[最終更新日]

2019/09/12

 

「シミラールック」「チルい」など、U25女子の流行とインサイトを読み解く5つのキーワード

画像提供:株式会社MERY

2019年の一大ブームとなったタピオカミルクティーのように、時に大きな流行を生み出し、市場にも影響を与えるのが、10代~20代の若い女性たちです。彼女たちの関心は移り変わりが早いため、「インサイトを理解するのが難しい」とマーケティング担当者を悩ませることが多々あります。

2019年8月5日~9日、株式会社電通の本社エントランスで、電通と女性向けメディア『MERY』による「ようこそ!女の子のインサイトエントランスへ」と題した展示が行われました。いまの若い女性たちの間では何が流行していて、どのようなインサイトがあるのか、展示内容から特に気になったキーワードをピックアップしてご紹介します。
(取材・文・イラスト:Marketing Native編集長 佐藤綾美)

    

目次

U25の女性のインサイトをパネルで展示

「ようこそ!女の子のインサイトエントランスへ」の展示は、フラッグとトピック別にまとめられた8つのパネルで構成されていました。パネルの内容は、電通と株式会社MERY(以下、MERY社)が、25歳以下の女性150人と行ったセッションから得たインサイトをまとめたものです。

「ファッション」「コスパ意識」「写真映え」「人間関係」という4つのカテゴリー別にそれぞれ2つのパネルが用意され、「タピオカ女子、目的はタピオカじゃない説」などの印象的な見出しとともに、若い女性の流行とインサイトが紹介されていました。

電通とMERY社は、2019年4月23日に資本業務提携契約を締結。電通のマーケティングソリューションとMERY社のメディアコンテンツ開発力を掛け合わせることで、U25向けのマーケティング活動とメディア事業の強化を図っています。今回の展示は、その一環として開催されました。

流行とインサイトを読み解く5つのキーワード

「ようこそ!女の子のインサイトエントランスへ」の展示の中から、特に印象に残ったキーワードをパネルとともにご紹介します。

シミラールック

『同じ服を着るだけが「おそろ」じゃない説』
画像提供:株式会社電通

「シミラールック(シミラーコーデ)」とは、色やトップス、小物といった一部分のみを同じにして二人でテイストをそろえるコーディネートを意味します。全身を同じコーディネートで統一する「双子コーデ」に比べて抵抗感が少ないことから、最近は「シミラールック」でデートを楽しむ若いカップルも多いそうです。

実際にInstagramで「#シミラールック」を検索すると、17万6000件の投稿があります(2019年9月時点)。投稿の中でも多かったのが、東京ディズニーランドで撮影された写真です。友達や恋人とのさりげないおそろいが、非日常の思い出をより一層特別なものにしているのかもしれません。

▲「シミラールック」の検索ボリューム。「Keywordmap」で調べたところ、平均で22,200だった。

ちなみに、おそろいのコーディネートを表現する言葉には、「リンクコーデ」というキーワードもあります。一つのアイテムをおそろいにしたり、コーディネートに取り入れるカラーが共通していたりと、どこか一部分がリンクしていておそろい感を出すのが「リンクコーデ」です。

ラテコーデ

「おいしいカラー表現に惹かれがち説」

画像提供:株式会社電通

「ラテコーデ」とは、ベージュやブラウン、白などのカラーで構成されたカフェラテのようなコーディネートのことを指します。Instagramでも「#ラテコーデ」というハッシュタグで1900件以上の投稿があり(2019年9月時点)、ベージュやブラウン、白のアイテムを身に着けた女性たちの写真が見られます。最近は「ラテ系」「ミルクティー系」「アーモンドミルク系」など、甘すぎずおいしそうなカラー表現のコーディネートのファッションを楽しむ若い女性が増えているそうです。

コスパ

「スイーツのライバルはコスメだった説」

画像提供:株式会社電通

おいしいスイーツを食べるか、コスメを買うか…。イマドキの若い女性は、時折その2択で悩み、一人で食べるスイーツよりは、プチプラコスメを選んできれいになる努力をする傾向にあるようです。例えばプチプラコスメなら、最近は100円ショップ「ダイソー」のコスメライン「UR GLAM(ユーアーグラム)」が話題になっています。アイブロウやアイライナー、アイシャドウ、マスカラなどのメイク道具が1個100円で買えるだけでなく、洗練されたデザインで若い女性の人気を集めています。

