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SNSマーケティング

Instagram「リール(Reels)」とは?使い方と企業の活用方法

最終更新日:2022.10.10

リール(Reels)は、15秒から90秒の短尺動画を投稿・視聴できるInstagram(インスタグラム)の機能です。日本では2020年8月にリリースされ、ショートムービープラットフォームの「TikTok」に似ているとも言われ、話題になりました。

リリース以降、関連する機能の実装やニュースが続いており、リールはInstagramが注力している機能の一つであることがうかがえます。とはいえ、コンテンツの作成には一定の工数が必要となるため、リールに取り組むべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、リールの特徴と撮影の仕方、企業アカウントが活用するメリットを紹介します。リールの活用を検討している方は、参考にしてみてください。

目次

短尺動画を投稿できるInstagramの機能「リール」とは?

リリース以降、Instagramユーザーの多くに利用されるようになっている短尺動画投稿機能「リール」。まずはリールの特徴と、Instagramが推しているとされる理由を解説します。

Instagramのリールの特徴

リールは、縦型の短尺動画を投稿・視聴できる機能です。音楽やエフェクトをつけられるほか、倍速で撮影したりタイマーを設定したりすることもできます。

同じく短尺の動画を投稿できるストーリーズとは異なり、リールは24時間で消えません。また、公開アカウントの場合は発見タブやリールタブに投稿したリールが表示されるため、フォロワー以外にも視聴される可能性があります。そして、リールは公開時にフィードにシェアするかどうかを選択可能です。

Instagramを提供するMeta社は2022年6月2日(米国時間)、投稿できる動画の長さが最長60秒から90秒になることを発表しました。日本でも一部で実装されており(7月時点)、ユーザーは15秒、30秒、60秒、90秒の4パターンから動画の長さを選ぶことができます。また、同年7月21日(米国時間)には、今後は15分未満の動画投稿がすべてリールとしてシェアされることが発表されました。

そのほかにも、ほかのユーザーが投稿したリールをテンプレートとして利用できる機能、リールに効果音を追加できる機能、ストーリーズで人気のスタンプをリールに導入できる機能など、複数のクリエイティブツールがアップデートされています。

なお、リールとストーリーズの違いは次の通りです。

ストーリーズとの違い

  • リールは24時間で消えない
  • 公開アカウントの場合、リールはフォロワー以外にも表示されることがある
  • リールはフィードにもシェアするかどうかを選べる

ストーリーズの使い方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:Instagramストーリーズの基本的な使い方と企業の活用アイデア

Instagramがリールを推しているとされる理由

リールは、Instagramが強く推している機能であると考えられています。その理由は主に次の3つです。

  • リール専用のタブが設けられており、ユーザーがアクセスしやすくなっている
  • 発見タブで、投稿の2つ分の枠を使用して大きく表示される
  • フィードに「おすすめのリール動画」が表示される

また、ほかの人とコラボしたリールを作れる「リミックス」機能が実装されたり、投稿できる動画の長さが最大で90秒に変更になったりと、リールに関連する機能が積極的に開発・改良されていることからも、Instagramの力の入れ具合がうかがえます。

今後はフルスクリーンでおすすめのリールが表示される機能の導入も計画されているとのことです。

企業アカウントがリールを投稿する重要性

Instagramのアカウント運用では、プラットフォームが推す機能を積極的に活用すると、フォロワー以外にも投稿のリーチが伸びやすい傾向にあります。リールも同様で、活用することにより、新規フォロワーの獲得や認知拡大につなげられるでしょう。公開アカウントであれば、リールタブや発見タブに表示され、フォロワー以外のユーザーにもリーチできるためです。

Instagramリールの使い方1:視聴方法

Instagramでリールが表示される場所と視聴する手順をそれぞれご紹介します。通常のフィード投稿と同様に、リールにも「いいね!」やコメントを付けたり、ユーザーからのアクション(再生数や「いいね!」数など)を確認したりできます。

リールが表示される場所

Instagramリールの表示場所は以下の通りです。リールを閲覧するだけでは足跡は残りません。

  • プロフィール画面
  • フィード
  • リールタブ
  • 発見タブ(虫眼鏡のマーク)
  • ハッシュタグ検索の検索結果画面

リールの投稿先は「リール」「リールとフィード」のどちらかを選択できますので、フォローしているアカウントが投稿したリールをフィードにもシェアしている場合、フィードとリールタブの両方にリールが表示されます。

発見タブのリールが表示されるスペースには、おすすめのリールがランダム表示される仕組みとなっており、自分が投稿したリールも発見タブに載る可能性があります。また、ハッシュタグ検索の検索結果にもリールが表示されるスペースがあるため、ハッシュタグ検索からリールを視聴することもできます。

