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インタビュー

輸入生活雑貨店「PLAZA」がZ世代の集客に成功した、「撮影したくなる」納得の仕掛けとは?

最終更新日:2023.04.06

スタイリングライフ・ホールディングス

プラザスタイル カンパニー

山中 あずさ 安東 明日美

FinT Sucle編集部

久我 茉由夏

「PLAZA(プラザ)」はお菓子やコスメ、生活雑貨などを取り扱う専門店です。女性を中心に幅広い年齢層に利用されていますが、メインは10代~20代となっており、近年はZ世代の集客に注力しています。

昨年(2022年)末、PLAZAはクリスマス時季のホリデープロモーションで、女性向けメディア「Sucle(シュクレ)」とコラボレーション施策を実施し、Z世代の集客強化に成功しました。

成果を上げたPLAZAとSucleの施策は再現性があり、同様にZ世代を集客したいほかのビジネスでも応用しやすい内容です。

具体的にはどのような施策を行ったのか、株式会社スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー 販促宣伝部 宣伝課 課長の安東明日美さん、販促宣伝部 宣伝課の山中あずささん、株式会社FinT Sucle編集部の久我茉由夏さんに話を聞きました。

(文:工藤 麻里子、取材・構成:Marketing Native編集長・佐藤 綾美、撮影:永山 昌克)

目次

Z世代への情報波及力を期待したコラボ企画

――Z世代向けの施策を企画しようと考えた背景を教えてください。

安東 PLAZAはさまざまな商品を扱っていることから、お客さまの年齢層も幅広いのですが、Z世代が一つの大きなボリュームとなっています。以前からZ世代をターゲットとした施策をしっかりやっていきたいと考えていました。

▲株式会社スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー 販促宣伝部 宣伝課 課長の安東明日美(あんどう・あすみ)さん。

――メディアとのコラボレーションはこれまでも積極的に行っていたのでしょうか。

安東 コロナ禍でここ2年くらいは実施していませんでしたが、それ以前は美容系のWebメディアとのコラボレーション企画を行ったことがあります。新作コスメ販売のタイミングでメディアさんにおすすめのコスメをピックアップして情報発信をしていただいたり、PLAZAの店舗にプロデュースコーナーを設置したりもしました。

▲株式会社スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー 販促宣伝部 宣伝課の山中あずさ(やまなか・あずさ)さん。

山中 今回Sucleさんと行ったようなプロモーションを目的としたコラボレーションは、過去に女性向けのWebメディアさんと実施して以来です。メディアとのコラボレーションは、そのメディアの読者さんを中心に自社だけではリーチできない層に情報を届けることができるので、外へ外へと広めてもらえる波及力を期待しています。

――数あるメディアの中でも、Sucleとコラボレーションすることになったきっかけは何でしょうか。

安東 例年クリスマスに実施しているホリデープロモーションは、PLAZAにとっても特に大きな施策です。Sucleさんは我々の主要顧客であるZ世代に特化したメディアなので、何か一緒にできないかと考えたのが始まりです。

また、Sucle編集部の方々自身がZ世代ということもあり、施策の提案内容に説得力がありました。例えば「鏡越しにスマホで写真を撮るのが流行っています」「コストコのように大きなショッピングカートを押している写真がかわいいです」「フォトスポットでは自分の足元だけ写すのがおすすめです」など、Z世代ならではのリアリティのある提案をいただきました。

山中 自分たちではうまく言語化できないZ世代特有の感覚を的確に言葉にしていただいたので、「確かに今のZ世代の方ってこうだよね」と納得感がありました。

あとは、原色系のカラフルなイメージが強いであろうPLAZAが、Sucleさんのような優しい色合いのトーンのメディアと組むことで、どのような化学反応が起こるのか期待する気持ちもありました。白っぽく柔らかい色合いがZ世代のトレンドの一つであることは認識していたのですが、例えばPLAZA内にある淡い色合いの商品を前面に打ち出すような施策はこれまで実施してきませんでした。

どのような感じになるのか不安な部分はありましたが、2022年はコロナも以前に比べて落ち着いてきているなかでのホリデープロモーションで、社員が「新しいこと」「何かやれること」を考えなければいけないという共通認識を持っていたこともあり、自社であまりやってこなかったトーンの施策でも挑戦しやすい雰囲気があったように思います。

「身にまとっている世界観」をアピールしたい気持ちに注目

――では、2022年12月3日~12月25日にPLAZA東京店で実施したコラボレーション企画について伺います。今回のコラボ企画では具体的にどのような施策を行ったのでしょうか。

▲株式会社FinT Sucle編集部 久我茉由夏(くが・まゆか)さん。

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記事執筆者

佐藤綾美

株式会社CINC社員、Marketing Native 編集長。大学卒業後、出版社にて教養カルチャー誌などの雑誌編集者を経験し、2016年より株式会社CINCにジョイン。
X:@sleepy_as
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