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SNSマーケティング

Instagramのショッピング機能を設定・活用する方法【基礎編】

最終更新日:2023.12.12

Instagramのショッピング機能は、2018年にリリースされた機能です。以来、多くの企業で導入が進んでおり、Instagramの投稿からショッピングタグをタップしてECサイトへ遷移する流れはユーザーの中でも一般的になりつつあります。

Instagramアカウントの運用を担当している方の中には、ショッピング機能を利用したいものの、設定方法がわからない人もいるでしょう。そこでこの記事では、Instagramのショッピング機能を設定、活用する方法をご紹介します。

目次

Instagramのショッピング機能の特徴と効果

日本で2018年6月より導入されたInstagramのショッピング機能では、Instagramの投稿内で製品にタグ付けをしたり、商品詳細ページや外部のECサイトへスムーズにユーザーを遷移させたりすることができます。ここではショッピング機能の詳細や、機能を利用することで期待できる効果についてご紹介します。

Instagramショッピング機能とは?

Instagramのショッピング機能とは、フィード投稿やストーリーズ、リール、広告などInstagramで利用できる投稿に、商品名が記載された「ショッピングタグ」を付けられる機能のことです。

タグ付けされた投稿にはショッピングバッグのアイコンが表示されます。ユーザーがショッピングバッグのアイコンや投稿内のショッピングタグをタップすると、商品の詳細を確認できる仕組みです。詳細ページには商品名や価格が記載されているほか、「ウェブサイトで見る」というテキストとともにECサイトへのリンクが設置されており、ユーザーのシームレスな移動を促すことができます。

Instagramショッピングを活用する効果

Instagramはフィード投稿のキャプション内に外部サイトのURLを記載してもリンクにならず、ユーザーを誘導しづらくになっていますが、ショッピング機能を利用すれば、ショッピングタグからユーザーが気になる商品の情報やECサイトにスムーズに遷移できるようになります。そのため、上手に活用すれば商品の訴求につながり、ECサイトへの送客や売り上げの増加が期待できるでしょう。

Instagramによると、日本のInstagramユーザーがショッピングタグをタップして詳細を確認する割合は他国の平均と比較して約3倍と高く、ショッピング機能が日本のユーザーに広く受け入れられていることがわかります。

出典:Instagram マーケティング JP

Instagramのショッピング機能を設定する方法

Instagramのショッピング機能を使うには、いくつかの準備や設定が必要です。ここではInstagramのショッピング機能を設定する方法について、手順に沿って詳しくご紹介します。

事前に必要な準備

ショッピング機能の利用を考えている場合は、下記を参考に事前準備を進めておきましょう。

・Instagramのアカウントをプロアカウントに切り替える

ショッピング機能を使用するには、利用しているInstagramのアカウントを「プロアカウント(旧:ビジネスアカウント)に切り替える必要があります。

  1. Instagramアプリを立ち上げ、右下の自分のアイコンをタップしてプロフィール画面に遷移します。
  2. 右上のメニュー(3本線)をタップし、「設定」をタップします。
  3. 「アカウント」⇒「プロアカウントに切り替える」をタップし、プロアカウントに切り替えましょう。

プロアカウントの利用は無料となっており、切り替えることでショッピング機能が利用できるほか、連絡先(電話番号やメールアドレス)の追加、プロフィールへのアクションボタンの表示、インサイトの利用などが可能になります。

Instagramインサイトについては、以下の記事を参考になさってください。

関連記事:Instagramインサイトの見方|アカウント運用ではどの数値を見るべき?

・Facebookページを作成する

ショッピング機能の利用には、Facebookページが必要です。

【PCでFacebookページを作成する】

  1. 以下のページから「ページを作成」をクリックします。
    https://www.facebook.com/business/pages/set-up
  2. ページ名、カテゴリ、詳細を入力します。
  3. プロフィール画像とカバー画像をアップロードしたら、Facebookページは完成です。

【スマートフォンでFacebookページを作成する】

  1. スマートフォンでFacebookアプリを入手して開きます。
  2. 画面右下のメニュー(3本線)をタップし、「ページ」をタップします。
  3. 画面上にある「作成」をタップします。
  4. 「スタート」をタップして、PCの場合と同様に必要事項を入力していきます。

・コマースの利用要件を満たし、コマースポリシーに準拠しているかを確認する

ショッピング機能には利用要件があり、FacebookアカウントとFacebookページ、Instagramプロアカウントがそれぞれ満たしていないと利用できません。利用要件は下記の5つです。

