Facebook広告には「画像広告」「カルーセル広告」「動画広告」など多くの種類があります。広告を作成する際には、目的の設定やターゲットの絞り込み、テキストの作成といった工程が必要です。また、効果的に運用するためには、ユーザーを引き付ける広告の作成と、ポイントを押さえた配信設定が求められます。
そこで今回は、Facebook広告を作成する際の3つのステップと、効果を高めるための7つのポイントについてご紹介します。
目次
ステップ1.キャンペーンの作成
Facebook広告を作成するにあたり、まずは広告キャンペーンを作成します。Facebook広告を出す目的を設定しましょう。
Facebook広告の作成前の準備
Facebook広告を作成する前にFacebookページを用意しておくことを推奨します。Facebookページをあらかじめ作成し、ターゲットが興味を持つ投稿を定期的に行うことで、ターゲット層のエンゲージメントを維持する効果が期待できます。
Facebookページ作成後は定期的な投稿を心がけ、高い更新頻度を維持する必要があります。
目的の選択
「作成」の中から「広告」をクリックし、広告マネージャを起動し、「新しいキャンペーンを作成」というページに移動します。
「認知」「検討」「コンバージョン」という3つのカテゴリ別に11個の項目があり、その中から広告の目的を選択できます。
上記画像のように目的は大きく3種類に分けられており、全部で11種類の目的があります。
また、キャンペーン名は後から変更可能です。
ステップ2.広告セットの作成
キャンペーンを作成した後は、広告セットを作成します。ここでは3つの項目を設定する必要があります。
ターゲット層の設定
「オーディエンス」セクションでターゲットの詳細な設定ができます。
Facebook広告で設定できるターゲットのオプションは、カスタムオーディエンス、地域、年齢、性別、言語、詳細ターゲット設定、つながりの7つです。
オプションを組み合わせるとターゲットがより明確になります。例えば「地域」の項目では、「この地域のすべての人」「この地域に住んでいる人」「最近この地域にいた人」「この地域を旅行中の人」から選べます。「つながり」では「あなたのページに『いいね!』した人」など、自社ページとどのようなつながりを持つユーザーをターゲットとするか選択します。ターゲットを絞り込みすぎると広告の効果があまり発揮されない場合もあるので、注意しましょう。
広告の配置
「配置」セクションで広告をFacebook、Instagram、Audience Network、Messengerのどこに表示するかを決定できます。
「自動配置」を選ぶと、効果を発揮する可能性が最も高い場所に、広告が自動的に配信されます。
またFacebookには、配信先別に複数の掲載枠があります。
<Facebook>
フィード
インスタント記事など
<Instagram>
フィード
Stories
<Audience Network>
ネイティブ、バナー、インタースティシャル
インストリーム動画
リワード動画
<Messenger>
ホーム
広告メッセージ
広告内容だけでなく、広告掲載先別にもABテストを行い、効果を測定することが大切です。
予算と掲載期間
Facebook広告は予算と掲載期間を設定でき、予算は1日ごとか通算で設定可能です。掲載期間では、開始日と終了日を選ぶこともできます。
詳細オプションにて、広告配信の最適化対象、入札戦略、請求のタイミング、広告スケジュール、配信タイプをそれぞれ設定できます。
広告配信の最適化対象:広告の目的に応じて自動的に配信方法を最適化してくれます。
配信タイプ:広告の配信速度を「通常」か「スピード」で設定できます。「スピード」を選択すると、早期に成果が得られるように予算が消費されます。
ステップ3.広告の形式やテキストの設定
Facebook広告の効果を発揮させるうえで、適切な形式での出稿とテキストの設定は重要です。ステップ3として、広告の形式、画像やテキストの設定など具体的な広告作成についてご説明します。
広告フォーマットの選択
「カルーセル」「シングル画像」「1件の動画」「スライドショー」のいずれかを選択できます。
カルーセル:スクロール可能な画像や動画を2件以上使用した広告を作成できるフォーマットです。
シングル画像:1件の画像を用いた広告を6種類まで作成できます。
1件の動画:1件の動画を用いて広告を作成できます。
スライドショー:10件まで画像を用いて、ループ動画を作成できるフォーマットです。
また、「フルスクリーンエクスペリエンスを追加」にチェックを入れると、フルスクリーンランディングページを追加できます。
テキストや画像(動画)を設定
「テキスト」の入力欄には、広告に表示されるテキストを入力します。「ウェブサイトのURL」に、宣伝したいURLを記載することも可能です。
「カルーセル」や「シングル画像」など、選択した広告の形式に応じて、画像や動画のアップロード項目が表示されます。
