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写真で振り返る、マーケターの出会いと学び「Marketing Native Fes 2025 Spring」フォトレポート

最終更新日:2025.05.21

Marketing Native Fes 2025 Springは4月16日、たくさんのマーケターの方々にご参加いただき、盛況のうちに閉幕しました。イベント全体のテーマは「事業を伸ばす強いマーケティング組織の作り方」。これは、過去開催したイベント(Marketing Native Fes mini)の参加者の声を基に設定されたものです。マーケター同士が共に学び、横のつながりを深める場となったイベント当日の雰囲気を写真とともにお届けします。

(文:和泉 ゆかり、撮影:永山 昌克)

目次

特別セッション1「事業成長を牽引する『強いマーケティング組織』とは?」

写真右から:
JTB 執行役員 ブランディング・マーケティング・広報担当(CMO) 風口悦子さん
クー・マーケティング・カンパニー
代表取締役 音部大輔さん

冒頭の特別セッションは、JTB CMOの風口悦子さんと、クー・マーケティング・カンパニー 代表の音部大輔さんにご登壇いただきました。

イベント全体のテーマ「事業を伸ばす強いマーケティング組織の作り方」に関連して、このセッションでは「強いマーケティング組織の在り方」について対談。多くの企業のマーケティング部門が直面している「経営層や他部署の理解が得られづらい」「マーケティング組織をどう強化すれば良いか」といった課題に対し、風口さんと音部さんの豊富な経験に基づいた洞察が共有されました。

テーブルディスカッション

3つある特別セッションの後には、毎回テーブルディスカッションが実施されました。

各テーブルでは事前に定められていたファシリテーターの進行のもと、共感したポイントや自社で取り組もうと思った点などを振り返りながら、セッション内容について理解を深めていきました。業種の異なるマーケター同士の対話は、まさに「ここでしかできないディスカッション」です。

イベント中は席替えが2回行われ、参加者の皆さんは毎回異なるメンバーと計3回のテーブルディスカッションを楽しんでいました。

企業講演「社会と事業の課題を解決するプラットフォーム『柏の葉スマートシティ』」

スポンサー様の企業講演では、最初に一般社団法人UDCKタウンマネジメントが登場。同組織に参画する、三井不動産 柏の葉街づくり推進部 事業グループ グループ長の石田義勝さん、読売広告社 コミュニティクリエイションビジネス局 コミュニティクリエイション開発ルームの高橋比香理さんにご登壇いただきました。

読売広告社 コミュニティクリエイションビジネス局 コミュニティクリエイション開発ルーム 高橋比香理さん

三井不動産 柏の葉街づくり推進部 事業グループ グループ長 石田義勝さん

「都市スケールでの共創による社会課題解決」の具体例として紹介されたのは、「柏の葉スマートシティ」の取り組み。行政、企業、大学、市民といった多様なステークホルダーが協働する組織作りの実践例や、そこから生まれた新事業開発に向けたソリューションについて、具体的な取り組みと今後の可能性が語られました。

企業講演「接客AIエージェントが創造する新しい顧客体験 進化するAIエージェントの現状と可能性」

続いてのスポンサー様による企業講演には、ZEALS 執行役員の渡邊大介さんにご登壇いただきました。

ZEALS 執行役員 渡邊大介さん

近年接客領域でも注目を集めている「AIエージェント」。生成AIの活用により、リアルタイムでパーソナライズされた“おもてなし体験”を実現できるといいます。

渡邊さんが実際にMarketing Nativeのサイトを「ZEALS AI Agent」に読み込ませたところ、わずかな時間で「AIエージェント」のデモが登場。そのスピード感とクオリティに会場からは驚きの声が上がっていました。

休憩・交流

懇親会も含めて約8時間に及ぶイベントだったことから、講演の合間に複数回の休憩時間が設けられました。休憩時間には、参加者同士が名刺交換や談笑をする光景が会場の各所で見られました。

また、ランチ休憩では、テーブルディスカッションとは異なり、リラックスした雰囲気の中で、参加者が食事を楽しみつつ交流を深めていました。

特別セッション2「スターバックス×ネスレ デジタル戦略を成功に導く組織マネジメント」

ランチ休憩後の特別セッションには、スターバックス コーヒー ジャパン Chief Digital Transformation Technology Officerの濱野努さんと、ネスレ日本 常務執行役員の島川基さん、モデレーターとしてIBAカンパニー 代表取締役社長の射場瞬さんにご登壇いただきました。

写真右から:
ネスレ日本 常務執行役員 デジタル&Eコマース本部長 兼 新規ビジネス開発部長 島川基さん
スターバックス コーヒー ジャパン Chief Digital Transformation Technology Officer 濱野努さん
IBAカンパニー
代表取締役社長 射場瞬さん

スターバックス コーヒー ジャパンとネスレでは、店舗とオンラインの境界を超えた一貫したブランド体験の実現に向け、デジタル戦略に注力しています。顧客体験を豊かにするためのDX推進における組織構造のあり方から人材採用や育成、リーダーに必要な能力など、それぞれ具体的な取り組みが共有されました。

