ハウツー情報サイトの「nanapi」など多数のビジネスをこれまで立ち上げていますが、そこで得た経験から「アル」に活かしていることはありますか。

そうですね、Webメディアを運営されている方の前では言いづらいのですが…(笑)

――大丈夫です(笑)

インターネット上に記事を無料で出したことは、Webメディア全体がハマった罠だと思っています。例えばアドネットワークを利用した場合、1PVあたりは平均して0.3円〜0.5円となり、10万PVを獲得したとしてもΩ数万円しか稼げません。そういう状況を受けて、多くのWebメディアはコストを削減しつつPV数を稼ぐため、「Appleが新製品を発売」といったニーズは高いけど、プレスリリースを読めば誰でも書けるような記事を量産するようになりました。その結果、「インターネットでは記事の多様性がなくなった」という結論が僕の中にはあります。

小説投稿サイト「小説家になろう」もわかりやすい例の1つです。誰でも自由に小説を書いて投稿でき、自由に読めるサイトなので、幅広いジャンルの作品が生まれそうに思えます。でも、「小説家になろう」では「異世界転生もの」というジャンルがめちゃくちゃ強くなって、そのジャンルの作品ばかりが増えたんです。

【代表的な作品例】
『転生したらスライムだった件』
『無職転生 - 異世界行ったら本気だす -』
『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』
『蜘蛛ですが、なにか?』
『私、能力は平均値でって言ったよね!』
『本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~』
『賢者の孫』
など
※「小説家になろう」に投稿された699,300作品のうち、「異世界転生」でヒットする作品は42,593作品あった(2019年12月26日時点)

一方で、出版社の今のビジネスモデルでは、例えば『ONE PIECE』がたくさん売れれば、出版元の集英社はそのお金でいろいろな新人作家さんに投資することができます。その結果、多様なジャンルの作品が生まれて、また新たなヒット作品が誕生します。だから、「アル」ではマンガが売れる仕組みをたくさん作って、この多様性がなくならないようにキープしたいと考えています。

――2020年1月22日に「アル」のローンチから1年を迎えます。客観的に見ていると、マンガが好きな人の間では「アル」の存在が浸透してきたように感じられますが、どのような1年でしたか。

ユーザー、出版社、マンガ家さんと、いろいろな人が360度全方位で協力してくれたので、ありがたい1年でした。
ただ、サイトとしては課題が山積みで、多くのユーザーに助けられています。「マンガ業界を良くしたい」という思いを抱えるユーザーも多く、「『アル』を盛り上げよう」「自分たちが頑張らないと」と思ってもらえているのがありがたいです。

――サイトには例えばどのような課題がありますか。

たくさんありますよ(笑)。コマ投稿の仕方やマンガの購入方法など、改善したい部分がいろいろと山積みです。マンガのセリフから検索できる機能を作ったり、「エンジニアが出てくる作品」のように一般的にはあまり見られないタグで作品にタグ付けしたりもしていますが、全体が整うまで時間がかかるだろうと覚悟しています。ユーザーの間に「『アル』って大体こんな感じだよね」という感覚が浸透するまで、5年くらいかかると思います。

▲「俺様系のキャラ」というタグが付いたマンガ一覧。

画像出典:アル

小さいサービス同士で無意味に競争がはじまってしまうと、全体最適としてよくないことが多いので、短期的に収益があがらなくても、時間をかけて地道に仕組みを作って、それが後から効いてくる形で実装しています。

――「アル」を使っているユーザーは、どのような人が多いのでしょうか。また、今後はどんなユーザーに使ってほしいと考えていますか。

想定通り、「アル」はマンガが非常に好きな人に使っていただいています。ユーザーのデータを見ると、月に10冊~20冊単位でマンガを購入するような、マンガ好きの中でもヘビーな層がかなり多く、1カ月の購入冊数は全体の中央値で27冊です。多い人は1カ月で300冊も購入しています。だんだんとライトな層にユーザーが波及していくイメージを持っていて、将来的には、マンガを読まなかった層が「アル」からマンガを読むようになるのが理想です。

