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マーケティング

マーケティングファネルの基礎知識|3つの種類と効果的な使い方

最終更新日:2022.11.04

マーケティングファネルとは、商品・サービスの購買プロセスを段階ごとに分けてモデル化したフレームワークです。マーケティング従事者なら「ファネル」という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどういうものなのか、マーケティング施策にどう活用できるのか詳しく説明できない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、マーケティング従事者が知っておくべきマーケティングファネルの基礎知識として、ファネルの代表的な種類と効果的な活用方法をわかりやすく解説します。

目次

    マーケティングファネルとは?

    認知から購買に至るまでの消費者行動を表すマーケティングファネル。まずはマーケティングファネルとは何か、その意味や重要性について見ていきましょう。

    マーケティングファネルの意味

    マーケティングファネルとは、消費者が商品やサービスを購入するプロセスをフェーズに分けてモデル化したものです。マーケティングファネルで購買プロセスを段階ごとに分析することで、どのプロセスに課題があるのかを把握しやすくなります。マーケティング施策の中では、主に見込み客の獲得と育成の段階で活用されるフレームワークです。

    マーケティングファネルの基本的なプロセスは以下のとおりです。

    「認知」→「興味・関心」→「比較・検討」→「購入」

    「購入」に向かってプロセスが進むと見込み客の数は少なくなり、逆三角形のような形になります。ファネルは「漏斗(じょうご/ろうと)」を意味する言葉で、消費者の購買行動を図解化すると漏斗に似ていることから「マーケティングファネル」と呼ばれています。

    マーケティングファネルは消費者の購買行動における代表的な心理プロセスモデル「AIDMA(アイドマ)」をもとにして作られています。AIDMAは「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の頭文字をとった言葉で、この法則を発展させた形がマーケティングファネルといわれています。

    マーケティングファネルは「古い」?

    近年、マーケティングファネルの考え方は「古い」といわれることがあります。主な理由としては、消費者の購買行動や価値観の多様化により、購入に至るまでの行動が直線的ではなくなり、複雑化していることが挙げられます。

    購買行動は以前、マーケティングファネルのような段階を順に追って進むと考えられていました。しかし現代は、スマートフォンが普及し、いつでも簡単に情報を検索できるようになりました。加えて、SNSの発展によりユーザーのリアルな評価やクチコミに容易に接しやすくなり、認知から購入に至るまでの消費者の行動プロセスが複雑で多様なものとなっています。

    例えば、テレビCMで最新の家電が気になり、情報収集としてインターネット検索をしていたはずが、公開中の映画や近所に開店したカフェなど家電とは関係ない情報が目に入ってきて、そのまま夢中になり、家電検索は一旦終了してしまった――それと似たようなことを多くの人が経験しているのではないでしょうか。しかし、それで家電を購入する可能性がゼロになったのかというと、そうではなく、リターゲティング広告を見たり、何かの拍子で数日後にはまた家電を検索し、最終的には購入に至るなど、現代の消費者は購買プロセスを行ったり来たりする行動をとることが多くなっています。「マーケティングファネルは古い」といわれるのは、このような購買行動の変化が原因と考えられます。

    マーケティングファネルは売り手である企業側の視点を図式化しており、フェーズごとのデータ収集や分析、数値管理において有効に利用できるフレームワークです。そのため、顧客視点で考える際にはあまり向いていないという見方もあります。マーケティング施策においては、購買プロセスにおける課題の発見と最適なアプローチの立案を目的に、企業視点の分析方法として活用するのが良いでしょう。

    マーケティングファネルの3つの種類

    マーケティングファネルには、主に「パーチェスファネル」「インフルエンスファネル」「ダブルファネル」と呼ばれる3つの種類があります。それぞれどのような特徴があるのか、活用するメリットとともにご紹介します。

