Facebookの運用において、ツールを用いたFacebookページの分析は成果の改善に欠かせません。
Facebookページのデータを手動で集めるには時間や人件費などがかかってしまいますが、ツールを利用することでどちらも抑えられます。
また、分析ツールによって特徴があり、備わっている機能が異なります。
そこで今回は、Facebookの投稿の効果を分析するツールについて、無料で利用できるものから有料のものまでご紹介します。
目次
Facebook公式ツール「Facebookページインサイト」
Facebookが公式で提供している「Facebookページインサイト」の機能についてご紹介します。どのツールを使えば良いかわからない方は、Facebookページインサイトの利用をおすすめします。
Facebookページインサイトとは
Facebookページインサイトとは、Facebookビジネスページの管理者が利用できる分析ツールのことを指します。
具体的には、Facebookページの「いいね!の推移」「投稿に対するユーザーの反応」「ユーザーの属性」などを確認できます。利用する際は、Facebookページのカバー画像上にあるメニューから「インサイト」をクリックしましょう。
制限付きではありますが、他社のFacebookページを分析することも可能で、競合ページの「人気投稿」「エンゲージメント」「投稿数」などを調査することができます。
利用方法
概要を確認
メニューで「インサイト」をクリックすると「概要」が表示されます。
概要では、指定した期間におけるページビューなどのパフォーマンスや、直近の投稿に対するユーザーの反応を確認できます。
データを確認する期間は「過去7日間」と表示されているメニューから「今日」「昨日」「過去7日間」「過去28日間」で設定可能です。
データの下には、直近5件の投稿に関するエンゲージメントなどが表示され、指定したページとパフォーマンスを比較できる機能もあります。
フォロワー確認
左メニューにある「フォロワー」をクリックすると、1日ごとのフォロワーの増減や推移を確認できます。推移のグラフは開始と終了を決められます。
グラフをクリックすると、その日に増えたフォロワーの流入元を把握できます。
いいね!を確認
左メニューの「いいね!」をクリックすると、1日ごとのいいね!の増減や推移がわかります。
グラフをクリックすることで、その日に増えたいいね!の発生場所を把握できます。
リーチを確認
左メニューの「リーチ」をクリックすると、1日ごとの投稿のリーチ数と推移が表示されます。「いいね!、コメント、シェア」といったポジティブな指標だけでなく、『非表示、スパムの報告、「いいね!」の取り消し』というユーザーのネガティブな反応も知ることができます。
ページビューを確認
左メニューの「ページビュー」をクリックし、Facebookページのページビュー数を確認できます。
「合計ビュー」を「セクション別」にすると、ホームや投稿といったページごとのビュー数が表示されます。「合計閲覧者数」は、閲覧者の年齢・性別別、国別、デバイス別などで情報を確認することが可能です。
また、「上位ソース」ではアクセス数に関するリファラルソース別の内訳を確認できます。
Facebookページ内でのアクションを確認
「ページでのアクション」をクリックすると、「道順を表示」「電話番号のクリック」「ウェブサイトのクリック」「コールトゥアクションボタンのクリック」など、Facebookページ内のアクション数を確認できます。
ちなみに「道順を表示」とは、Facebookページに住所が登録されている場合に、クリックすると住所までルートを表示してくれる機能のことを指します。
追加で「電話をかける」「問い合わせをする」「購入する」などのボタンも設置可能です。
投稿を確認する
「投稿」をクリックすると、ページに「いいね!」しているユーザーがいつFacebookにアクセスしているかを表示し、ファンがオンラインになっている時間帯を確認できます。
また、リーチ数とエンゲージメントに基づいた投稿別のパフォーマンスや、競合ページの投稿に対する利用者のアクション、最も関心が寄せられている投稿の種類などを確認できます。
オンラインのターゲットユーザーが最も多い時間を狙って投稿することで、エンゲージメントの向上といったより高い効果が期待できます。
イベントを確認
「イベント」をクリックすると、イベントを作成している場合のみ、イベントページの閲覧数、参加回答、「チケットを購入」がクリックされた回数、ターゲットの統計データを確認できます。
動画を確認
「動画」では動画の再生回数、または指定された期間で特にパフォーマンスが高かった人気の動画を確認できます。データの表示期間を幅広く選択可能です。
利用者を確認
「利用者」の項目では、フォロワーやリーチした人のデータがわかります。
フォロワー:ページをいいね!したユーザーの性別や年齢などを確認可能
リーチした人:ページのコンテンツや関連するコンテンツを見た人の年齢と性別、国、市区町村、言語のデータを確認可能
無料で利用できるFacebookページ分析ツール
Facebook社以外の企業が提供していて、データを無料で分析できるツールをご紹介します。機能にどのような違いがあるのか見ていきましょう。
Likealyzer
