WordPressを利用したWebサイトやブログでHTMLサイトマップとXMLサイトマップを作成するには、プラグインが必要です。各プラグインによって設定方法や特徴がさまざまで、サイトのトーンやページ数などによっても利用しやすいプラグインは異なります。
そこで今回は、サイトマップ作成時に用いるプラグインの特徴と設定方法をご紹介します。
目次
WordPressでサイトマップは作れない?
まずは、サイトマップがどのようなものなのかを確認していきましょう。
サイトマップとは
サイトマップはWebページの構成を示す、目次の役割を果たすものです。
HTMLサイトマップとXMLサイトマップの2種類に分けられます。
HTMLサイトマップはユーザー向けのサイトマップです。Webサイト内でユーザーが探しているコンテンツを、見つけやすいように整理して表示します。SEOへの直接的な効果はありませんが、ユーザーが利用しやすいサイトにする上では必要です。
一方、XMLサイトマップはクローラー向けのサイトマップです。Webサイト上にあるコンテンツの情報をクローラーに知らせ、効率よくページをクロールしてもらうために設置します。
クローラーの巡回を促し、インデックスを早め、検索結果に表示されるまでの時間を短縮する効果が期待できます。
WordPressにはサイトマップ作成機能がない
WordPressは全世界で30%のシェア率を誇るCMSです。サイトの管理に利用している方も多いでしょう。
Webサイトにおいてサイトマップは有益な役割を果たし、特にXMLサイトマップはSEO対策において重要です。
また、サイトマップはサイトやページの内容を変更する度に更新する必要がありますが、WordPressにはサイトマップ作成機能が搭載されていません。とはいえ、手動で管理するには手間がかかります。
そのため、用いると効果的なのがプラグインで、自動的にサイトマップの更新ができるようになり、効率化にもつながります。
サイトマップ作成時おすすめのプラグイン6選
実際にWordPressを使用しているサイトでサイトマップを作成する際は、どのプラグインを用いれば良いのでしょうか。おすすめのプラグインを6つご紹介します。
XMLサイトマップを作成するプラグイン
Google XML Sitemaps
Google XML Sitemapsは9年以上も提供され続けているプラグインです。主に4つの特徴があります。
- 記事公開・更新ごとに自動でサイトマップを生成する。
- サイトマップの生成後に自動で検索エンジンに通知する。
- 認識してもらいたいページを検索エンジンに指定できる。
- 記述内容がGoogleの推奨する内容に準拠している。
- 選択式で設定ができる。
Googleが推奨するサイトマップの記述方式に沿っているため、SEOの観点から見ても有益なプラグインと言えます。また、コードなどを記述する必要がなく、選択式になっているため、サイトマップ作成初心者でも簡単に設定を行えます。
Yoast SEOとAll in One Seo Pack
Yoast SEOとAll in One Seo PackはSEO対策用として有名なWordPressプラグインです。2つのプラグインの中には、XMLサイトマップを作成できる機能が備わっています。
すでにどちらかのプラグインをインストールしている場合はサイトマップを設定してみましょう。
設定方法やプラグインの詳細については、下記の記事で詳しく説明しています。
HTMLサイトマップを作成するプラグイン
Table of Contents Plus
Table of Contents Plusは、H1からH6までの見出し用のタグを階層的に記述することで目次を表示するプラグインですがHTMLサイトマップも作成できます。
主に以下のような3つの特徴があります。
- 見出し用タグを基に自動で階層化した目次を作成できる。
- 固定ページやカテゴリーページなど特定のページのみ表示するよう設定できる。
- 豊富なデザインの中からサイトトーンに合った目次を選べる。
見出しタグを用いてサイトマップを作成するため、初心者には難しく感じられるかもしれませんが、自動で階層化して表示されるため、便利なプラグインです。
PS Auto Sitemap
日本語に対応していることから、人気の高いプラグインです。
サイト内の記事を一覧で表示し、過去の記事もユーザーが閲覧しやすいサイトマップを作成できます。
また、新規記事を更新した際も、自動的にサイトマップが生成されます。
Simple Sitemap
シンプルにページを一覧表示させることができるプラグインです。ページ数の少ないブログやWebサイトの運営者で、シンプルなトーンのサイトマップを作成したい場合におすすめです。
WP Sitemap Page
ショートコードタイプのプラグインで、特徴は以下の2つです。
- カスタム投稿タイプの投稿をサイトマップに表示できる。
- カテゴリー別に階層表示できる。
日本語にも対応しているため、設定しやすいでしょう。
Hierarchical HTML Sitemap
ショートコードタイプのプラグインで、以下のような特徴が挙げられます。
- トップにカテゴリークラウドが表示される。
- 設定画面がなく、ショートコードとパラメーターで設定を行う。
ページ数が多いブログやサイトの場合、カテゴリー別に目次を作成してもわかりにくくなりがちです。カテゴリークラウドがあると、見やすさが改善されます。
代表的なサイトマップ作成方法を紹介
ここでは、ご紹介したプラグインの中から、「Google XML Sitemaps」を用いた具体的なサイトマップの設定方法をご紹介します。
Google XML Sitemapsの設定方法
1.プラグインをインストールする
WordPressの管理画面から「プラグイン」→「新規追加」でGoogle XML Sitemapsを選択します。
2.詳細設定を行う
インストールが完了したら詳細設定に移ります。
管理画面の「設定」→「XML-Sitemap」をクリックします。
基本的な設定や、表示内容、更新頻度、優先順位について設定を行いましょう。
基本的な設定
検索エンジンへの通知を実行するかどうかについて設定します。
デフォルトの状態では、すべての項目にチェックが入っています。特にチェックを外すべき項目がないため、デフォルトの設定のままがおすすめです。
表示内容に関する設定
「Sitemapコンテンツ」の欄でサイトマップに記載する内容を設定できます。
検索エンジンにインデックスしてもらいたいページを指定します。
不要なページをインデックスの対象から除外することで、クロールが効率的に行われるようになります。
更新頻度の設定
「Change Frequencies」で予定しているページの更新頻度を指定し、検索エンジンに通知することができます。
通知によってクローラーが更新頻度をもとにサイトを訪れやすくなり、クロールが最適化されます。
優先順位の設定
「優先順位の設定(priority)」では、サイト内のURLの優先順位を指定します。
1.0~0.0の範囲で指定でき、数値が大きいほど重要度は高くなります。
3.設定の更新を行う
最後に「設定を更新」をクリックし、内容を保存して終了です。
4.Google Search Consoleに登録する
XMLサイトマップの設定が完了した後はGoogle Search Consoleに登録を行い、サイトマップのデータを確認しましょう。
サーチコンソールにログインした後、タブから「クロール」→「サイトマップ」の順にクリックします。
URL入力欄にURLを入力し、プロパティの追加をクリックすると、XMLサイトマップの処理日・送信数・インデックス登録数が表示され、確認を行うことができます。
サイトマップの作成でサイトをより良いものに
サイトマップの作成方法やデザインは、プラグインによってさまざまです。まず、HTMLサイトマップとXMLサイトマップのどちらを作成すべきなのかを確認しましょう。プラグインによって、どちらかしか対応していない場合が多いためです。
目的に合ったプラグインを選択すれば、Webサイトはより良い方向へと改善できます。
今回ご紹介したプラグインの特徴を参考に、目的に適したものを導入してみてください。