LINE株式会社が提供するリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」で、調査結果からLINE広告の類似配信に活用できるシードデータを作成できるようになった。これにより、企業の狙うターゲット条件でLINE広告の設定・類似配信が可能となる。
目次
LINEリサーチの特徴とこれまでのサービス拡大について
LINEリサーチは、LINEが保有する約559万人(2021年10月時点)の調査パネルを基盤とし、LINEユーザー8,900万人(2021年9月時点)にも潜在的にリーチが可能な、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム。
LINEリサーチはこれまで、プラットフォームの認知向上に努めるとともに、LINEのユーザー規模と特性を生かし、多様なニーズに対する効果的な調査を可能にするソリューションの拡充を進めてきた。また、調査のみで終わらない付加価値の提供として、広告効果最大化のための手法も強化している。2021年9月には、LINEが提供する広告配信プラットフォームLINE広告と連携し、LINE広告の詳細ターゲティング項目「趣味・関心」を調査結果に付与できるようになった。
LINEリサーチ・LINE広告の連携で精度の高い広告配信が可能に
このような機能拡充を経てLINEリサーチは、調査結果データをLINE広告の類似オーディエンスのもととなるシードデータとしても活用できるよう、LINEリサーチ・LINE広告の両サービスの連携を開始した。
シードデータは、自社で実施したLINEリサーチの調査結果データやLINEリサーチが保有するサブ属性のデータをもとに作成可能。広告の類似配信では、Webサイトを訪問したユーザーの情報や企業が保有する顧客データなどを用いるケースが多いが、LINEリサーチの調査結果データをシードデータとして広告配信に利用することにより、既定の配信条件ではない、任意の配信条件を作成できる。そのため、企業の狙いたいターゲット条件で設定・類似配信が可能となり、広告配信を精度高く実現できるとのこと。
また、シードデータの取得から広告配信、広告の効果検証までがすべてLINEのプラットフォーム内で完結するため、データの欠損を起こさず、より的確な分析が可能となる。
LINE広告の類似配信に使用可能なシードデータの作成方法
シードデータの作成方法は以下の2種類。いずれも、既存の配信カテゴリにはあてはまらないような小~中規模カテゴリの条件や、任意の条件で広告配信を行いたい場合に適している。
1. LINEリサーチでの調査結果を、シードデータとして活用
LINEリサーチで調査を行い、その調査結果データからシードデータを作成することができる。
※β版としてリリース
【調査~広告配信までの流れ】
- LINEリサーチで調査を実施
- 調査結果から広告配信のターゲットを設定
- ターゲット条件でのサンプル数を確認後、シードデータの条件として決定
- LINE側でシードデータをもとに、広告配信用の対象を作るためオーディエンスを拡張
- LINE広告の配信画面で拡張したオーディエンスデータを設定し、広告を類似配信
※オーディエンス拡張後、シードデータは配信対象から除外される
【シードデータの活用例】
「自社商材Aの購入意向」を調査し、見込み顧客となる「今後買いたい」と回答した人のデータを条件にシードを作成。オーディエンス拡張を行い、LINE広告で配信する。
2.LINEリサーチのサブ属性データを活用する場合(調査不要)
LINEリサーチサブ属性データの中から、シードデータを作成することができる。
※β版としてリリース
【シードデータとして公開可能なサブ属性のテーマの一例】
- 携帯電話/通信
- 証券/保険
- 趣味/習い事
※今後継続的にテーマを追加予定
【広告配信までの流れ】
- LINEリサーチのサブ属性の中から、シードデータとして利用したい設問・選択肢を選択
- ターゲット条件でのサンプル数を確認後、シードデータの条件として決定
- LINE側でシードデータをもとに、広告配信用の対象を作るためオーディエンスを拡張
- LINE広告の配信画面で拡張したオーディエンスデータを設定し、広告を類似配信
※広告配信時、シードデータ自体は配信対象から除外される
【シードデータの活用例】
日頃行っているスポーツについて、「自転車」と「ジョギング/ランニング」の両方を回答している人を条件にシードを作成。オーディエンス拡張を行い、LINE広告で配信する。