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Salesforceが発表した未来のショッピング体験を実現するコマースの新機能は何ができるのか?

最終更新日:2022.02.25

米国Salesforceが2022年1月に未来のショッピング体験を実現するコマースの新機能を発表。そのうちDatorama(デートラマ)とTableau(タブロー)の機能は、日本でも一般提供が開始されている。具体的にはどのようなことができるのか、DatoramaとTableauの新機能、さらにはSalesforce Commerce for B2B Wholesale Retailについて、詳しい内容をセールスフォース・ジャパンに取材した。

目次

新機能とパートナーシップの概要

2022年1月に米国Salesforceから発表された内容は以下の通り。

  1. Cookieレス世界に対応。DatoramaとTableauの新機能の提供開始
    DatoramaとはMI(マーケティングインテリジェンス)ツールで、Tableauはデータ分析ツールだ。企業が自社のクロスチャネルマーケティングキャンペーンによって得たデータとSalesforce Commerce CloudやAmazonの顧客注文データを統合し、可視化するうえで役立つ。
  2. Salesforce Commerce for B2B Wholesale Retailの提供開始(日本での提供時期は未定)
    アパレルおよびファッション卸売業向けのデジタルポータル。
  3. Salesforce PaymentsでのPayPalによる支払いが可能に(日本での提供時期は未定)
  4. Alibaba社による中国向けSalesforce Social Commerceを提供開始

DatoramaとTableauの新機能詳細

日本でも提供が開始されているDatoramaやTableauの新機能を利用すると、どのようなことができるようになるのだろうか。Datoramaについて、株式会社セールスフォース・ジャパン マーケティング本部 プロダクトマーケティングマネージャーの前田恵さんは次のように説明する。

『Datorama Connector for Salesforce Order Management System (OMS) の活用により、Eコマースやマーケティングの担当者は、製品レベルでのROIをはじめ、返品やキャンセルも含めてマーケティングキャンペーンと売上の関係をより全体的に理解できるようになります。そして、Datorama Connector for Amazon Seller Central と Amazon Vendor Central Inventoryは、Amazonでの販売と注文におけるマーケティングとEコマースのパフォーマンスを最適化します。

また、Datoramaに新たに加わった、Eコマースに特化したデータモデル「Eコマースデータモデル」は、あらゆるプラットフォームからのEコマースデータを自動的に整理し、分析およびマーケティングパフォーマンスデータの連携を行います。さらに、Datoramaの人工知能Einstein Marketing Insightsによって、マーケティングキャンペーンからEコマース体験まで全体を可視化し、デジタル担当者が全体を最適化するためのKPIドライバーを明確化することも可能です』

では、Tableauの新機能はどのようなものだろうか。同社Tableau シニアプロダクトマーケティングマネージャーの林達郎さんに伺った。

『新たなコネクターTableau Connector for Commerce Cloudは、Commerce Cloud の分析データを Tableau にエクスポートし、自社組織でカスタム インサイトを作成できるようになる機能です。ユーザーはTableau の機能を使用し、例えばビジネス全体の分析を1つのダッシュボードに表示するなど、コーディング作業なしでデータを分析することができます。また、
B2C Commerceのユーザーの場合は、プロモーション、販売と商品、検索、テクニカル、来場者数など、サブジェクト領域よりコマースデータのクエリ(処理要求)を行うことができます。

Tableau Connector for Commerce Cloud により、ユーザーはサードパーティのデータソースをインポートし、パフォーマンス データから次のアクションにつながるインサイトを単一のビューで見つけることができます。必要に応じてカスタマイズも可能です』

これまで分断されていた情報も包括的に見られるようになりそうだ。

Salesforce Commerce for B2B Wholesale Retailとは?

最後に、日本では展開時期が未定とされているSalesforce Commerce for B2B Wholesale Retailについて、同社マーケティング本部プロダクトマーケティング シニアマネージャーの大森浩生さんに詳細を聞いた。

「元々Salesforceに組み込まれているSalesforce Commerce for B2Bは、Salesforceプラットフォーム上に構築されたB to B ECソリューションです。顧客からの注文をオンライン化することにより、平均受注コストを削減し、営業が新規開拓や重要顧客に注力できるほか、統合されたCRM(顧客関係管理)により、顧客へパーソナライズしたオンラインの購買体験やカスタマーサービスを提供できるため、顧客満足度の向上にもつなげられます。

そして、今回新たに提供開始となったSalesforce Commerce for B2B Wholesale Retailは、独立系ソフトウェアベンダーパートナーであるXCentium社のソリューションを組み合わせ、主にアパレルやファッション事業者が卸業者からのオンライン注文に必要となるプレシーズンオーダー、バーチャルショールーム、エンタイトルメント管理、アカウント階層管理など、さまざまなデジタルポータル機能を迅速に導入することができる機能です」

米国Salesforceの発表では、2023年までにショッピングの25%が小売業者やブランドのWebサイト、アプリ、実店舗以外で行われるようになるとの予測もあると言う。Salesforceの新機能は、スピーディかつパーソナライズ化されたショッピング体験の創出をサポートしてくれるだろう。

Salesforce

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