企業講演「AI時代に求められるマーケティング変革とは? 〜データとAIで実現する顧客体験の向上計画〜」

続いてのスポンサー様による企業講演には、セールスフォース・ジャパン 製品統括本部 プロダクトマネジメント&マーケティング本部 プロダクトマーケティングマネージャーの由井晴菜さんにご登壇いただきました。

セールスフォース・ジャパン 製品統括本部 プロダクトマネジメント&マーケティング本部 プロダクトマーケティングマネージャー 由井晴菜さん

由井さんは「AIは顧客体験とマーケターの生産性を変革する」としたうえで、オープンデータではなく、顧客データに基づくAI活用の重要性を強調。AI時代に求められるマーケティング変革の取り組みと顧客対応の変化について、具体例が紹介されました。また、ビジネスを加速するためのベストプラクティスとして、AI活用のポイント3つも取り上げられました。

企業講演「多様化する消費者インサイトをどう捉えるか ーデータ×AIで導く次世代マーケティング戦略ー」

続いての企業講演に登壇したのは、CINC マーケティングDX事業本部 CX戦略部 部長の橋倉将仁です。

CINC マーケティングDX事業本部CX戦略部 部長 橋倉将仁

消費者の価値観の多様化が進む現代、インサイトを的確に把握するには「膨大な情報の中から有効なデータを抽出し、精度高く分析する力」が必要です。講演ではCINCが開発した「ソーシャルリスニング×AI」の手法を紹介。「SNS上の発話量の測定」「投稿のスコアリング」「感情分析」を組み合わせることで、より立体的で精度の高い消費者理解を実現する方法について共有されました。

企業講演「触って遊べるユニークなクリエイティブで認知拡大!リッチメディア特化型広告『Eskimi DSP』」

ギャプライズ MDA事業部 Eskimi事業責任者の三宅博貴さんによる企業講演では、「Eskimi(エスキミ)DSP」の特徴や活用事例が紹介されました。

ギャプライズ MDA事業部 Eskimi事業責任者 三宅博貴さん

Eskimiはリトアニア発リッチメディア特化型の広告配信プラットフォーム。静止画を流すだけでなく、インタラクティブな要素を取り入れるなど、これまでにないユニークな広告クリエイティブで、認知やエンゲージメントを向上させています。

講演では参加者の皆さんが自身のスマートフォンで実際に操作を試す様子が各所で見られました。

企業講演「検索から“対話”の時代へ。マーケティングの新たな潮流」

最後のスポンサー様による企業講演には、ブレインパッド セールス&マーケティングユニット ユニット副統括ディレクターの皆瀬雄貴さんにご登壇いただきました。

ブレインパッド セールス&マーケティングユニット ユニット副統括ディレクター 皆瀬雄貴さん

生成AIの発展で、顧客との接点は変化し続けています。例えば従来のキーワード検索では「うまく単語を使用しないと希望どおりの検索結果が表示されない」という制約がありましたが、ブレインパッドが開発した「Rtoaster GenAI(アールトースター・ジェンエーアイ)の活用により、自然な言葉やフレーズで情報を検索でき、自由でパーソナライズされた体験を得られると紹介されました。

特別セッション3「エン・ジャパン×ユナイテッドアローズ 成果を上げ続けているマーケティング組織のリアル」

写真右から:
ユナイテッドアローズ 執行役員 CHRO 山崎万里子さん
エン・ジャパン 田中奏真さん
300Bridge 代表取締役 藤原義昭さん

最後の特別セッションには、エン・ジャパン 田中奏真さんとユナイテッドアローズ 執行役員 CHRO 山崎万里子さん、モデレーターとして300Bridge 代表取締役 藤原義昭さんが登壇。マーケティングと人事の2つの視点から、事業をドライブさせる組織の在り方について、事例を踏まえて具体的にお話しいただきました。

マーケティング組織を10倍(7名→70名)に成長させた田中さんからは、組織拡大と質の維持を両立させた取り組みについて、具体的な戦略と課題克服のプロセスが紹介されました。一方ユナイテッドアローズ山崎さんからは、マーケティング人材の育成方法や研修制度、評価・称賛する制度を中心に語っていただきました。

懇親会

すべてのセッションや企業講演が終わった後、会場は懇親会へ。エン・ジャパンの田中さんによる乾杯の音頭とともにスタートしました。

参加者の皆さんは、リアルイベントならではの偶発的な出会いの醍醐味を味わっていたようです。


なお、イベント全体のアンケートにご回答いただいた方には、特別セッション1に登壇した音部さんの著書『君は戦略を立てることができるか 視点と考え方を実感する4時間』(宣伝会議)がもれなくプレゼントされました。

明日からのビジネスに新たな一歩をもたらす数々の出会いが生まれ、イベントは盛会のうちに終了しました。

皆さま、次回は秋にお会いしましょう!

 

記事執筆者

和泉ゆかり

いずみ・ゆかり
IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。
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