    パーチェスファネル

    パーチェスファネルとは、消費者が商品・サービスを購入するまでのプロセスをフェーズに分けて図式化した、基本のマーケティングファネルです。古くからある消費者行動モデル「AIDMA(アイドマ)」がもととなっており、消費者の購買行動を「認知→興味・関心→比較・検討→購入」の流れに当てはめていきます。「購入」フェーズに進むにつれて見込み客の人数は少なくなり、図に表すと逆三角形のような形になります。

    パーチェスファネルに沿ってフェーズごとに消費者の行動を可視化することで、どの部分にどのような問題点があるのか見つけやすくなります。マーケティング施策がうまく機能している部分・うまく機能していない部分が明確になり、フェーズごとに適切なアプローチ方法を考えやすくなることがメリットです。

    ・TOFU・MOFU・BOFU

    パーチェスファネルは上から3段階に分けられ、それぞれ「TOFU」「MOFU」「BOFU」と呼ばれます。

    TOFU:Top of the Funnel

    TOFUはファネルの上層部にあたり、購買プロセスの初期の段階です。まだ自社の商品・サービスを知らない潜在顧客の状態で、潜在的なニーズはあるものの興味関心の度合いは低く、商品を購入したりサービスを利用したりする必要性は感じていません。まずは自社商品やサービスを知ってもらうことを目的とし、SNSや広告、Webサイト、DM、プレスリリースなどのコンテンツで認知を広げ、興味関心につなげるアプローチが必要とされるフェーズです。

    MOFU:Middle of the Funnel

    MOFUはファネルの中間層にあたり、購入に向かって購買プロセスが進んできた段階です。まだ購入には至っていないものの、自社の商品やサービスに興味を持つ見込み客の状態になっています。より商品・サービスの理解を深めてもらうためにユーザーが抱える課題やその解決策を提案し、購買意欲を高めていくことが求められるフェーズです。

    BOFU:Bottom of the Funnel

    BOFUはファネルの下層部にあたり、購入の手前まで来ている段階です。購買プロセスでいうと比較検討のフェーズに入っていることが多く、価格や機能などを競合他社の商品・サービスと見比べながら購入を検討しているところです。自社の商品を選んでもらうためには、商品の使い方を具体的に説明したり、購入後のサポートを提案したりと、より踏み込んだアプローチを行う必要があります。

    インフルエンスファネル

    インフルエンスファネルとは、顧客が商品・サービスを購入した後の行動と顧客数をモデル化したものです。逆三角形の形をしたパーチェスファネルとは逆で、「継続」「紹介」「発信」の順で三角形のように広がっているのが特徴です。継続利用を前提としたサブスクリプションサービスやECサイトなどで主に使われています。

    インフルエンスファネルのもととなっているのは、AIDMAの後発モデルである「AISAS(アイサス)」です。AISASは「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(情報共有)」の頭文字をとっています。

    インフルエンスファネルは、近年インターネット上でユーザーの情報発信・拡散による影響が高まっていることを背景に作られた図式です。インターネット上のレビューサイトやSNSなどで気軽に情報を発信できるようになったことで、顧客が商品を購入すればそれで終わりとはならず、購入後の行動に関しても注視する必要性が出てきました。

    実際にその商品やサービスを購入したユーザーのリアルな声は、新規顧客の購買行動に大きな影響を与えます。ポジティブな情報を発信してもらうには、顧客のロイヤリティを高め、自社サービスのファンになってもらうアプローチが必要です。

    ダブルファネル

    ダブルファネルとは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを上下に組み合わせる形でモデル化したものです。認知から購入までのプロセスを表すパーチェスファネルと、購入した後の行動プロセスを表すインフルエンスファネルを統合することで、購買における顧客行動の一連の流れをフェーズごとに、かつトータルで見ていくことができます。

    ダブルファネルはさらに「プロモーション(Promotion)」「アクイジション(Acquisition)」「リテンション(Retention)」「インフルエンス(Influence)」の4つのフェーズに分けられます。自社商品・サービスの認知を高め(プロモーション)、見込み客へアプローチし(アクイジション)、リピート購入やクロスセル、アップセルを促し顧客単価を向上させ(リテンション)、顧客自身に自社商品の情報を発信してもらう(インフルエンス)という流れです。