ユーザーとともに作り、盛り上がれるサービスにときめく

――古川さんは学生時代に立ち上げた「ミルクカフェ」をはじめ、ユーザーと一緒に作るサービスに関わることが多く、「アル」もユーザーの投稿によって活性化するサービスです。以前、「Web2.0の夢を未だにおっていて『ユーザーと一緒にサービスを作る』というのが好き」という旨のツイートも拝見したのですが、古川さんがずっと追っている「Web2.0の夢」とは何でしょうか。

まず、Web2.0の定義を知らない人のほうが、多いかもしれません。

ティム・オライリーの初期の定義は『旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し誰でもがウェブを通して情報を発信できるように変化したウェブを「Web 2.0 」とする』としていた。

引用:フリー百科事典ウィキペディア日本語版「Web2.0」2020年1月8日18時(日本時間)現在での最新版を取得

マスメディアの時代は情報が一方通行だったのが、Webの登場によって双方向になったとされつつも、双方向性はそこまで広がらなかったと思います。2005年くらいに「これからはWeb2.0の時代だ」と盛り上がり、個人による発信はその後流行したソーシャルサイトで行われるようになりました。

結局、今はインフルエンサーの時代になり、影響力のある人が発信している状態で、それって僕の中ではマスメディアとほぼ同じだと思っています。つまり個人の時代になっているわけです。そうではなく、「5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)」や「Wikipedia」のような、みんなで作って盛り上がれるサービスのほうが僕はときめくので作りたい、というのがWeb2.0の夢です。

――ユーザーとともにサービスを作ることの醍醐味はどこにありますか。

何かを表現したり、情報を発信したりする楽しさをみんなで共有できるところが好きです。世の中の人の多くが、本当は表現者や発信側になりたいのではないかと思います。なぜなら、そのほうが情報の受け手でいるよりも楽しいからです。

でも正直に言うと、ユーザーを巻き込まないサービスのほうが、効率的に運用できると思います。CGM(※)やユーザー投稿系のサイトは、自分たちでコンテンツを作るよりもコントロールが利かないので、運用の手間がかかるはずです。例えば、同じレシピサイトでも、ユーザーが投稿する「クックパッド」より、自分たちで動画を撮っている「クラシル」のほうが圧倒的なレシピ動画数を誇るのは、それが理由の1つではないかと思います(2019年6月時点で3万本以上)。また、「クックパッド」のユーザー数が減少している一方で、「クラシル」はアプリダウンロード数が2000万を超えています(2019年12月時点)。

「クラシル」もよく使うのですが、僕が「クックパッド」をいいなと思うのは、「家でご飯を作る人は、料理を作ったときに家族など以外からももっと承認してもらいたいはず」との思いからサイトが作られて、開設当初からずっと「レシピを見る側の人のためのサイト」ではなく、「レシピを載せる人のためのサイト」を貫いているからです。

※Consumer Generated Mediaの略。ユーザーの書き込みによって、コンテンツが作られるメディアのことを指す。口コミサイトやソーシャルネットワーキングサービス、動画共有サービス、キュレーションサイト、イラストコミュニティなど。

――古川さんがユーザーとともに作るサービスが好きなのは、昔からでしょうか。

そうですね、個人にあまり興味がないんでしょうね。個人が評価されるようになると、「正しいかどうか」よりも、「誰が言っているか」のほうが重視されやすく、偉い人が言っていることのほうが有効になってしまいます。僕はそうじゃないほうがいいと思っています。

「Wikipedia」ってすごいですよね。芸能人のニュースがあればすぐに情報が更新されるし、間違っていたら一応直されるわけじゃないですか。でも、その割には「私、Wikipediaを超書いているんだよね」と言う人をみんな見たことがないと思うんです。実際に書いている人はそんなに多くないはずなのに、あれだけの数のページが成立しているのが面白いです(※)。

