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SimilarWebの使い方|基本的な機能から活用法までを解説

最終更新日:2022.05.17

SimilarWebは主に競合調査に利用されるツールです。自社サイトの分析はGoogle Analyticsのようなアクセス解析ツールを利用して行えますが、競合サイトの流入数などを把握することはできません。SimilarWebは、競合サイトに関する数値データや、参入しようとしている業界の動向などを知る上で有用です。しかし、具体的にどんな機能があり、どのように活用すれば良いのか、詳しく知らない方もいるでしょう。

そこで今回は、SimilarWebの無料で使える機能と有料版で利用可能な機能、具体的な活用法をご紹介します。

目次

SimilarWebとは?

SimilarWebはイスラエルのSimilarWeb社が開発・提供しているツールです。まずは、SimilarWebの基本事項と利用方法をご紹介します。

SimilarWebの特徴

SimilarWebは調査したいWebサイトのURLを入力するだけで、訪問者数や参照Webサイト、上位検索キーワードなどがわかり、サイトの分析を行えます。表示されるデータの取得先は多様で、主にクリックストリームデータとクローラーを利用して収集されています。SimilarWebのサイトには以下のように記載されています。

SimilarWeb は、4つの明確なグループに分類された数百ものソースを活用しています。 1.何億台ものデスクトップやモバイルデバイスからのグローバルパネルデータ 2.数百万人もの加入者数を有するパートナーからのグローバル ISP データ 3.10億以上のサイトやアプリページからの毎月のパブリックデータソース 4.数十万ものサイトやアプリからの直接測定データ

※出典:データ SimilarWeb

クローラーが分析し、情報を収集するページ数は月間で約10憶ページあるとされ、独自のアルゴリズムで膨大な量のデータを処理し、提供しています。

なお、SimilarWebは無料でも利用できますが、有料版のSimilarWeb PROを利用すると、より豊富な機能を用いて分析することが可能です。

Similar Webの利用方法

SimilarWebを使ってサイトの分析を行う方法はいたってシンプルです。

  1. Similar Webのサイトを開く。
  2. 登録アカウントでログインする。
    ※GoogleもしくはLinkedinのアカウントがあれば連携によって簡単に登録できます。
  3. 検索窓に調査したいサイトのURLを入力し、該当サイトをクリックする。
  4. 解析画面が表示される。

無料版で利用できる主な機能

無料版のSimilarWebは、有料版に比べてデータの取得期間や機能に制限があります。簡単な分析に必要な情報は得られるため、まずは無料版で試用し、物足りなければ有料版を検討すると良いかもしれません。ここでは、無料版で利用可能な機能について、「ウェブサイト分析」を中心にご紹介します。

ウェブサイト分析

URLを入力し、分析できる機能です。無料版では5件までURLを入力し、比較することができます。「概要」→「ウェブサイトパフォーマンス」で全体の概要を把握でき、「トラフィック」「オーディエンス」「サーチトラフィック」などのメニューから、さらに詳細なデータを確認可能です。

ウェブサイトパフォーマンス

他サイトと比較した場合のグローバルランクや国ランク、カテゴリーランクをはじめ、以下の項目に関するデータが表示されます。分析結果の概要はPDFでダウンロードが可能で、レポート資料として共有できるようになっています。

<閲覧できるデータ>

  • ウェブサイトのオーディエンス
  • 地域
  • マーケティング・ミックス
  • リファラル
  • 検索
  • ソーシャル
  • ディスプレイ広告

    ※上記はMarketing Native以外のサイトを調査した結果です。

  • 流出リンク・流出広告

    ※上記はMarketing Native以外のサイトを検索した結果です。

トラフィック

「トラフィックとエンゲージメント」では、合計訪問数やトラフィックシェア(デスクトップかモバイルか)、エンゲージメント(月間訪問者数、ユニーク訪問者数、平均滞在時間、直帰率など)、訪問者数の推移などがわかります。「マーケティングチャネル」では、オーガニック検索や、ダイレクト、リファラルなど、チャネルごとの流入数の割合を把握できます。無料版はトラフィックソースが5つまで表示されます。

オーディエンス

「地域」をクリックすると、訪問者の多い上位5カ国が表示されます(デスクトップユーザーのみ)。「利用者層」では、対象サイトを訪問するユーザーの属性を知ることができ、性別と年齢の分布がグラフで表示されます。「オーディエンスの興味」は対象サイトを訪問するユーザーが興味あるトピックや、ほかに訪問しそうなサイトがわかる機能です。

サーチトラフィック

自然検索またはPPC広告による流入の比率や、検索結果で上位を取得し、対象サイトの流入に貢献しているキーワードを知ることができます。オーガニック検索における競合サイトなども確認可能です。

リファラルトラフィック

「流入トラフィック」で、リンクによってユーザーを対象サイトへ誘導したサイトと、そのサイトのカテゴリー、トラフィックの割合がわかります。「流出トラフィック」では、対象サイトからの流出先が表示されます。

ディスプレイ広告トラフィック

広告配信に利用されているアドネットワークの内訳や、上位パブリッシャーが表示されます。上位パブリッシャーとは、対象サイトの広告トラフィックを参照したサイトのことです。「クリエイティブ」をクリックすると、対象サイトが出稿している広告のクリエイティブを知ることができます。

ソーシャルトラフィック

ソーシャルメディア別のトラフィックの割合がわかります。FacebookやTwitter、Pocket、Pinterestなどが、それぞれどれくらい流入に貢献しているのかを確認可能です。

