フォロワーとリアルタイムにコミュニケーションできるTwitterスペース(Twitter Spaces)の活用が昨今進んでいます。ツイートとは異なるアプローチが可能なため、アカウントに多数のフォロワーがいるなら、ぜひとも活用を検討したい機能です。
しかし、利用するには複数のステップがあり、録音データの共有や収益化が可能なチケット制スペースの活用には事前知識が必要です。そこでこの記事では、Twitterスペースの基本的な使い方や活用のメリットなどを、まとめてご紹介します。
目次
音声をリアルタイムに配信できるTwitterスペース
Twitterスペースは文字や画像などを使用するツイートとは異なり、音声を配信できる機能です。スピーカーに設定すれば、フォロワーと音声での交流が可能です。
リアルタイムでの音声のやり取りになることから、参加性や非再現性があり、いわゆるトキ消費に結び付けられる可能性もあります。まずはTwitterスペースの特徴やメリットを理解していきましょう。
Twitterスペースとは?
Twitterスペースとは、リアルタイムで音声を使った配信や会話ができるTwitterの機能です。2021年5月4日に正式発表された機能で、当時流行していた音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」の人気を受けて実装されたと言えます。さらに、2021年8月にはホストが収益を得られる「チケット制スペース」もiOSで展開されています(2021年10月には、アメリカのAndroidユーザーに提供を開始)。
Twitterスペースを使えるアカウント
Twitterスペースは基本的にすべてのアカウントで利用できます(2022年3月現在)。スペースの実装当初は、フォロワー数600人以上のTwitterアカウントのみという条件がありましたが、現在は撤廃されています。
ただし、非公開アカウントはTwitterスペースに参加できるものの、スペースの作成はできない点に注意が必要です。非公開アカウントは、スペースのホストになり、情報を発信することができません。
Twitterスペースを活用するメリット
Twitterスペースを活用する代表的なメリットは以下のとおりです。
- 時間と場所を問わずに音声で情報発信できる
- スピーカーと音声で交流できる
- リアルタイムでリアクションや質問を受けられる
Twitterは画像や動画と140字までのテキストによるツイートでやり取りするSNSで、リアルタイム性や拡散力に優れ、うまくいけば多くの人に情報発信できるところが特徴です。
Twitterスペースは文字数に縛られることなく、インターネット環境があれば時間と場所を問わず音声で情報を発信でき、参加者とリアルタイムに交流を図れます。 たとえばツイートで開始時間を告知した上でTwitterスペースを開始し、ラジオのようにトークをしたり、参加者から新商品の使用感を聞いたりするといった使い方が挙げられます。普段のツイートとは異なるアプローチが可能です。
Twitterスペースにおけるホスト・スピーカー・リスナーの違い
Twitterスペースを活用する上では事前に覚えておきたい用語があります。具体的には、以下の4つです。
- ホスト
- 共同ホスト
- スピーカー
- リスナー
それぞれ詳細を解説します。
ホスト
ホストとは、スペースの作成者のことです。スペースでの発言が可能であり、共同ホストやスピーカーを設定できるといった権限を持っています。また、スペースの終了やスペースに参加しているアカウントのブロックなども可能です。
共同ホスト(最大2名)
共同ホストとは、ホストと同等の権限を持ったユーザーのことです。ホストが招待することで設定できます。最大で2名まで設定できるため、メインで発言する人とスペースやスピーカーを管理する人に分かれて運営が可能になります。
スピーカー(最大10名)
スピーカーとは、スペース内で発言権を持つユーザーのことです。スペースへ参加したユーザーがいきなりスピーカーになることはできません。ホストや共同ホストが、特定のリスナーにスピーカーの発言権を与えます。なお、スピーカーに指定できるユーザーは最大で10人までです。
リスナー
リスナーとは、スペースに参加してホストやスピーカーの発言を聞いているユーザーのことで、発言はできません。ただし、ホストに発言権をリクエストしたり、リアクションをとったりすることは可能です。なお、スペースは公開されていることから、Twitterアカウントを持っていなくてもリスナーとしてスペースに参加できます。
参考:Twitterヘルプセンター「Twitterスペースについて」
Twitterスペースの使い方
