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採用できなかった学生を他社に推薦。新卒向けスカウト型就活サービスABABAが、6,000万円の資金を調達【編集部注目ニュース】

最終更新日:2022.02.09

新卒を対象としたスカウト型サービス「ABABA(アババ)」を提供する株式会社ABABAが、事業拡大のためシードラウンドにて6,000万円の資金調達を実施。「ABABA」は最終面接でやむを得ず不採用になった就活生を企業間で推薦し合う仕組みにより、就活性がお祈りメールを受け取る精神的負担を軽減するサービスだ。リリース1年で300社を超える企業ユーザーからの共感を生み、口コミのみで2,000名を超える就活生が利用。5,000を超えるスカウト、1,000を超えるマッチングが生まれている。

目次

親友の就職活動での経験をきっかけに創業

ABABAは、カルチャーフィットや人員削減などの理由により、最終面接でやむを得ず採用できなかった学生を他社に推薦したり、他社が推薦する学生を採用したりすることができるプラットフォーム。利用企業は、2022年1月末で300社を突破し、積極的に採用活動を行うベンチャーから大手企業まで幅広い企業規模・業界が利用している。

CEOの久保駿貴氏は、岡山大学在学時にABABAを開発。そのきっかけとなったのは、幼馴染でもある親友の就職活動だという。親友は憧れの企業の最終面接まで進んだものの不採用となり、ファンだったその企業にネガティブな印象を抱くようになったほか、うつのような状態にも陥ったという。就活生がどれほど努力しても、面接で落ちてしまったらそこで終わりで、そのプロセスを評価してもらえる仕組みがない――久保氏はこうした就活生の課題に気付き、ABABAを創業するに至った。

ABABAが解決しようとしている3つの課題

1.年間500億円ものGDP損失を生む「就活うつ・自殺」

就活生の7人に1人(14.3%)が就活うつを発症し、就活が原因で自殺してしまう人も年間で200名ほどいる(未遂者はその10倍)という。

ABABAでは、最終面接で落ちたとしても、他社に推薦され、最終面接までの努力を評価してもらえる特別なスカウトが届く。そうした体験を通じて、就活生の心理的なストレスを軽減し、就活うつ・自殺者の削減を目指す。また、残念ながら不採用に終わってしまった企業と学生の関係性をも、良好で継続的なものに変えていく。

参考:ABABAのユーザー企業からお祈りされた学生と人事の実際のやりとり

2.コロナが原因で加速する就活生の均一化

コロナ禍を経験した現役の大学生は「他の就活生との差別化」に苦しんでいる。海外への渡航の制限や国内移動の自粛、バイト先の休業、大学のオンライン授業化など、人との関わりが大きく制限され、大学生は自己成長の機会を損失している状態だ。

ABABAでは、他社の最終面接まで進んだ学生に対して企業がアプローチできるため、「面接したからこそわかる人間性」が評価された学生を効率的に採用することが可能となる。

3.「数打てば当たる」で企業に利用されるスカウト型サービス

スカウト型サービスにより、企業は「いい学生からの応募を待つ」採用スタイルから、「いい学生に自らアプローチする」攻めの採用を行えるようになっている。しかしながら、業界最大手のスカウト型サービスでも学生1名を採用するのに必要なスカウト数は260通を超えるという。

ABABAは独自の仕組みで、企業の人材要件とマッチ度合いの高い学生を抽出し、選考への案内を自動で送れる機能を強化。人事がスカウトを打つ必要なく、企業とマッチする学生に自動的に面接に来てもらえるようにし、「自社とマッチする学生を探す手間」「自社とマッチしない学生と面談する時間」の大幅な削減を目指す。

編集部の注目ポイント

就活うつは社会的な課題でありながら、「社会に出る前に乗り越えるべき、やむを得ない壁」のように捉えられがちだったのではないだろうか。ABABAはそうした概念を経済損失という形で数値化し、壊している。また、現代の就活において、学生と企業の双方が抱えている課題を深く理解し、それを解決するイノベーティブな事業になっている点も注目だ。

~ 就活で鬱になった親友のために ~ 経済産業大臣賞を受賞した現役大学生創業のスタートアップABABAが6,000万円の資金調達!「最終面接で落ちても大丈夫。」と伝えたい

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