リールの見方

Instagramリールを視聴する手順は以下のとおりです。

  1. Instagramアプリを起動し、ホーム画面を表示します。
  2. リールアイコンをタップします。
  3. リールが再生されます。
  4. 画面を下から上にスワイプすると次のリールが表示されます。

また、特定のユーザーのリールを見たい場合は、そのユーザーのプロフィール画面から視聴できます。

  1. Instagramアプリを起動し、特定のユーザーのプロフィール画面を表示します。
  2. リールアイコンをタップします。
  3. 一覧から視聴したいリールをタップします。
  4. リールが再生されます。
  5. 画面を上から下にスワイプすると、次に投稿されたリールが表示され、下から上にスワイプすると1つ前に投稿されたリールが表示されます。

リール画面には「いいね!」やコメント、紙飛行機マークがあり、メニューには保存やシェア、リミックスなどがあります。紙飛行機マークをタップすると、他のユーザーにダイレクトメールでリール動画をシェアしたり、自分のストーリーズにリール動画を追加したりできます。プロフィールページに飛ばずに投稿者をフォローすることも可能です。

Instagramリールの使い方2:投稿方法

Instagramリールの投稿方法として、リールを作成・投稿する際の基本的な流れをご紹介します。動画を新たに撮影する場合と、カメラロールに保存されている画像や動画を使用する場合に分けて説明します。

動画を新たに撮影する場合

まずは新しく動画を撮影する場合です。Instagramアプリを起動します。

1. ホーム画面から左にスワイプしてカメラを開くか、画面上部にある「+」のアイコンをタップします。

2. 画面右下に表示されるメニューから「リール」を選択します。

3. 撮影画面が表示されたら、画面左側にあるマークを選択してBGMや動画の長さなどを設定します。

主な機能

  • 音源
    音楽:BGMに設定する音楽を選択できます。音楽を選択すると画面下部にバーが表示されるので、BGMに使いたい部分を選択します。

    ボイスオーバー:動画に重ねてボイスオーバーを録音できます。画面下部のバーでボイスオーバーを始めるタイミングを編集します。

    サウンドエフェクト:「エアホーン」「コオロギ」「拍手」などのサウンドエフェクトを好きなタイミングで動画に入れられます。
  • 長さ
    タップすると動画の長さが変わり、15秒、30秒、60秒、90秒から選べます。
  • 速度
    1倍の標準速度を基準にスロー撮影、倍速撮影が可能です。たとえば2xを選択して撮影すると、動画は2倍速で再生されます。
  • カメラエフェクト
    音声を変えたり、動画を目立つように演出したり、被写体を加工したりすることが可能です。世界中のクリエイターが作成したエフェクトを利用して、インパクトのある動画を作成できます。
     ▲カメラエフェクトを選択した状態
  • タイマー
    クリップの長さを選んだり、カウントダウンの時間を設定したりできます。たとえば3秒と設定すると、録画ボタンを選択した後にカウントダウンが始まり、3秒後に録画が開始されます。

4. 画面下の撮影ボタンをタップすると撮影が始まります。数回に分けて撮影した動画をつなぎ合わせることも可能です。

5. 撮影ができたら、プレビューで確認してみましょう。プレビュー画面で、さらに加工ができます。

  • A:音源の管理
    • 音量の調整、BGMの追加ができる
  • B:音声の追加
  • C:エフェクトの追加
  • D:スタンプの追加
  • E:手書きの文字や絵の追加
  • F:テキストの追加

▲画像左:プレビュー画面 中央:手書きで文字や絵を追加できる 右:テキストの入力ではフォントの種類や色を選べる

6. 加工が完了したら、画面右下の「次へ」をタップし、カバー画像やキャプション、タグ付けなどを設定します。キャプション欄には適切なハッシュタグを追加しましょう。最後に「シェア」をタップしたら完了です。

また、リールには「位置合わせ」機能があり、直前の動画を停止した位置に合わせて次の動画の撮影を始めることもできます。1つ目の撮影が終わると画面左側のメニューに「位置合わせ」アイコンが追加され、それをタップすると前回停止したシーンが撮影画面にうっすらと表示される仕組みになっています。動画と動画をズレなくつなげられるため、コマ撮りでリールを作成したいときに便利な機能です。

▲「位置合わせ」機能を選択している状態。前回停止したシーン(写真の場合は猫のイラスト)が薄く表示されている。

撮影済みの動画を使用する場合

次に、撮影済みの動画を使用してリールを投稿する方法を解説します。

1. リール作成画面を表示し、画面左側のアイコンから動画の長さを設定します。

2. 画面左下の四角い枠を選択すると、端末のカメラロールに保存されている画像や動画が表示されます。リールに使いたい画像や動画を選びます。

3. 複数の画像や動画を組み合わせる場合は、使用する部分を切り取って選択します。画面下に表示される白いボックスの左右にあるバーを動かし、使用する範囲を指定したら、画面右上の「追加」をタップします。

