SEOの効果を測定する上で、検索順位のチェックは欠かせません。しかし、対策しているキーワードについて一つ一つGoogleで検索し、チェックしていては手間がかかります。特定のキーワードに関する検索順位の調査には、ツールを活用するのが効率的です。
そこで今回は、検索順位を効率よくチェックするためのツールを、無料と有料に分けてご紹介します。
目次
検索順位チェックツールの主な種類
検索順位チェックツールは利用方法によって大きく3つに分類され、それぞれが異なる特徴を持ちます。特徴を理解し、どの型が自社に適しているのかを判断しましょう。
Webブラウザ型
利用方法
Webブラウザ上で順位チェックが可能なタイプのツールです。
メリット
会員登録などの必要がなく、無料で検索順位を確認できます。気軽に利用できるため、これまで検索順位のチェックを実施したことがなく、使用するツールをまだ決めていない方におすすめです。
デメリット
データの本格的な調査には向いておらず、毎回キーワードやURLを入力する必要があるため自動計測にも対応していません。
クラウド型
利用方法
Webブラウザ上であらかじめ情報を登録しておくことで、定期的に自動で検索順位を測定してもらえるタイプのツールです。
メリット
キーワードやURLといった情報を毎回入力する必要がないため、作業の手間が省けます。また、パソコンを起動できないときでも計測漏れの心配がありません。測定データはクラウド上に保存されるため、複数人での運用が可能です。
デメリット
測定するキーワードの数で利用料金が設定されているケースが多いため、大量のキーワードを測定したい場合、コストがそれだけ多くかかってしまうおそれがあります。多少のコストをかけてでも、検索順位のチェックを自動化したい方におすすめのツールです。
インストール型
利用方法
ツールをPCにインストールし、インストールしたPCで検索順位を測定します。
メリット
クラウド型よりも低価格で提供されている場合が多いため、多少難はあるものの、コストを抑えて検索順位のチェックを自動化したい方におすすめです。
デメリット
クラウド型とは異なり、起動するタイミングで順位の計測を開始するため、継続して測定したい場合はPCを常に起動している必要があります。また、インストールしたPCでのみ測定が可能なため、複数人でデータを共有することができません。
無料で使える検索順位チェックツール4選
検索順位チェックツールをまだ利用したことがない方は、気軽に始めやすい無料ツールから試してみると良いでしょう。ここでは、おすすめの無料検索順位チェックツールを4つご紹介します。
ツール名 | タイプ | モバイルでの検索順位の表示 | 対応している検索エンジン | 順位履歴の表示 | グラフデータの表示 | 一度に調査可能なキーワード数 | 利用回数 |
SEOチェキ! | Webブラウザ型 | なし | Google
Yahoo! |
なし | なし | 3つまで | 200回/日(1IP) |
検索順位チェッカー | Webブラウザ型 | あり | Google
Yahoo! Bing |
なし | なし | 5つまで | 無制限 |
ファンキーランキング | Webブラウザ型 | なし | なし | なし | 5つまで | 無制限 | |
SERPOSCOPE | インストール型 | あり | あり | あり | 無制限 | 無制限 |
SEOチェキ !(Webブラウザ型)
Googleが100位まで、Yahoo!は10位まで検索順位の測定が可能です。測定範囲外の場合は「圏外」と表示されます。
そのほか、「サイトSEOチェック」「キーワード出現頻度チェック」「発リンクチェック」「Whois情報の調査」「HTTPヘッダ情報の調査」といった機能を備えています。
検索順位チェッカー (Webブラウザ型)
検索順位チェッカーは、Google、Yahoo!、Bingともに100位までの検索順位が測定可能なツールです。測定範囲外の場合は「圏外」と表示されます。
また、検索順位とともに指定したキーワードにおけるサイトヒット数が確認でき、検索順位データをCSV形式でダウンロードできます。
検索順位をチェックした際に「取得失敗」と表示された場合は、少し時間を置いてから再びチェックを実施してみてください。
ファンキーランキング (Webブラウザ型)
ファンキーランキングは、Googleの検索順位を100位まで測定できます。
また1位~100位のサイトのタイトルとスニペットを詳細表示で確認できます(スニペットは実際の検索結果に表示される文章と異なる場合があります)。
指定したURLは前方一致で検索されるため、下位に属するページが指定したページより上位に表示されている場合は、下位ページの順位が表示されます。
SERPOSCOPE (インストール型)
SERPOSCOPEは海外の検索順位チェックツールで、WindowsやMac、Linuxなどで利用できます。
キーワード、URL登録数が無制限で、キーワードごとの順位変動グラフが確認できます。
ただし、インストール型のツールであるため、検索順位を測定したい場合は常にPCを起動している必要があります。
画像出典:SERPOSCOPE
有料の検索順位チェックツール7選
検索順位をチェックするツールには、有料のものも存在します。
【機能比較一覧】
ツール名 | タイプ | モバイルでの検索順位の表示 | 順位履歴の表示 | 対応している検索エンジン | グラフデータの表示 | 自動計測機能 | 複数人共有 | 無料版 | 料金 |
GRC | インストール型 | あり | あり | Google
Yahoo! Bing |
あり | あり | なし | 3URL、10項目まで無料 | 5URL、500キーワードまで4860円(税込み)/年~ |
Gyro-n SEO | クラウド型 | あり | CSV形式でダウンロード可能 | Google