コスパを求める一方で、友達と楽しく過ごす時間や体験にはお金をかける傾向にあるのも事実です。タピオカミルクティーは500円~700円といった価格ですが、友達や恋人と長い列に並ぶのも思い出の一つで、かけがえのない時間となります。タピオカミルクティーそのもののおいしさと体験の両方を考慮すれば、「コスパはいい」という考えになるようです。

「タピオカ女子、目的はタピオカじゃない説」
画像提供:株式会社電通

もぐもぐショット

「すべての行動はモテ仕草に昇華できる説」

画像提供:株式会社電通

「虫歯ポーズ」や「ピストルポーズ」など、若い女性たちの間では、これまでも多くのポーズが登場しましたが、最近人気なのは「もぐもぐショット」とのこと。食べ物を口いっぱいに頬張っているようなポーズで、小顔に見えるほか、小動物のような愛らしさを出せる効果があると言います。

▲「虫歯ポーズ」と「ピストルポーズ」は手を使ってフェイスラインを隠すタイプのポーズ。小顔効果を狙う。

SNSにアップする写真はかわいく写りたい、でもキメすぎるのは恥ずかしい――さりげないポーズの数々は、そんな気持ちの表れなのかもしれません。「虫歯ポーズ」「もぐもぐショット」など、ちょっとしたポージングが個性的なネーミングで親しまれるのも、若い世代ならではの特徴です。

チルい

「美男美女より、醸してくるカップルが人気説」

画像提供:株式会社電通

「エモい」に続き、若い世代の間で使われるようになっている言葉が「チルい」です。「チル」は「ゆったりする」「落ち着いている」といった意味で用いられています。英語の「chill out」が「落ち着く」「冷静になる」という意味で、スローテンポの落ち着いた音楽を表す言葉に「チルアウト」があります。

インスタ映えを意識した美しさではなく、海辺でのんびりと過ごすような「チルさ」を持つ、自然体のカップルに憧れる女性が少なくないそうです。近年は「SNS疲れ」という言葉も聞かれることから、「恋人には飾らない自分を見せたい」という願望があるのかもしれません。

【取材後記】
タピオカミルクティーを実際に飲んだり、プチプラコスメを買ってみたりすることで、ユーザー体験はできますが、若い世代と同様の感覚を得るのはなかなか難しいものです。そのため、今回の展示内容は新鮮で、「チルい」「シミラールック」といった聞き慣れない言葉を知るきっかけとなりました。

また、インサイトに関する記載は、最近の流行と照らし合わせて納得いくものが多々ありました。上記ではご紹介していないパネルにあったのが、「真似されるのがまんざらでもない時代は終わった説」です。イマドキの若い女性はファッションやメイクを真似されるのをあまり好まず、友達とも被らないようにしているとのことです(私が学生だったときは、みんな同じようなファッションをしていた記憶があるのですが…)。例えば、ハンドメイドマーケットアプリの「minne(ミンネ)」や、ハンドメイドアクセサリーなどを販売するセレクトショップの「COTOMONO MARCHE(コトモノマルシェ)」が人気を集めている背景にも、そうしたインサイトが隠れているのかもしれません。ハンドメイドのほうが、より自分の好みに合ったアイテムや、ほかの人と被りにくいこだわりの1点を見つけやすいからです。

今回の展示を受けて、電通社内でもキーワードに関する問い合わせがいくつかあったとのこと。やはり若い女性の流行やインサイトをキャッチしておきたい人は多いようです。『MERY』には月間440万UUという膨大な読者データがあるので、今後の電通との取り組みにも注目です。(佐藤)

「真似されるのがまんざらでもない時代は終わった説」

画像提供:株式会社電通

再スタートから1年半。月間440万UUの『MERY』を支えるコンテンツ力とSNS運用術

記事執筆者

佐藤綾美

佐藤綾美

株式会社CINC社員、Marketing Native 編集長。大学卒業後、出版社にて教養カルチャー誌などの雑誌編集者を経験し、2016年より株式会社CINCにジョイン。Twitter:@sleepy_as

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