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2021.10.14

イノベーションを連続的に生み出すブランド「バルミューダ」から学べること【みる兄さんが話題のプロダクトを考察する連載・第3回】

世の中に驚きを与えるような商品やサービスを生み出し、イノベーションを連続的に起こすのはなかなか難しいもの。先進的な商品やサービスを創出すべく、日々悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

事業会社のマーケティング部門に所属する匿名マーケター・みる兄さんが話題のプロダクトを考察する連載第3回は、洗練されたデザインのトースターやケトル、扇風機などで知られる「バルミューダ」を考察します。バルミューダの製品開発における工夫や、イノベーションを連続的に起こすための仕組みとは?

目次

今回のテーマは「イノベーションとブランドの関係」です。

前々から気になっていた、「バルミューダ」に着目してみました。代表取締役社長の寺尾氏のインタビューや関連書籍などを読むにつれ、“オシャレなデザイン家電”ではなく、コモディティ化した市場で“連続してイノベーションを起こしている先鋭的なブランド”だと認識を改めることになりました。

バルミューダの各プロダクトの開発ストーリーを追いながら、イノベーションを連続的に起こすための思考法や組織構成について考えていきたいと思います。

バルミューダの製品開発とブランド・レレバンス

バルミューダは2003年に代表取締役社長の寺尾玄氏が当時1人で設立した会社です。吹き抜けるような心地よい風を再現する扇風機「The GreenFan」や、スチームテクノロジーと温度制御で焼き立ての味と香りを再現する「BALMUDA The Toaster」など、これまでの家電とはひと味異なる商品を次々と開発しています。

画像出典:バルミューダ

バルミューダが作る商品は、既存カテゴリーの商品機能を改善するような開発をされていません。バルミューダは「体験」を通じて、同じカテゴリーの競合商品との違いを作り、価格や機能で比較されないような商品を生み出しています。市場に新たな“カテゴリー”を作ることにチャレンジしていると言えるでしょう。

このように、購買において、既存カテゴリーを超越した商品やサービスを市場展開するような概念を「ブランド・レレバンス」といいます。この概念は、ブランド論の大家デービット・A.・アーカーが書籍『カテゴリー・イノベーション』にて提唱しています。

ブランドは多額の予算をかければ大掛かりなマーケティングを行うことができるが、製品やサービスのあたらしいカテゴリーあるいはサブカテゴリーの形成を導くことができなければ、そしてライバルが意味や存在感を失うような新しい分野を誕生させることができなければ、市場に何の影響も与えることはできない。逆にそれができれば、売り上げ、利益、市場シェアの面で華々しい成功を収めることができる。成功とは、ブランド選好性の戦いではなく、持続可能な差別化を実現する革新的な製品・サービスを提供して新しいカテゴリーを形成することにより、ブランド・レレバンスの戦いで勝利を収めることであるのは明らかだ。

出典:『カテゴリー・イノベーション―ブランド・レレバンスで戦わずして勝つ』(日本経済新聞出版、デービッド・A. アーカー著)

「レレバンス(Relevance)」を和訳すると、「関連性・妥当性」です。アーカーが提唱したブランド・レレバンスの概念は、顧客とブランドの関係が「まずはカテゴリーという捉え方から始まる」という考え方です。

事例として有名なのが、「アサヒスーパードライ」です。ビールカテゴリーに「ドライビール」というサブカテゴリーを発生させ、市場をダイナミックに変化させました。アサヒビールは「アサヒスーパードライ」の好調な売上によって、ビール市場自体のトップシェアを取りました。しかし、この話には続きがあり、アサヒビールはその後、新たなサブカテゴリー「発泡酒」への参入が遅れ、先行したキリンに再びシェアトップの座を取られてしまったのです。まさに、ビール業界はブランド・レレバンスの戦いが最も頻繁に起きる市場の1つかもしれません。

