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貝印、「濡れた髪をとかす」場面特有の潜在ニーズを深掘りした専用のヘアブラシを発売

最終更新日:2022.03.16

グローバル刃物メーカーの貝印株式会社が、濡れた髪をスムーズにほぐすヘアブラシ「オーバルリングヘアブラシ 濡れ髪用」を発売。貝印公式オンラインストアをはじめ、全国のドラッグストア、ホームセンター、大手量販店などで販売している。ヘアブラシという既存商品が多いカテゴリーの中で、どのようなニーズを見つけ、開発に至ったのか。貝印の担当者に伺った。

目次

「濡れ髪をとかす」場面とニーズに特化してできたブラシ

貝印が新たに発売したのは、入浴後の濡れた髪専用のヘアブラシだ。発売の背景には、昨今自宅で過ごす時間が長くなり、自分と向き合う時間が増えて手早く済ませていたヘアケアやスペシャルケアへの意識が高まりつつあることや、中でもアウトバストリートメント(※)を重視する人が多いことなどが挙げられる。「濡れた髪をとかす際のヘアブラシは、肌あたりが良く清潔なものを使いたい」という顧客からのニーズもあり、濡れ髪のブラッシングに特化した専用アイテム「オーバルリングヘアブラシ」を開発するに至ったという。

「オーバルリングヘアブラシ 濡れ髪用」は、ワンパーツで継ぎ目に水が入らない「濡れ髪専用設計」のため、丸洗いが可能。従来比約2倍の水はけスピード(貝印比較)で、使用後は中央部の穴をフックにかけて“浮かせる収納”が可能なため、清潔に保管することができる。また、シャンプー後の濡れた髪は絡んだり傷んだりしやすく、デリケートな状態だ。そのため、重くもつれた濡れ髪に最も適した毛(ヘアブラシのピンのこと)を開発している。

※浴室の外で行うトリートメントのこと。

オーバルリングヘアブラシ 濡れ髪用(ピンク/グレー)価格:各660円(税込)

貝印の商品企画部 髙多杏子さんによると、「濡れた髪をとかす」場面特有の潜在ニーズを深掘りし、丁寧に商品に落とし込んでいったそうだ。

『濡れた髪にブラシを使用する際は、髪だけでなく手が濡れていると想定されるため、「濡れた手でも安定して持てる」ことも意識しています。デザイナーとともに、ブラシ本体(本商品におけるハンドル)のサイズ感や形状の検証を重ねました』

また、濡れた髪をとかすゆえに必要とされる商品の特性を実現するため、素材や形状を決めるのに苦労したという。

『濡れて重たくなっている髪をときほぐすには、ヘアブラシにある程度の強さと、肌当たりのやさしい使用感が求められますので、その二つを両立する樹脂の選定や毛の形状を決めるのに苦労しました。中央にフック穴が開いているのは、清潔に使えるように乾きやすい形状を検討するにあたり、どうすればブラシの水はけが良くなるのか社内で検討を重ねた結果です』(髙多さん)

ヘアブラシのように既に世にあふれている商品カテゴリーでも、場面を特定すると、既存の商品では解決できていなかったニーズに気付くことができる。そして、そのニーズを満たすことを突き詰めると、コンセプトが明確な新たな商品が生まれることを、貝印のオーバルリングヘアブラシは示している。

貝印株式会社

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