  1. FacebookおよびInstagramのポリシーに準拠していること
  2. 該当するビジネスとドメインに紐付いていること
  3. 所在地がコマースを利用できる国であること
  4. 信頼性を示すこと
  5. 正確な情報を提供し、ベストプラクティスに従うこと

出典:Instagramヘルプセンター「コマースの利用要件

1. FacebookおよびInstagramのポリシーに準拠していること

それぞれ以下の利用規約やガイドラインに準拠する必要があるとされています。

  • FacebookアカウントとFacebookページ:Facebookの利用規約、商用利用規約、コミュニティ規定
  • Instagramプロアカウント:Instagramの利用規約、コミュニティガイドライン

また、以下のポリシーに違反すると、ショップやコマース機能の利用停止、アカウントの停止となる場合があります。

2. 該当するビジネスとドメインに紐付いていること

FacebookページまたはInstagramプロアカウントでは、自社のWebサイトで直接購入できる商品を出品する必要があります。

3. 所在地がコマースを利用できる国であること

Instagramショッピングは利用できない国や地域があります。日本は利用できる国の1つですが、そのほかの利用できる国については下記をご覧ください。

参考:Instagramヘルプセンター「Instagramショッピングを利用できる国・地域

4. 信頼性を示すこと

信頼性を示す数値の1つとして、十分なフォロワー数の維持が求められる場合があります。

5. 正確な情報を提供し、ベストプラクティスに従うこと

ショッピング機能を利用して表示される商品情報には正確性が求められます。ショップでは正確な価格や在庫情報を表示し、Instagramから返金・返品のポリシーに簡単にアクセスできるようにします。

設定の手順

事前準備が整ったら、ショッピング機能を利用できるように設定します。

・InstagramとFacebookページをリンクさせる

まずはInstagramのプロアカウントとFacebookページを連携させます。リンクを完了するには、Facebookページの管理者になっている必要があります。

  1. パソコンからFacebookページを開き、左側のメニューの「設定」をクリックします。
  2. 左側に表示された項目の中から「Instagram」をクリックし、「ログイン」または「アカウントをリンク」をクリックします。
  3. Instagramのユーザーネームとパスワードを入力し、「ログイン」をクリックします。
  4. ログインが完了すると、紐づいたInstagramアカウントの情報が表示されます。

・Facebookページに「ショップ」タブを追加する

Facebookページに「ショップ」タブが表示されていない場合は、設定しましょう。

  1. Facebookページ左側の「設定」をクリックし、「テンプレートとタブ」の項目にて「ショップ」をONにします。
  2. Facebookページのホームに戻り、「その他」から「ショップ」を選択します。
  3. 「ショップを設定」というポップアップが表示されるので、「コマースマネージャに移動」をクリックします。
  4. 画面の説明を読んで「次へ」をクリックし、チェックアウト方法を選択します。
  5.  販売チャネルの選択でFacebookページを選びます。
  6. 販売チャネルを管理するビジネスアカウントを選択、もしくは作成します。
  7. ショップに表示する商品が含まれるカタログを選択、もしくは新しく作成します。
  8. 配送可能な国や地域を選択します。
  9. ショップの概要のプレビューが表示されるので内容を確認します。問題なければ「販売者契約」を確認して同意にチェックを入れ、「設定を完了」をクリックします。

・カタログに商品を登録する

続いて、Facebookページでカタログに商品を登録します。手動か、スプレッドシートのファイルをアップロードして一括で追加するか、FacebookピクセルでWebサイトから自動的にインポートする方法があります。アイテム数が50点以下の場合は、「コマースマネージャ」を開き、手動でアイテムを追加する方法が推奨されています。

参考:Metaビジネスヘルプセンター「Facebookカタログにアイテムを手動で追加する方法

・ドメインを追加する

設定を進めていて、Instagramアプリに「ウェブサイトのドメインを認証してください」と表示されたら、Facebookビジネスマネージャにて、ECサイトのドメインを登録します。

  1. Facebookのビジネスマネージャのメニューから「ビジネス設定」を開きます。
  2. 左側のメニューから「ブランドセーフティ」⇒「ドメイン」を選択し、「追加」をクリックします。
  3. リンクしたいECサイトのドメイン名を入力し、「追加する」をクリックします。
  4. 左側のメニューから「ブランドセーフティ」⇒「ドメイン」を選択し、「DNS認証」「HTMLファイルアップロード」「Meta-tag Verification」の中から認証方法を選び、設定します。
  5. Facebookビジネスマネージャで「ドメインを認証」をクリックすると、認証が完了します。