Twitterスペースを開始するには、複数のステップを踏む必要があります。開催後にスペースの内容をTwitter上で共有することもできるため、関連する使い方をまとめて解説します。
Twitterスペースの基本的な使い方
Twitterスペースで押さえておきたい基本的な使い方は、以下の3つです。
- スペースを始める
- スペースをスケジューリングする
- スペースに参加する
それぞれ具体的に解説します。
・スペースを始める
Twitterスペースを始めるには、以下の手順が必要です。
- ツイート作成ボタンを長押しし、スペースのアイコンをタップする
- スペースに名前を付ける
- 「ビジネス・金融」「音楽」「スポーツ」など、最大3件のトピックを選択する
- スペースを録音する場合は「スペースを録音する」をオンにする
- 「今すぐ始める」をタップ
- 共同ホストやスピーカーをリクエストする
- スペースのリンクをツイートで共有する
・スペースをスケジューリングする
Twitterスペースはあらかじめスケジュールすることも可能です。フォロワーにツイートでスペースを開催する旨を周知しておくことで、よりリスナーを集められます。具体的な設定方法は以下のとおりです。
- ツイート作成ボタンを長押しし、スペースのアイコンをタップする
- スペースに名前を付ける
- 「ビジネス・金融」「音楽」「スポーツ」など、最大3件のトピックを選択する
- カレンダーのマークをタップする
- 14日後までの日付と時間を選択し、「スケジュールする」をタップ
「スケジュールする」をタップするとスペースの予定が作成されます。
▲「共有する」で告知することができます。
後から日時やスペース名を変更したり、スケジュール自体を削除したりする場合は、スペースの作成画面でカレンダーマークをタップし、編集します。
▲「スケジュールしたスペースをキャンセル」をタップすると、予定をキャンセルできます。
・スペースに参加する
スペースへの参加方法は簡単です。フォローしていないアカウントのスペースも参加することができます。
- タイムライン最上部にスペースを公開中のアカウントが表示されるので、プロフィール画像をタップする
- タイムライン上のツイートやDM(ダイレクトメッセージ)からスペースのリンクをタップする(紫色で「聞いてみる」と表示されているもの)
公開アカウント・非公開アカウントのどちらも、リスナーとして参加するとスペースにプロフィール画像と名前が表示されます。リスナーは発言したいときにホストに対してリクエストを送信できるほか、絵文字でリアクションを示すことも可能です。
録音したスペースを共有する方法
スペースの終了から最大で30日間という期限つきですが、Twitterスペースの音声データをツイートで共有できます。ブロックしているユーザーを除き、リアルタイムで参加できなかったフォロワーにもアプローチできるため、録音や共有の仕方も知っておくと良いでしょう。手順は以下のとおりです。
- スペースの開始時に「スペースを録音する」をオンにして録音データを残す
- スペースの終了時に、ホストに録音データをツイートで共有するリンクが表示される
- 必要に応じて録音データを編集し、再生開始のタイミングを選択する
- 共有リンクをツイートする
録音データの開始時間の編集では、スペースを立ち上げたばかりの無音の状態などをカットできます。
チケット制スペースの主催者になる方法
チケット制スペースを活用することで、フォロワーに有料のワークショップや交流イベントを提供できます。チケット制スペースの主催者になる方法は、以下のとおりです。
- あらかじめ年齢などの資格基準を満たしているかを確認し、メニューの「収益を得る」から「チケット制スペース」で申請を行う
- 「チケット制スペースのクリエイターの利用規約」への同意とStripeアカウントの開設を行う
【資格基準】
- 18歳以上
- すべてのプロフィール情報が表示されている
- アクティブなフォロワーが1000人以上
- 過去30日間に3回以上スペースをホストしている
など
資格基準の詳細は「チケット制スペースに関するポリシー」に記載されています。また、申請受理に関する連絡は10日以内にくるとされています。
参考:Twitterヘルプセンター
Twitterスペースについて
チケット制スペースについて
Twitterスペースの活用でフォロワーとより深いコミュニケーションを
Clubhouseの流行、Instagramのインスタライブの定着などを経て、SNS上でのリアルタイムな音声や映像による交流が当たり前になりつつあると言えます。
Twitterスペースによる音声配信は、ツイートにはないメリットがあり、資格基準を満たせば収益化も見込めます。ツイートとともに活用し、フォロワーとのより深いコミュニケーションにTwitterスペースを役立ててみてはいかがでしょうか。