    ダブルファネルを活用すると購入前後のすべてのプロセスが可視化され、2つのファネルの統合による相乗効果も期待できます。購入前と購入後それぞれの段階における最適なアプローチを明確化することで、商品・サービスの認知度向上や購入率、リピート率のアップなどマーケティング施策全体の総合的な改善が行えるようになるでしょう。

    マーケティングファネルの効果的な使い方

    マーケティングファネルは企業側の視点から顧客行動を分析する際に役立つフレームワークです。ここでは、マーケティングファネルを効果的に活用する方法をご紹介します。

    フェーズごとにKPIを設計し、数値管理を行う

    マーケティングファネルは、各フェーズにおける顧客の反応を数値管理する際に役立ちます。フェーズごとにKPIを設定し、それぞれの数値を定期的に計測していくことで、KGIの達成に向けた進捗状況を確認したり、どのフェーズの数値が不足してボトルネックになっているかを把握したりできます。

    必要なデータの収集・管理に便利なツールとしては、MA(マーケティングオートメーション)があります。MAとはマーケティング活動を自動化・効率化するツールのことで、見込み客の情報を一元管理したり、顧客の行動にスコア(点数)を付けて興味関心の度合いを数値化したりと、役立つ機能が搭載されています。

    ファネル分析を行い、離脱率の改善を図る

    ファネル分析とは「離脱率」に焦点を当てた分析方法で、どのフェーズで離脱が多くなるのかを把握する際に役立ちます。マーケティングファネルでコンバージョンに至るまでの顧客の行動を図式化することで、プロセスごとの離脱率を測定しアプローチの見直しにつなげられます。離脱率が特に高くなっているプロセスをボトルネックと考え、離脱が起きている原因やその対策を打ち出し、離脱率の改善を図っていきます。

    ファネル分析を行うメリットは、ボトルネックに対して優先的に改善策を講じられることです。マーケティングファネルでは顧客の購買行動をトータルで可視化するため、マーケティング施策全体からボトルネックとなっている部分を把握・改善できます。離脱率が高いフェーズをどう改善していくか迷う場合は、顧客が購入に至るまでの態度変容プロセスをまとめた「カスタマージャーニーマップ」の作成がおすすめです。カスタマージャーニーマップを併用することで、一連の購買行動を俯瞰できるようになると、マーケティング部門のメンバー間で認識のズレが生じにくく、意思決定のスピードも速くなります。

    なお、ファネル分析は購買に至るまでのプロセスが直線的である場合に有効な方法です。顧客の購買行動が多様化・複雑化しているBtoCよりも、比較的一直線型の顧客行動をとりやすいBtoBの分析に向いているといえます。BtoB商材におけるマーケティング施策を分析する際は大いに活用できるでしょう。

    カスタマージャーニーマップについては、以下の記事で詳しく解説しています。

    関連記事:カスタマージャーニーマップはどう作る?作成方法と具体例

    フェーズごとの課題分析に役立つマーケティングファネル

    マーケティングファネルとは、消費者の購買行動を段階的に図式化したものです。代表的な種類として、認知から購入に至るまでのプロセスをモデル化した「パーチェスファネル」、購入後の顧客行動をモデル化した「インフルエンスファネル」、購入前後の行動モデルを組み合わせた「ダブルファネル」の3つが挙げられます。

    フェーズごとにKPIを設定して数値管理したり、ボトルネックとなっている部分を把握して改善を図ったりと、とりわけ直線的な購買プロセスをとりやすいBtoBの分析において効果的に活用できます。マーケティング活動の成果をファネルに当てはめて、現状施策の課題抽出やアプローチの見直しに役立てましょう。

    Marketing Native編集部

    記事執筆者

    Marketing Native編集部

    Marketing Native(マーケティングネイティブ)は株式会社CINC(シンク)が運営しているメディアです。 CMOのインタビューやニュース、Tipsなど、マーケターに役立つ情報を発信しています。
    Twitter:@market_native
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