柔軟剤や洗剤などで知られる、白い子グマのキャラクター「ファーファ」をご存じでしょうか。2022年の春ごろにファーファのTwitterアカウントを知り、フォローしたところ、そのかわいらしさに瞬く間に魅了され、気付けば毎日チェックするようになっていました。
投稿されるのはほぼファーファのひとことと写真だけ。それでもフォロワー数は5.5万人(2022年11月2日現在)にも上ります。
なぜファーファのTwitterは、こんなに人気なのでしょうか。
今回は、NSファーファ・ジャパン株式会社 マーケティング・ディベロップメント本部 マーケティング・ディベロップメント1部長の和智真理子さんと、マーケティング・ディベロップメント2部の東生子さんに話を聞き、ファーファアカウントの魅力に迫ります。また、あわせてファーファご本人!?からもコメントを頂きました。
(取材・文:Marketing Native編集長・佐藤綾美、撮影:永山昌克)
目次
ファーファと「こうじょうのヒト」の二本柱でTwitterを運用
――ファーファがどのようなキャラクターか、教えてください。
画像出典:@fafa_bear
東(ひがし) ファーファはふわふわとした性格の優しい男の子です。お散歩をするのが趣味で、ほかには料理が好きと聞いています。普段は「コットンランド」に住んでおり、私たち社員もなかなか会うことができません。たまにオフラインで実施するイベントに遊びに来たり、お散歩がてら会社に挨拶に来てくれたりします。
https://twitter.com/fafa_bear/status/1485786685489430528?s=20&t=FhNwsGURQIxRHbGtZaShJw
▲朝の散歩、略して「あさんぽ」を楽しむファーファ。TwitterやInstagram、Facebookで投稿されている写真は、ファーファが住む「コットンランド」での様子とのこと。
https://twitter.com/fafa_bear/status/1442268982090743815?s=20&t=2pHiDIPWzcjQ7kc_qojUmA
▲写真左:東生子(ひがし・いくこ)さん、右:和智真理子(わち・まりこ)さん。
――ファーファがTwitterを始めたのは2009年11月と、実は13年にわたってツイートし続けています。そもそもTwitterで発信するようになったきっかけは何でしょうか。
和智(わち) 当時は会社としてテレビCMや広告を大きく打ち出すのが難しい状況にあり、お客さまと直接コミュニケーションがとれるツールとしてSNSの活用を検討したのが、Twitterを始めるそもそものきっかけでした。
その頃のTwitterは日本語版のサービスが2008年に開始されたばかりで黎明期にあり、企業アカウントも少なく、活用するにも社内は「SNSって何?必要なの?」という状態でした。そこで、ちょうどそのとき企画していた「デコボトルキャンペーン」(※)を利用し、「キャンペーンの受賞者を紹介するのに、Twitterが必要なんです」と社内を説得して、キャンペーン用のアカウントを開設しました。キャンペーン実施後にあらためてTwitterの活用方法を検討したところ、社内からも「会社が情報を発信するよりも、せっかくファーファがいるので、ファーファにお話ししてもらうのがいいのではないか」と声が上がり、そのアカウントの名前を変えてファーファにツイートしてもらうことになったのです。
※デコボトルキャンペーン:空の柔軟剤のボトルにファーファのシールなどを使用してお客さま自身にデコレーションし、応募してもらうキャンペーン。
▲ファーファの記念すべき最初のツイート。
https://twitter.com/fafa_bear/status/6176283471?s=20&t=X1ADiYEXzQjQ_v2HBz_xVA
後にNSファーファ・ジャパンの公式アカウントを開設して以来、弊社のTwitterはファーファ本人が発信するアカウントと、会社が運営する公式アカウントの二本柱でずっと運営しています。ファーファのTwitterアカウント開設当初より、お客さまからTwitter上で商品の問い合わせを頂くことがしばしばあり、そうしたお問い合わせにメーカーとして答えたい一方で、ファーファは子どもで難しいことを話せないため、「こうじょうのヒト」が運営しているという形で会社のアカウントを開設したのです。
▲会社が運営する公式アカウント(画像出典:@nsfafajapan)。
そのため、ファーファが商品に関するお問い合わせを受けたときは、「こうじょうのヒトにきいてみるね☆」と返信してもらい、会社のアカウントが回答を引き継いでいました。つまりキャラクターは、あくまでブランドの顔としての位置づけであり、ファーファの世界観を壊さないように配慮して生まれた運営スタイルになっています。
最近は企業のアカウントが増え、公式Twitterの「中の人」が注目されるようになっているので、NSファーファ・ジャパンの公式アカウントもファーファのサポート役から脱して、お客さまと積極的にコミュニケーションをとりつつあります。
――ファーファのアカウントにおける魅力の1つが、かわいらしい写真の数々です。開設当初はテキスト中心につぶやいていたのが、2016年1月頃から写真付きで投稿するようになっています。何かきっかけはあったのでしょうか。
この記事は会員限定です。登録すると、続きをお読みいただけます。
残り4,685文字