このとき画面上部にもバーが表示されており、投稿可能な秒数のうち、どれだけ使用しているかがわかります。このバーを見ながら、追加する動画の長さを調整します。

4. 動画の長さの調整やつなぎ合わせが終わったら、プレビュー画面でBGM、エフェクトなどを追加し、動画を仕上げます。

5. 動画が完成したら、キャプションの追加やタグ付けを行い、シェアをタップして完了です。

写真を使用する場合

動画だけではなく、撮影済みの写真(静止画)を使用してリールを作ることもできます。写真を使用したリールの作り方と投稿の手順は以下のとおりです。

  1. リールの作成画面を表示し、画面左下の「+」のアイコンをタップします。
  2. リールに使用する写真を選択し、表示する長さを調整します(1枚につき最大5秒間)。
  3. 画面右上の「追加」をタップします。
  4. 最初の作成画面に戻ったら、画面左下の「+」のアイコンをタップし、次の写真を追加します。
  5. 写真の追加が終わったら、「プレビュー」をタップします。
  6. テキストや音楽、写真のエフェクトなどを追加して動画を仕上げます。
  7. 「次へ」をタップし、キャプションやタグなどを設定します。
  8. 「シェア」をタップして完了です。

補足:2022年6月に発表された新しい機能

Meta社は2022年6月にInstagramとFacebookのリールで使用できるクリエイティブツールを発表しました。Instagramのリールで使える新しい機能は以下のとおりです。

・ テンプレート

ほかのユーザーが投稿したリールの音源やフォーマットをテンプレートにして、自分のリールを簡単に作成できる機能です。既存のリール動画から自分のリールに使いたいものを選び、画面左下の「テンプレートを使用」もしくは右下のメニュー画面から「テンプレートとして使用」をタップします。

・ サウンドエフェクト

自分のリール動画に音源やサウンドを入れられる機能です。「エアホーン」「コオロギ」「ドラム」といったユニークなサウンドエフェクトを好きなタイミングで挿入できます。

・ 自分の動画から音を取り込む機能

カメラロールに入っている自分の動画(5秒以上の長さがあるもの)から音を取り込み、リール動画に入れられる機能です。

・ スタンプ

ストーリーで使われていたスタンプをリールにも導入できるようになりました。アンケートやクイズ、絵文字スライダーをリール動画に入れることで、リールを見ているユーザーとインタラクティブ(双方向)なコミュニケーションをとることができます。

参考:Meta「テンプレートやデスクトップ投稿など、InstagramとFacebookのリールで使える複数のクリエイティブツールを発表

Instagramのリールを企業が活用する方法

企業アカウントの多くは商品やサービスの紹介、情報の配信などにリールを活用しています。また、広告の配信も可能です。

商品やサービスの紹介

企業アカウントがリールを活用する際の使い方の1つは、商品やサービスの紹介です。テキストと画像だけでは伝えにくい部分も、動画でわかりやすく見せることができます。

また、リールはショッピングタグをつけることができるため、閲覧したユーザーが商品に興味を持ち、ショッピングタグをタップしてECサイトへ遷移する可能性があります。

商品やサービスがない場合は、メディアのようにInstagramを運用し、リールを活用してユーザーの役に立つ情報を発信するのも1つの手です。

広告の配信

2021年6月には、リール広告の配信も始まりました。広告はリールとリールの間に表示される形式で配信されます。まずは通常の投稿で試してから、成果の出ている動画を広告に応用するのが良いでしょう。

リールの活用方法や、勝ちパターンの見つけ方などは、以下の記事で詳しく取り上げています。

関連記事:【大槻祐依のInstagram注目トピック】広告配信も可能になった短尺動画「リール」を企業が効果的に運用するには?

Instagramはリールの活用でフォロワー以外にもリーチ

リールは発見タブやリールタブを通じてフォロワー以外にもリーチできる点が大きな魅力です。2022年には複数のクリエイティブツールが追加され、これまでよりもさらに簡単に、魅力的なリール動画を作成できるようになりました。

再生回数が伸びている投稿のクリエイティブなどを参考に作成し、投稿後は数値をチェックして改善を図ることで、自社の勝ちパターンが次第に見つかるはずです。うまく使いこなせば、認知の向上や新規フォロワーの獲得を狙えるでしょう。この記事を参考に、リールの投稿にぜひ挑戦してみてください。

記事執筆者

Marketing Native編集部

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