Yahoo! |
あり | あり | あり | 1URL、10キーワード、競合サイト×1まで無料 | 1URL、40キーワード、競合サイト×2まで4500円(税別)/月~ |
BULL | クラウド型 | なし | CSV形式またはExcelでダウンロード可能 | Google
Yahoo! Bing |
あり | あり | あり | 30URL、30キーワードで2週間無料 | 30URL、30キーワードまで1万3200円(税込み)/年~ |
RankGuru SEO | インストール型 | なし | CSV形式でダウンロード可能 | Google
Yahoo! Bing |
なし | あり | なし | なし | 840円/回の買い切り |
RankTracker | インストール型 | 不明 | Excelでダウンロード可能 | Google
Yahoo! Bing Ask ほか |
あり | あり | なし | あり(検索順位チェックは使えない) | プロフェッショナル版1万5000円(税込み)~ |
Unamo | クラウド型 | あり | あり | Google
Yahoo! Bing Yandex |
あり | あり | あり | なし | 100キーワード=19ドル、1000キーワード=100ドル |
Keywordmap | クラウド型 | なし | CSV形式でダウンロード可能 | あり | なし | あり | あり(検索順位チェックは有料版のみ) | 月々の利用回数に応じて料金が異なる。最低契約期間6カ月~ |
GRC (インストール型)
GRCはインストール型のツールでありながら、指定した時刻に自動で検索順位をチェックすることができます。「起動時に順位チェック実行」を選択しておくと、起動するだけでボタンを押さずとも自動的に100位までの検索順位をチェックすることが可能です。そのほか、検索結果だけでなくリスティング広告で上位を獲得しているサイトの順位履歴を分析することもできます。最も安いプランは、500キーワード・5URLで4860円(税込み)/年です。
また、GRCにはモバイル専用と海外の検索エンジンに対応したツールが存在します。モバイル端末における順位を測定したい場合は「GRCモバイル」を、海外の検索エンジンにおける検索順位を測定したい場合は「GRC-W」を利用しましょう。
画像出典:SEOツールラボ
Gyro-n (クラウド型)
Gyro-n(ジャイロン)はクラウド型のツールで、指定した時刻に自動で検索順位が測定されます。通常の検索順位チェックに加え、特定の地域での検索順位を取得できる「ローカル検索機能」もあります。そのほか、「順位変動グラフ」「ページ分析」「複数の競合サイトとの順位比較」といった機能が利用できます。
画像出典:Gyro-n
BULL (クラウド型)
BULLは検索順位を毎日自動で測定し、登録したキーワードについて上位100位まで順位を調査します。フォルダ機能によってサイトや顧客ごとにデータをまとめられるため、情報の整理と管理が容易に行うことができ、フォルダの横に上昇あるいは下降しているサイトの数が表示されます。2週間限定で、無料で試用することもできます。
画像出典:検索順位チェックツール「BULL」
RankGuru SEO (インストール型)
RankGuru SEOはMacのみで利用できるツールです。自動で順位を測定する場合、「1時間ごと」「3時間ごと」「6時間ごと」「9時間ごと」「12時間ごと」「24時間ごと」「7日ごと」のいずれかを選択できます。登録キーワード数が無制限で、1000位まで測定可能という点もRankGuru SEOの大きな特徴です。インストール型のため、順位を取得するにはPCを起動している必要があります。
画像出典:RankGuru SEO
RankTracker (インストール型)
RankTrackerは、600以上の海外の検索エンジンに対応している検索順位チェックツールです。登録URL数、登録キーワード数は無制限です。ほかにも「SEOキーワードの提案・分析」「検索エンジンの制限回避」「関連ワードの検索」といった機能が備えられています。
画像出典:Rank Tracker
Unamo (クラウド型)
Unamoはクラウド型のアナリティクスツールで、Search Engine Optimizationツールで順位計測が可能です。料金はキーワード単位での支払いとなっており、複数のドメインや、ドメインごとのキャンペーンなどの設定が行えます。毎日自動的にキーワードの順位をチェックできるほか、検索エンジンおよび地域の指定も可能です。
Keywordmap (クラウド型)
Keywordmapは、一定数のキーワードの順位をチェックしたいときに利用できるツールです。特定のドメインではなく、キーワードベースで検索順位を取得したい場合は「バルク順位」という機能を利用しましょう(エンタープライズプランのみ利用可能)。1位から50位までのドメインとヒットページのURL、とVisibility(想定流入数)を把握できます。
また、特定のキーワードではなく、ドメインのURLを入力すると、そのサイトで獲得しているキーワードとヒットページのURLだけでなく、キーワードごとの検索VolやCPCも確認できる「自然検索ワード」といった機能もあります。
検索順位を把握し、SEO施策に役立てましょう
今回は検索順位チェックツールを無料と有料のものに分けてご紹介しました。それぞれのツールで異なる特徴を持つため、メリット・デメリットをよく理解した上で、自社の目的や予算などに合ったツールを選びましょう。
また、どのツールを利用したらよいか悩む場合は、まず無料ツールを試してみるのも一つの手です。検索順位チェックツールを活用して対策キーワードの順位を計測し、SEO施策に役立てましょう。