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Webマーケティング

URLパラメータとは?基礎知識とメリット、5つの注意点

最終更新日:2023.05.09

「URLパラメータ」をご存じですか。Webマーケティングではよく見られる用語の一つで、広告配信システムやGoogleアナリティクスなどの分析ツールで主に使用されます。この記事では、URLパラメータの基礎知識や仕組みを解説します。曖昧に理解して誤った設定をしないよう、記事を読んで理解しましょう。

目次

URLパラメータの基礎知識

そもそもURLパラメータとは何でしょうか。URLパラメータは世界標準規格となっているので、間違った理解をしてしまうと大きなミスにつながりかねません。ここでしっかりと押さえておきましょう。

パラメータとは?

パラメータとは、日本語で「変数」「媒介変数」と訳されることが多く、IT分野では「ソフトウェアやシステムの挙動に影響を与える、外部から投入されるデータなどのことをパラメータ」(※)とされています。何らかの仕組みに外部からの情報を付加することで、挙動に変化を起こすことができるということです。WebサイトのURLに付与するケースや効果測定の際にパラメータを使用する機会が多くあります。

参照:IT用語辞典

URLパラメータとは?

サーバーに情報を送るためにURLに付加する変数(文字列)のことをいいます。「クエリ文字列」という言い方をすることもあります。具体的にはURLの末尾に「?(クエスチョンマーク)」を付けて、その後から「パラメータ名(変数)=パラメータ値」という形式でサーバーにデータを送信します。また、URLパラメータはWordPressなどのCMS側で動的に生成するのが一般的となっており、細かいアクセス解析ができたり、Webコンテンツの内容を変化させたりできます。

URLパラメータの具体例

以下は通常のURLとパラメータを付けたURLの比較になります。

パラメータが無い普通のURL
https://www.example.com/

「?」以降の文字列がURLパラメータで、aがパラメータ名(変数)、1がパラメータ値となる
https://www.example.com/?a=1

複数のパラメータを設定する場合、「パラメータ名=パラメータ値」ごとの間に「&」を入れる
https://www.example.com/?a=1&b=2

2種類のURLパラメータ

URLパラメータにはアクティブパラメータとパッシブパラメータの2種類があります。それぞれ用途が違うので、使い方を理解しておきましょう。

・アクティブパラメータ

Webページのコンテンツ内容を変えるときに使われます。主にECサイトの商品一覧や検索結果ページで使われることが多く、ユーザーが探している商品ページに迷わずたどり着けるように、アクティブパラメータによって商品を価格順や人気順に並び替えたりできます。

・パッシブパラメータ

Webサイトにおける何らかの指標を計測するときに使われます。主にアクセス解析ツールで広告の効果測定を行う際に付けることが多く、ユーザーのアクセス情報を集めるために使われます。例えば、通常ならGoogleアナリティクスやマーケティングオートメーション(MA)ツールでは成果の計測が難しい媒体別や広告別に、流入数やコンバージョンを計測するときに用いられるのが一般的です。アクティブパラメータと違ってWebページの内容は変わりません。

Googleアナリティクスで使われるパラメータ

Googleアナリティクスでは「utmパラメータ」を使うことで、さまざまな計測を行うことができます。これはGoogleアナリティクスに流入経路を正しく認識させるためのパラメータでGoogle独自のものです。媒体ごとの広告やメールマガジンからの流入を分析したい場合に利用できるので、URLパラメータの使い方を理解すれば同じように使うことができます。

ただし、Googleアナリティクスでは以下のようにutmパラメータを使うように定めていますので、このルールに従ってutmパラメータを活用しましょう。

utmパラメータ:意味:用途:内容
utm_source:参照元(必須):検索エンジンやサイト名を指定する:google,yahoo,facebook
utm_medium:メディア(必須):テキストやバナー広告を指定する:email,cpc広告
utm_campaign:キャンペーン(必須):広告のキャンペーンタイプを指定する:任意のキャンペーン名
utm_term:キーワード(任意):有料広告向けの検索キーワードを指定する:任意のキーワード
utm_content:広告のコンテンツ(任意):複数ある広告を区別するために使用する:link_top,link_under