※:日本語版Wikipediaは記事数が110万以上、総ページ数が350万以上ある。登録利用者は150万人以上いるものの、過去30日間で何らかの操作をした利用者は1万3000人程度のため、この1万3000人程度で記事の執筆・更新などが行われていることが推測される(いずれも、2019年12月時点のデータ)。

想像力の限界を超越する人が価値を出すようになる

――2020年を迎えて、「アル」もサービスをさらに本格化させる勝負の年になるかと思います。新年ということでお聞きしたいのですが、古川さんはこれからの時代をどうとらえ、その中で「アル」はどういう役割を果たしていこうとお考えですか。

あらゆる国の中で、バーチャル空間のほうが主体になる国があるとしたら、それは日本だろうと考えています。日本人はバーチャルYouTuberやゲーム、マンガなどの世界に異常なほど溶け込めると思うんです。VR技術もどんどん進化しているので、あと10年~20年くらいでVR空間が現実並みの影響力を持つようになるのではないでしょうか。だから日本は、「恋愛ってバーチャル空間でやるのが普通だよね」という感じで、違和感なく移行する最初の国になると思います。

日本では美少女バーチャルYouTuberに変身するおじさんがいますが、他国ではあまり見られない現象のようです。また、日本のように、先進国の中でも有数の地位まで上り詰めたのに、このまま人口減少が進んで滅亡しそうな状態の国は聞いたことがありません。今後30年で日本の総人口は約2000万人減少すると言われていて、2065年には8800万人まで落ち込む想定です。しかも、8800万人のうち40%近くを65歳以上が占めると言われています。

だから、バーチャル空間で日本人がいろいろな人格を演じてコミュニケーションを取る時代が来たときに、日本はリアルの人口が減る一方で、バーチャル空間における人口が上昇し続けるという予測を立てています。そうなったときに、バーチャル空間に展開できるマザーコンテンツとなり得るのは、小説やマンガです。マンガ業界が盛り上がり、グローバルに展開できれば、まだ外貨を獲得できる可能性があると思います。

小説やマンガは、基本的に1人の人間の想像力から作られます。人やお金といったリソースも大切ですが、今後は想像力の限界を広げられる人が、産業でもおそらく価値を出せるはずです。日本人の想像力はなかなかのものだと思います。

――確かに、日本ほどマンガ文化が発展している国はないと思います。

たとえ意味のわからない内容でも許容されて、マンガ家さんが食べていけているのがすごいですよね。この前『織田信長が人体模型に転生する話』(GANMA!)というマンガを読んだのですが、普通は通用しないような設定が、商業として成立しているのが面白いです。

――では、日本がそうした方向に進んでいく中で、「アル」をどのように進化させていきたいと考えていますか。

かつてはエンターテインメントの中でも「軽くて安い」コンテンツだったマンガが、無料で見られて短時間で楽しめるYouTubeやTikTokの登場によって、お金も時間もかかる「重くて高い」高級商材になってしまいました。そうすると本当に好きな人しかマンガを買わなくなって市場が縮小してしまうので、マンガ業界を壊さずに「アル」で軽くて安いコンテンツを作りたいと考えています。

▲TikTokやYouTubeは短い時間で動画を楽しむことができ、お金もかからない。人気作のマンガを読むとなると、たいていは何冊か購入する必要があり、読むのに時間もかかる。例えばヒット作の『キングダム』を今から読むとなると、既刊の全巻を購入するのに3万3000円以上が必要で、読むのも一苦労となる。
参考:けんすう「マンガが「高級商材」となった時代の戦略は何がいいか?」