コンテンツ

対象サイトのサブドメインが表示されます。

広告

対象サイトの主な広告主と、利用しているアドネットワークのトラフィックシェアがわかります。

アプリ分析

特定のアプリについて、月間の平均ダウンロード数や評価、全体のランキング、ダウンロード数の推移、オーディエンスの興味などがわかります。ランキング履歴は最大90日分のデータを国別に閲覧可能です。

※Instagramを調査した結果。

有料版のSimilarWeb PROでできること

有料版のSimilarWeb PROでは、無料版よりも利用可能な機能と取得できるデータ量が増え、さらに深い分析を行えるようになります。有料版の機能をご紹介します。

プランに応じて取得可能なデータや利用できる機能が増える

SimilarWeb PROで取得できる データはWebトラフィックデータが最大3年分までとなり、指標ごとに表示されるデータ(結果)の件数に関する制限がなくなります(無料版の場合は5件まで)。モバイルアプリデータに関しても、最大28カ月分のデータを取得することが可能です。また、無料版で使えるウェブサイト分析やアプリ分析などに加え、ウェブのカテゴリー分析や検索キーワード分析といった機能も利用可能です。

ただし、有料版はサブスクリプション方式となっており、「Basic」「Advanced」「Ultimate」といったプランによっても取得可能なデータ量や利用できる機能が異なります。プランによっては、以下でご紹介する機能のうち、利用できないものもありますので、ご注意ください。

有料版で利用できる主な機能とは?

ウェブサイト分析

「ウェブサイト分析」は、有料版になると取得できるデータの量が増加し、機能が追加されます。まず、デスクトップとは別にモバイル版のトラフィックデータを確認できるようになります。そして、国ごとに分けてデータを取得できる国別のセグメントが行えるようになるほか、サイト内の人気サービスを調査できる「人気ページ」機能などの追加もあります。

アプリ分析

「利用状況とダウンロード」「オーディエンス」などを追加できます。その中でも、「エンゲージメント」やアプリの定着率がわかる「リテンション」、一日の中でアプリが最も利用される時間帯の傾向を可視化できる「利用パターン」などは注目の機能です。ただし、いずれも利用するには、GooglePlayなどアプリストアへの接続が求められます。

検索キーワード分析

指定したキーワードでユーザーが流入したサイトを確認できる機能です。特定のキーワードを入力すると、流入を獲得したサイトがランキング形式で表示されます。ユーザーが実際に流入しているサイトの傾向を知ることで、ユーザーの検索意図に関するヒントをつかめます。

ウェブのカテゴリー分析

カテゴリー(業界)における、対象サイトの立ち位置を明確にすることができる機能です。「概要」「ランキング」「サーチ」の3つに大きく分けられています。

<概要>

「カテゴリパフォーマンス」では、カテゴリー内の動向やエンゲージメントについて、デスクトップとモバイル両方のデータを閲覧可能です。「カテゴリシェア」は、カテゴリー別のトラフィックシェアをドメイン別で比較できます。「トラフィックチャネル」は、トラフィックのソースチャネル(オーガニックやダイレクト)のインサイトを獲得できる機能です。

<ランキング>

カテゴリー別の上位サイトとトラフィックシェアの情報を閲覧することができます。「サーチでの上位」「ソーシャルでの上位」など、チャネル別のランキングデータもわかります。

<サーチ>

「上位キーワード」では、カテゴリーでトラフィックの貢献度が高いキーワードのデータを閲覧することができます。

競合分析におけるSimilarWebの活用法

実際に競合分析を行う際、どのようにSimilarWebを活用すれば良いのでしょうか。今回は2つの観点に分けてSimilarWebの活用法をご紹介します。

流入に関する調査の仕方

「マーケティングチャネル」で競合サイトのチャネル別の流入数を調べることにより、競合の戦略や成果を分析できます。例えば、ダイレクトによる流入が多いサイトは、リピートユーザーが多い可能性のあるサイトです。そのサイトのブランディング手法を深掘りし、リピーターが多い理由を探すと良いでしょう。また、チャネル別の増加率を見ていくと、そのサイトの成長経路やロードマップを分析したり、調査したりすることができます。

流入の増加率を調査すると、競合サイトが立ち上げ後にどれくらい成長したかがわかり、それに紐づく施策の分析も行えます。特に立ち上げからの経過年数が1年以内のサイトに有効で、立ち上げ時に行われた施策の影響などを調べられます。

ユーザーに関する調査の仕方

「利用者層」を利用し、ユーザーの属性データから競合のターゲット層を理解することで、自社サイトの顧客ターゲット層の特定やWebマーケティング戦略の組み立てに役立てることができます。ユーザーの属性からサイト内のコンテンツや訴求ポイントをデータドリブンな分析で見られるでしょう。

また、「オーディエンスの興味」で競合サイトの訪問ユーザーが関心を持ちやすいサイトを調べ、新たな競合サイトを探し出し、調査することも可能です。

自社サイトの運用や改善に競合調査は必須

自社サイトへの流入数を増加させるには、戦略を立てる必要があります。そのためには自社サイトの分析だけでなく、競合サイトの調査も必須です。競合サイトの数値データを基に戦略を探り、自社サイトにとって効果的な施策を検討すると良いでしょう。SimilarWebは、競合サイトを分析する上で必要な数値が得られるツールです。上手に活用し、サイトの運用と改善を図りましょう。

記事執筆者

Marketing Native編集部

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