参照:Googleアナリティクスヘルプ – カスタムURLでキャンペーンデータを収集する

URLパラメータを設定することによるメリット

URLパラメータを設定することでさまざまなメリットがあります。ここではWebサイトの運営で最低限必要なメリットを3つ紹介します。

Webサイトへアクセスしてきたユーザーの参照元を把握できる

GoogleやYahoo!の自然検索結果やリスティング広告、メールマガジン、スマホアプリ、アフィリエイトなども把握できます。特にMAツールが使われているメールマーケティングでは、アクセス元のURLや識別子をパラメータに付加することで、どこからどれくらいのユーザーが流入したかを確認できます。複数の媒体に複数の広告を出稿している場合にも、どの広告からの流入が多いかを把握できるため、URLパラメータは欠かせない存在となっています。

Webブラウザ以外からのアクセスを把握できる

ブラウザを経由したアクセスであれば、URLパラメータ以外の方法でもアクセス経路を把握することは可能ですが、メールマガジン、スマホアプリ、2次元コードなどからのアクセスは、すべて「direct」になってしまいます。一方、GoogleアナリティクスでURLパラメータを設定すればWebブラウザ以外でも流入元を把握できます。

ページ内のどの広告をクリックしたか把握できる

ページ内で同じ広告を上部、下部、サイドバーに表示することがあります。通常はクリックした広告がどれなのか判別できませんが、URLパラメータを使うことで、どの広告をクリックしたかを把握できます。また、同じページ内でどの広告がクリックされたのかを判断できるため、検索結果一覧の自然検索とリスティング広告もどちらがクリックされたのかわかります。

ただし、Google以外の検索エンジンでは特定できない点に注意が必要です。

URLパラメータを使用時の注意点

パラメータをURLに付与するときの注意点を解説します。初心者がよくやりがちなものもありますので、ここで理解しておきましょう。

URLパラメータの名前や値に「?」や「&」は使わない

「?」はURL直後に使い、「&」は複数のパラメータを使うときのみにしましょう。

また、「#」から始まるアンカーリンク(ページ内リンク)は、URLの末尾に付与してください。いずれも使う場所を間違えると、正しく機能しなくなります。

日本語はなるべく使わない

文字化けの原因になるためおすすめできません。URLエンコードを使うことで回避はできますが、URLが冗長になるため、SEOの観点からもおすすめできませんし、場合よってはユーザーに不信感を持たれてしまうおそれもあるので注意が必要です。

リダイレクトされる場合に注意する

元ページに付与したパラメータはリダイレクトすると外れてしまいます。プログラムにパラメータを引き継ぐコードを記載して、転送先のページへ引き継ぐ設定を行いましょう。

重複コンテンツを回避する

パラメータの付いているURLと付いていないURLは、Googleには同じコンテンツが複数あるように見えるため、重複コンテンツと判断される可能性があります。これはGoogleはURL単位でページを評価するため起こる現象です。特にサイト内検索結果の並び替えや色などのパラメータを付与したページは注意が必要です。ECサイトなどで商品のサイズや色でフィルタリングすると、コンテンツ内容はほとんど同じになるので、Google Search ConsoleのURLパラメータツールを使って制御するか、canonicalタグを活用して回避しましょう。

Webサイトの改善に欠かせないURLパラメータの適切な活用

URLパラメータの活用は、Webサイトを運営していく上で不可欠です。URLパラメータを活用することで、分析の精度を上げられますし、Webサイト改善につながる材料をスピーディに獲得できます。ただし、間違った設定を行ってしまうと正しい数値を入手できないどころか、SEOの観点からも順位下落やペナルティにつながるおそれが出てしまうので、正しい設定を行いましょう。

記事執筆者

Marketing Native編集部

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