・ショッピング機能の審査を申し込む

ここまで準備を整えられたら、Instagramでショッピング機能の申請を行います。

  1. Instagramのプロフィール画面から、右上のメニュー(3本線)をタップし、「設定」を選択します。
  2. 「ビジネス」をタップし、「ショッピングに登録」を選択します。
  3. 登録画面に遷移したら、「スタート」をタップし、画面に表示される説明に沿って審査を申請するカタログなどを選択します。
  4. 送信が完了すると、アカウントの審査に移行します。

審査期間は1週間程度と言われています。

Instagramショッピング機能の使い方

ショッピング機能の審査が承認されると、ショッピングタグを設定できるようになります。ここからは、ショッピング機能を利用して投稿する流れを説明します。

投稿にタグ付けする

フィード投稿やストーリーズに商品をタグ付けできます。

・フィード投稿での設定方法

  1. Instagramのホーム画面右上にある「+」をタップし、「投稿」を選択します。
  2. 写真または動画を選択し、エフェクトやフィルター、キャプションを追加して見せ方を調整します。終わったら「次へ」をタップします。
  3. 「商品をタグ付け」を選択し、写真または動画内にあるタグ付けしたい商品をタップします。
  4. タグ付けする商品を検索し、選択します。
  5. 「完了」⇒「次へ」⇒「シェア」をタップして投稿完了です。

参考:Instagramヘルプセンター「Instagram投稿に商品をタグ付けする

Instagramの基本的な投稿方法については、以下の記事も参考になさってください。

関連記事:インスタグラムの投稿方法|PCやスマホでフィードに投稿するには?

・ストーリーズでの設定方法

  1. Instagramのホーム画面右上にある「+」をタップし、「ストーリーズ」を選択します。
  2. 写真や動画を撮影するか、カメラロールから選択します。
  3. 編集画面右上のスタンプを選択し、ショッピングスタンプをタップします。
  4. 紹介するコレクション、ストアフロント、またはカタログの商品を選択し、「完了」をタップします。
  5. ショッピングスタンプの位置やスタイルを調整します。
  6. 「送信先」で共有範囲を選択したら、「シェア」をタップして投稿完了です。

参考:Instagramヘルプセンター「Instagramストーリーズにショッピングスタンプを追加する

なお、ストーリーズの基本的な使い方は、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:インスタグラムストーリーズの基本的な使い方と企業の活用アイデア

タグは何個まで付けられるのか?

ショッピングタグは無制限に付けられるわけではなく、上限が設けられています。1件の画像または動画に対し、設定できるショッピングタグは最大5件です。一投稿に複数の画像や動画を投稿する場合は、最大20件までショッピングタグを付けられます。

参考:Instagramヘルプセンター「Instagram投稿に商品をタグ付けする

商品タグ付き広告を作成する

ショッピング機能を利用した投稿を「広告」として出稿することも可能です。広告配信によってフォロワー以外にもリーチし、新規顧客を開拓できる可能性が広がります。

Instagramショッピング機能活用時の注意点

ショッピング機能はメリットが多い一方で注意点もあります。あらかじめ押さえておきましょう。

ショッピングタグの表示はスマホアプリのみ

2022年4月時点でショッピングタグはスマホアプリでのみ表示される機能となっています。Webブラウザから閲覧する場合、ショッピングタグは見られないので注意しましょう。

ショッピング機能を利用できるのは形のある商品のみ

ショッピング機能を使用して紹介できるのは「洋服」「化粧品」など、有形の商品のみです。ソフトウェアやスマホアプリ、セミナー、カウンセリングなど、形のないサービスを扱っている事業の場合、ショッピング機能を利用することはできないので注意が必要です。

投稿内容のバランスに気をつける

ショッピング機能は便利な一方で、使いすぎると宣伝色が強くなるおそれがあります。フォロワーが求める情報は何かを考慮し、ショッピングタグの付いた投稿はバランスよく行うようにしましょう。

Instagramのショッピング機能を活用し、より快適で便利なユーザー体験を

Instagramはショッピング機能の導入によって利便性を大きく向上させています。有形の商材を展開している企業はショッピング機能の積極的な活用により、投稿を通じて商品に興味を持ってくれたユーザーに、詳細な情報をスムーズに提供できるようになります。機能の設定や審査にひと手間かかりますが、マーケティング施策の1つとしてショッピング機能の活用を検討している方はこの記事を参考にぜひトライしてみてください。

記事執筆者

Marketing Native編集部

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