株式会社メトロアドエージェンシーが、東京在住の65歳以上の男女を対象に「スマートフォンの所有・利用状況」と「オンラインサービス利用状況」に関する調査を実施。
同社が事前調査で東京在住の65歳以上の男女2,288人に対し、スマホの所有状況を確認したところ、全体の79.2%がスマホを所有していた。また、スマホの機能を幅広く利用しており、検索をアクティブに行い、スマホ利用に対してポジティブな気持ちを持っているなど、デジタルライフに積極的である様子が明らかになったと言う。
※以下、本文ではメトロアドエージェンシーの調査内容に基づき、調査対象の65歳以上をシニア層と表記している。
目次
半数以上がオンラインショッピング・旅行のオンライン予約の経験あり
シニア層のオンラインサービスの利用状況について、経験率が最も高いのは、オンラインショッピング(77.7%)で、旅行のオンライン予約(51.3%)が2番目に続いている。調査時点の2021年7月末から8月上旬では、ワクチン予約も半数に近い人(46.7%)が自身で利用していたことがわかった。
※調査の回答は、サービス利用時の利用デバイスは問わず、スマホ以外のデバイスでの利用も対象としている(以下の設問についても同様)。
また、利用経験率が半数を超えた「オンラインショッピング」と「旅行のオンライン予約手配」について、男女別でスコアを確認すると、いずれも男性の利用経験率がそれぞれ10ポイント以上高い。
オンラインショッピングでは7割以上の人が日用品を購入
オンラインショッピング経験者のシニア層(n=466)に対する「購入したことがあるもの」に関する調査で最も多いのは、日用品で75.3%。次に食品(生鮮食品を除く)が73.0%、家電が71.0%と続く。本や服についても半数以上の人に購入経験があり、シニア層のオンラインショッピング利用者は幅広い商品ジャンルを購入していることがわかる。
最も利用経験率の高いSNSはLINE
スマホを所有している東京在住のシニア層におけるSNSの名称認知率は、YouTubeで96.3%、LINEで96.2%、Twitterで94.0%、Facebookで93.7%、そしてInstagramは90.0%と、9割を超える高いスコアとなっている。TikTokに関しては若干スコアが下がるものの78.5%であり、多くのSNSの名前を知っていることがわかる。
利用経験率に関しては、LINEが73.2%、YouTubeが69.5%と、約7割が利用している一方で、その他のSNSに関しては、利用経験率は半数以下にとどまっている。
また、各SNSの利用者に対する、そのSNSへの投稿経験の有無について、最も高いスコアとなったのはFacebookの61.0%。シニア層のFacebook利用者は、ただアカウントを所有しているだけではなく、実際に投稿も行うアクティブな人が多いようだ。
動画配信サービスの名称認知率はいずれも6割超
動画配信サービスで最も認知率が高かったのは、Amazon Prime Videoの84.7%。Hulu(72.7%)、Netflix(67.5%)は、約7割という結果となっている。利用経験率については、Amazon Prime Videoが30.2%だが、それ以外のサービスは約1割にとどまっている。
対象となったサービスについて、いずれも名称認知率が6割以上となっていることから、多くの動画配信サービスをシニア層は認知しており、オンラインでの動画視聴が浸透してきているとわかる。
音楽配信サービスについては、Apple Musicは名称認知率が57.0%と過半数を超える一方で、Spotifyは約半分の27.7%だ。また、利用経験率はいずれも5%以下と、動画配信サービスに比べて低い結果となっている。