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SNSマーケティング

バズマーケティングの成功事例|口コミを起こすためのポイント

最終更新日:2022.05.20

バズるコンテンツを作成し、口コミ効果によって情報の拡散を狙うのが、バズマーケティングです。SNSの利用者が増えた昨今よく見られるマーケティング手法の一つで、公開から4日間で100万再生を記録した大分県別府市のPR動画「湯~園地計画」や、江崎グリコ株式会社の「TRY WORLD RECORD on Twitter」などが事例として知られています。

具体的にどのような施策を実施すれば、効果的に口コミを起こすことができるのでしょうか。今回は、事例とともに、バズマーケティングを成功させるためのポイントをご紹介します。

目次

口コミの連鎖で情報を拡散するバズマーケティングとは?

まずはバズマーケティングの基礎知識と、混同されやすいバイラルマーケティングとの違いを押さえていきましょう。

意図的に口コミを起こすマーケティング戦略

バズマーケティングとは、口コミを利用し、戦略的に商品やサービスを広めるマーケティング手法のことを指します。「バズ(buzz)」はもともと英語で「噂をする」という意味があり、そこから転じて、Webサイト上で一挙に話題が拡散することを「バズる」と言うようになりました。

バズマーケティングでは、情報を発信する人の影響力や、情報(企画)のインパクトが重要です。口コミがどれだけ広がるかは、発信者によって大きく変わります。例えば、同じ商品に対して一般人と有名人が口コミを投稿したとします。その場合、有名人のほうが影響力はあるため、口コミが拡散される可能性は高いでしょう。なお、ターゲットとしているユーザーに対して影響力のある人を起用し、効率的な情報の拡散を狙う手法としては、「インフルエンサーマーケティング」もよく知られています。バズマーケティングでは発信者の影響力だけでなく、特別な企画やイベントといった話題性のある出来事によって口コミの拡散を狙う手法もある点が特徴です。

バイラルマーケティングとは異なる手法

バズマーケティングと同様に、口コミを利用したマーケティング手法として知られるのが「バイラルマーケティング」です。バイラルマーケティングは、商品やサービスを利用した顧客が「誰かに紹介したい」と思う気持ちを活用し、情報が自然に拡散していくことを狙います。例えば、記事を閲覧していると見かける「シェアする」「ツイートする」といったSNSのシェアボタンもバイラルマーケティングの手法の一つです。

バズマーケティングは意図的に注目を集めて話題となることを目的としているのに対し、バイラルマーケティングは自然な情報拡散を狙った仕組みづくりを中心に行います。

バズマーケティングの成功事例

バズマーケティングはどのように実施されていて、どんな効果が得られるのでしょうか。ここでは、バズマーケティングの成功事例をご紹介します。

150万ものインプレッションを獲得した7-Eleven「Mustache Straws」

アメリカの7-Eleven(セブン-イレブン)は2014年の夏に、シャーベット飲料の「スラーピー(Slurpee)」とともに、ひげ付きのストロー(Mustache Straw)を99セントで販売しました。ひげ付きストローでスラーピーを飲もうとすると、ちょうど鼻の下にひげが来るように設計されており、これがInstagramなどで大きな話題となりました。当時流行していたセルフィー(自撮り)との相性がよく、多くの人がひげ付きストローでセルフィーを撮影し、SNSに投稿したのです。結果、Twitterやブログで150万ものインプレッションを獲得したと言います。

The company has seen hundreds of mentions on Twitter and blogs that garnered around 1.5 million impressions to date, Chabris said, adding that sentiment among guests is “overwhelmingly” positive.

引用:Which States Like 7-Eleven Hipster Slurpee ‘Stache Straws the Most? abcNEWS

流行にマッチしたネタを提供し、口コミの拡散に成功した事例です。

アメリカで多くのメディアに取り上げられたCM「Coming Together」

2013年に放送されたCoca-Colaの「Coming Together」は、USA TodayFood Politicsなど多くのメディアで取り上げられ、話題になったCMです。アメリカ国内で頻繁に取り上げられる子どもの肥満問題への対策として、「0キロカロリーの商品や、Diet Coke、水などの商品も出しています」といったメッセージを含んで作成されたCMでした。しかし、Coca-Colaの商品が子どもをターゲットに販売されていることや、学校内の自動販売機の設置継続についてロビー活動を行っていること、容量の多いドリンクの販売価格を下げていることなどから、ダメージコントロールに当たるのではないか、との批判が挙げられました。

批判的な意見が上がったものの、メディアに取り上げられたことによって情報が拡散した事例です。独自のWikipediaページが存在している点からも、反響の大きさがうかがえます。

ユーザー参加型の企画で大きな反響を呼んだAirbnb「WE ARE HERE」

2016年、Airbnbは新しいプラットフォームの立ち上げに伴うプロモーションの一環として、Facebookでのライブ配信を実施しました。「ホスト」がファーストパーソンカメラでライブ配信するスタイルを取り、パリから始まって、マイアミ、ケープタウン、東京、ソウルと続き、ロサンゼルスで終了しました。ユーザーは各地の体験を生で見られるだけでなく、コメントなどの形で企画に参加できたため、大きな話題となりました。パリでは約170万PVを獲得し、6カ所の合計は約620万PVに到達したと言います。

新しいプロダクトのローンチに、バズるコンテンツを配信すると、認知度の向上につながることがわかる事例です。

バズマーケティングの効果を上げるためのポイント

バズマーケティングは、どのように実施すると効果を上げやすいのでしょうか。施策を行う上でのポイントをご紹介します。

ユーザーと企業で共通の目標を設定する

江崎グリコ株式会社が2013年11月11日(ポッキー&プリッツの日)にツイート数の世界新記録達成を目標に掲げ、目標値を大きく上回るツイート数を獲得したように、ユーザーと共通の目標を設定して一体感を演出すると、効果的な情報拡散が狙えます。この場合、目標は「2018年○月○日○時までに」といった明確な期限を設けた上で共有し、ユーザーと一体になって達成するような感覚をつくり出すことが大切です。

流行の波に乗る

テレビやSNS上などで、すでに話題になっている流行に合わせた話題を提供すると、注目を集めやすいでしょう。例えば2013年4月1日、株式会社はなまるは、はなまるうどんで「まるごとダイオウイカ天」を発売するというエイプリルフール企画を実施しました(当時のWebページはこちらから見られます)。これは、2013年1月にダイオウイカが世界で初めて映像として納められ、話題になっていたことをうまく利用したもので、多くの反響を呼んだと言います。

拡散しやすいターゲット層に合わせた企画を考える

バズマーケティングはSNSの利用者率が高い若年層との相性が良いです。そのため、情報を拡散させるSNSのユーザー層に合わせた企画を考えたほうが、バズマーケティングによる効果は得やすくなります。

企画はインパクトとターゲット層との相性が大切

バズマーケティングによって意図的に口コミを拡散させることで、商品やサービスの宣伝効果が期待できます。影響力のある人を起用するか、それとも世間から注目を集めるようなイベントを企画するのか、手法は多種多様ですが、何が成功するかは実際に行ってみなければわかりません。しかし、狙っていたターゲット層に企画がピタリとはまれば、リツイート数やサイトへの流入数の増加といった効果を得ることができます。記事内でご紹介した成功事例を参考に、企画してみてはいかがでしょうか。

記事執筆者

Marketing Native編集部

Marketing Native(マーケティングネイティブ)は株式会社CINC(シンク)が運営しているメディアです。 CMOのインタビューやニュース、Tipsなど、マーケターに役立つ情報を発信しています。
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