Likealyzerは、URLを入力するだけでFacebookページを分析できるツールです。
ただ分析するだけでなく、競合企業との比較(エンゲージメント率など)や、最適な運用を実現するためのアドバイスを提示してくれます。
画像出典:Likealyzer
有料のFacebookページ分析ツール
Facebookページを分析できる、豊富な機能を備えた有料ツールをご紹介します。
Simply Measured
Simply Measuredは、Facebookページの分析結果のレポートを手軽に作成できるツールです。
料金設定
初期費用:なし
月額基本利用料:99ドル~(いずれのプランも30日間の無料トライアル付き)
ページの詳細な分析データのレポート化をはじめ、Facebookページや訪問者の分析、競合の分析が可能です。
クチコミ@係長
クチコミ@係長は、FacebookだけでなくTwitterや各種ブログといったソーシャルメディアのデータを分析できるクラウドサービスです。
リアルタイムで情報を把握できる点が大きな特徴で、ユーザーサポートもあるため、使い方がわからない場合でも安心です。
画像出典:クチコミ@係長
料金設定
初期費用:10万円(税抜)~
月額基本利用料:10万円(税抜)~
Facebookページの分析に関する機能
任意の期間について投稿数やコメント数、いいね!の数、コメント内容などを分析できます。コメントやいいね!をしてくれたユーザーに関しては、プロフィールなどを把握することも可能です。
ソーシャルメディア全般に関する機能
多彩な機能の中でも主なものをご紹介します。
<キーワード検索機能>
キーワード+AND・OR・NOTで検索可能。平均7秒以下で結果を表示でき、最大10条件まで同時検索が可能です。
<ユーザー分析・比較>
性別や地域、年代、職業などで口コミしたユーザーをセグメントできます。そのほかにも、ポジティブ・ネガティブの評判で話題を分類可能です。
<クロスメディア分析>
マスメディアでの露出内容に関して、SNS上での反応を確認でき、影響度合いや相関関係を分析できます。
<トレンド分析>
クチコミ件数の推移を時系列で確認可能。どれくらい話題になっているのか、情報の拡散スピードを把握できます。
<影響力拡散分析>
口コミのリーチ数を時系列で確認できるほか、ユーザーごとに口コミの発言回数を順位づけて表示できます。
<アラートメール>
指定した条件の記事が投稿されたり、書き込み件数が急増したりした場合などに、お知らせメールがリアルタイムで届く機能です。
quintly
quintlyは、豊富な分析項目が豊富なところが特徴の分析ツールです。Facebookのみならず、InstagramやTwitter、Linkedinなどの分析も行えます。
自社ページの分析だけでなく、競合の調査も可能です。また、複数のFacebookページを比較して調べることもできます。
画像出典:quintly
料金設定
初期費用:なし
月額基本利用料:129ドル~(いずれのプランも14日間の無料トライアル付き)
Facebookアナリティクスの主な機能
Facebookページのファンや投稿について分析するほか、他社のFacebookページを比較してベンチマークすることが可能です。マーケティング施策を最適化する上で、必要な競合データを取得してくれます。
また、Facebook広告に関する効果測定も可能です。
Social Insight
Social Insightは、企業のFacebookページ120万件以上を蓄積したデータを利用し、分析が行えるツールです。
Facebookページの投稿反響やいいね!ボタンを押したユーザーの情報の分析、が主な機能です。
画像出典:Social Insight
料金設定
初期費用:問い合わせが必要
月額基本利用料:問い合わせが必要
※Webサイト上で会社名などの必要情報を入力すると、料金表をダウンロードできます。
主な機能
<Facebookページの分析に関する機能>
自社ページだけではなく、競合のFacebookページのファンの増加数やコメント数、男女比(推定)と比較して分析することができます。
また、投稿がより多くのエンゲージメントを獲得できる時間帯を分析してくれる機能もあります。
<口コミをキャッチする機能>
特定のキーワードやハッシュタグ、URLなどを指定すると、それらを含む口コミ(ツイート)を取得し、テキストマイニングで視覚化することも可能です。
<投稿を管理する機能>
FacebookページやTwitterを複数運営している場合でも、コメントを一元管理できる機能があります。予約配信機能で投稿を自動化することもできるので、効率的なSNS運用に役立つでしょう。
リプライや要望も自動で取得してくれるため、気づかず対応が遅れることがありません。
分析ツールでPDCAサイクルの効率化を目指しましょう
SNS上で変化するユーザーのニーズに対応するためには、分析ツールを利用し、PDCAを効率よく行う必要があります。Facebookを利用した施策は、ただ行うだけでなく、実施後の効果測定と分析が重要です。分析のフェーズをいかに効率よく実施できるかによって、PDCAサイクルのスピードは変わります。
分析ツールを活用し、定期的な効果検証やレポート作成は自動化して効率よく運用しましょう。