「見出し」部分には、ユーザーが興味を持ちそうな見出しを設定しましょう。推奨文字数は40文字以内で、超過するとモバイル端末などでは省略して表示される場合があります。
アクションの選択
ユーザーのアクションを促すアクションボタンの設定が行えます。
「予約リクエスト」「申し込む」「予約する」「お問い合わせ」「ダウンロード」「上映時間を表示」「詳しくはこちら」「音楽を聴く」などの中から選択できます。
「実行」をクリックし完了
フローの下部にある「実行する」をクリックしたら、広告の作成は完了です。「注文を確認」で確認することもできます。
初めて広告を作成する際には、支払い情報を入力するよう求められます。
クリエイティブなFacebook広告を作成する6つのポイント
Facebook広告はポイントを抑えて作成することで、さらに効果的に運用できます。Facebook広告を作成する際のポイントを6つご紹介します。
配信対象者像を明確にする
ターゲットユーザーはいくつかのニーズによって分類できます。
それぞれのニーズに合わせたペルソナを設計し、ペルソナに応じた広告を作成、配信することで、ユーザーから受け入れられやすくなります。
「ダイエット」を例に考えると、「楽して痩せたい」「運動して痩せたい」「脚を細くしたい」などニーズは多数存在します。
「楽して痩せたいペルソナにはサプリを提案する」「運動して痩せたいペルソナにはランニングを提案する」「脚を細くしたいペルソナには加圧スパッツを提案する」など、ペルソナに応じて受け入れられやすい広告は異なるでしょう。
広告にCTAを含める
CTA(Call To Action)とはユーザーに何らかの行動を促すことです。
広告にCTAを含めるとユーザーに次に取ってほしい行動を示すことができ、誤作動を防げるため、コンバージョン率やCPA(Cost Per Action)の改善が見込めます。
また、CTAを確認したうえで誘導先に訪れたユーザーは、次に何をするのか理解しているため、すぐに行動へと移してくれる可能性が高いでしょう。
ユーザーの目を引く画像を使う
広告を読んでもらうためには、まずユーザーの注意を引く必要があります。しかし、ユーザーはフィード上にある投稿をすべて読むわけではありません。
広告に目に止まりやすい画像(アイキャッチ画像)を使うことで、ユーザーに興味を持ってもらいましょう。
目に止まりやすい画像とは?
例えば人物写真の場合、正面を向いていて視線が合うような画像のほうが、強い主張が感じられて見る人の目に止まりやすい傾向にあります。反対に、視線を外している写真の場合、見る人の注目はモデルの視線の先に集まります。そのため、視線の先に強調したいテキストなどを配置すると効果的です。
注意点として、被写体の容姿や性別、服装、雰囲気などがターゲットユーザーに訴求できるかどうかを確認しましょう。
風景写真の場合は、コントラストの強い色鮮やかな絶景の写真が目を引きやすいでしょう。
ただし、インパクトを重視しすぎるのではなく、サイト自体のイメージを崩さないように雰囲気を合わせることも重要です。
また、風景よりも人物写真のほうが人の目を引きやすいため、絶景の中に人物が写っている写真も効果的です。
広告と統一感のあるランディングページ(LP)を用意する
ユーザーは広告に興味を持つと、誘導先のサイトを訪れます。広告とLPの雰囲気が違えば違和感を覚え、離脱してしまう可能性があります。
広告とLPは、文章のトーンやデザインなどの一貫性が重要です。LPに誘導したいからと言って、広告で過度な表現を使用するのは避けましょう。
掲載場所に合わせた広告を作成する
Facebook広告は、掲載場所によって効果を発揮しやすい広告の特徴が異なります。
デスクトップニュースフィード
デスクトップニュースフィードでの広告掲載は、多量のエンゲージメントを獲得しやすい特徴があります。大きなリード獲得やコンバージョンの獲得を期待できるため、長いテキストコピーとリンクディスクリプションを設定しましょう。
デスクトップの右側
広告サイズが小さいため、画像も小さく、テキストも見づらいです。できるだけシンプルな広告を作成しましょう。
モバイルニュースフィード
モバイルユーザーは「いいね!」をしやすい傾向にあるため、「いいね!」を押したくなるようなユーザーの興味を引く広告を作成しましょう。
PDCAサイクルを回す
Facebook広告を運用する際、可能であれば複数の広告をテストし、効果を比較して改善していくと良いでしょう。
キャンペーンを作成する度に、2種の画像×2種のテキスト=4パターンといった具合でABテストしていきます。
複数の種類の広告を配信すると、ユーザーからのネガティブフィードバックや高フリークエンシーを避けやすくなるという利点もあります。
掲載先などのポイントを押さえて効果的な広告を作成しましょう
Facebook広告は、ただマニュアル通りに作成すれば良いというわけではありません。掲載先や画像など、どのようにすればユーザーの目を引き付けることができるのかを考えたうえで作成することが重要です。ただし、広告内容と誘導先の内容や雰囲気が異なると、集客したユーザーが離脱しやすいので注意しましょう。