そのために実装している機能の1つがコマ投稿です。マンガのコマを作品の魅力を伝える手段として使います。作品の価値を下げずに、無料で見られるコテンツをたくさんばらまくイメージです。もう1つ、「アル」では電子で読めるマンガの情報を集めています。無料マンガの配信はマーケティング手法としてよく使われますが、日本には電子書籍ストアが乱立しているので、マーケ合戦のようになっています。だから、無料マンガの情報を集めて「アル」から読めるようにし、その分浮いたお金を出版社が作品の投資に使えるような流れを作っていきたいです。

▲「無料で読む」をクリックすると、電子書籍が無料で読めるサイトへ飛べるようになっている。
画像出典:アル 

――マーケティングで具体的に考えている施策はありますか。

マンガ業界に還元される確率が高く、かつ効果が高い順にマーケティングをやっていこうと考えています。どんなお店やサービスも、提供している内容がほとんど同じだったら、ユーザーは自分の好きなところを選ぶと思うので、「どうせお金を払うなら、『アル』に払ったほうが、そのお金がマンガ業界に還元されるよね」と思われることも重要なマーケティングになるはずです。だから、マンガ業界の発展に貢献できるような形で資金を還元することを意識しています。

例えば、「アル」が代理店の人にお金を払い、集客のために広告を運用してもらうとします。YouTube広告を出したとしたら、その広告費の15%くらいを代理店に支払うことになります。このとき代理店の人が、支払われたお金をマンガに使うかどうかはわかりません。だから、「アル」はマンガを買いそうな人にお金を支払って、結果的にそれがマンガ業界に返ってくるようにしないといけないと思っています。もしくは、「アル」の紹介をマンガ家さんに描いてもらうことでマンガ家さんが収益を獲得し、さらにその収益を糧にマンガを描くという仕組みを作れば、マンガ業界に貢献できますよね。

▲「アル」の施策イメージ。

あと、「マンガ支援金」も同様の考えから生まれた施策です。マンガに関するいい記事を書いてくれて、PV数が一番あったライターさんには「好きなマンガを10冊買ってあげます」と打ち出していて、ライターさんが欲しいと言ったマンガをプレゼントしています。

――古川さんのようにWebサイトやアプリで新しいサービスを立ち上げようとしている方に向けて、アドバイスをお願いします。

何かを立ち上げるときは全体像から考えたほうが、うまくいくと思います。Gunosy(グノシー)創業者の福島良典さんが立ち上げた「LayerX」というブロックチェーンの会社も、金融業界全体と一緒に金融プラットフォームの構築に取り組んでいて、きちんと時代の流れを読んでいます。新しいサービスを始めようとする人の多くは「ブロックチェーンで銀行を破壊する」みたいな2010年代のイメージを引きずりがちですが、それでは多分うまくいきません。業界や社会といった全体像をとらえたうえで調整を図りながら、一緒に取り組んでいけるような設計にしたほうがいいと思います。

――ありがとうございました!

▲インタビュー終了後、最近おすすめのマンガを伺ったところ「『王様達のヴァイキング』が面白いですよ」と教えてくれた。

【Profile】
古川健介(ふるかわ・けんすけ)
アル株式会社代表取締役。
1981年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2000年に学生コミュニティ「ミルクカフェ」を立ち上げる。2004年、株式会社メディアクリップの代表取締役社長に就任。2005年、株式会社ライブドアにしたらばJBBSを事業譲渡後、同社にてCGM事業の立ち上げを担当。その後2006年には株式会社リクルートに入社し、新規事業の立ち上げを担当する。2009年6月にリクルートを退職し、「nanapi」を運営する株式会社ロケットスタート(現・株式会社nanapi)代表取締役に就任。2014年10月にKDDIグループにジョインし、Supership株式会社取締役を経て現職。最近はエンジェル投資家としても活動を行う。
note:https://kensuu.com/
Twitter:@kensuu

 

佐藤綾美

記事執筆者

佐藤綾美

株式会社CINC社員、Marketing Native 編集長。大学卒業後、出版社にて教養カルチャー誌などの雑誌編集者を経験し、2016年より株式会社CINCにジョイン。
Twitter:@sleepy_as
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