ブランドを市場に投入し、競争するには、「ブランド選好モデル」と「ブランド・レレバンスモデル」の2つの方法があると『カテゴリー・イノベーション』で示されています。

―ブランド選好モデルとは―

顧客が検討する商品群のなかから選ばれるブランドになること、そして競合に打ち勝つことに集中する方法だ。(中略)そのカテゴリーのライバル・ブランドよりも好まれ、選ばれるようになること。つまりそのカテゴリーを定義するものの一つで他社より優れ、それ以外の面でも少なくとも他社に劣ってはならないということだ。

出典:『カテゴリー・イノベーション―ブランド・レレバンスで戦わずして勝つ』(日本経済新聞出版、デービッド・A. アーカー著)

昨今、ブランド選考モデルの中でマーケティング戦略を組み、戦うのは非常に難しくなっています。顧客からするとどのブランドも大差がないと思われている中では、不満足点が減り、代わりを探すことの意味が少なくなっています。異なる商品から得られる価値も特にない状況になっています。また、体力のある企業が既存商品をマイナーチェンジし、低価格な商品を投入する流れになると、その市場自体の利益率が低くなってしまいます。

―ブランド・レレバンスモデルとは―

市場競争に勝つための第二の方法は、購入決定と使用経験に対する見方を変えるような新しいカテゴリーあるいはサブカテゴリーを形成するやり方だ。この目標は、単にライバルに打ち勝つことではない。時代の流れであり、消費者の価値観にうまく合う存在となることで、自分以外の他社ブランドが、そのニーズを満たせない時代遅れのものに見えるようにすることだ。

出典:『カテゴリー・イノベーション―ブランド・レレバンスで戦わずして勝つ』(日本経済新聞出版、デービッド・A. アーカー著)

※イメージ(イラスト作成:Marketing Native編集部)

顧客は購買にいたるまでの行程を以下の流れで行います。

  1. カテゴリーあるいはサブカテゴリーを選ぶ
  2. 候補ブランドをいくつか選ぶ
  3. 検討グループから1つ購入ブランドを選ぶ
  4. ブランドを体験する

購買に至るまでに、顧客の頭の中のカテゴリー内に属しているブランドであることが重要になります。ブランド・レレバンスに関わるのは最初の2ステップであり、他のブランドが比較対象にならないカテゴリーあるいはサブカテゴリーを新たに作り出すことで、競合が全くいない状況を作ることが可能になるとブランド・レレバンスの概念に基づく戦略として書籍に示されていました。

バルミューダの製品をブランド・レレバンスの概念に照らし合わせてみると、例えば、「The GreenFan」は扇風機というカテゴリーの中で機能や価格でブランド選好されるのではなく、「心地よい自然な風を提供してくれる扇風機」という、扇風機の中に新たなサブカテゴリーを作り、競合ブランドとは比較されないブランド・レレバンスを生み出しています。

「The GreenFan」 画像提供:バルミューダ株式会社

「BALMUDA The Toaster」はトースターで焼けるパンの「味」の体験価値を変える。

「BALMUDA The Toaster」 画像提供:バルミューダ株式会社

「BALMUDA The Speaker」は音楽の輝きで新しい音楽体験を届ける。

「BALMUDA The Speaker」 画像提供:バルミューダ株式会社

「BALMUDA The Light」は「子どもたちの目を守る光」を提供する。

「BALMUDA The Light」 画像提供:バルミューダ株式会社

「BALMUDA The Lantern」は「味わい深いよい時間」を提供する。

「BALMUDA The Lantern」 画像提供:バルミューダ株式会社

商品のどれもが、コモディティ化した既存カテゴリーの基本機能の差ではなく、「体験」による違いを作り、そのカテゴリー内に顧客が認識可能な新たなサブカテゴリーを作っているのです。

ブランド・レレバンスに基づき、既存カテゴリーとは異なるサブカテゴリーを生み出すプロダクトを世に展開すると、顧客は機能性の高さを求める考え方から『その「体験」にお金を払う価値があるか?』という考え方に変わります。

1回の外食に数千円、宿泊の場合は1万円以上を払うことがあります。では、「最高に美味しいパンが毎日食べられる」としたら、いくらまで払えるでしょうか?一般的なトースターと「BALMUDA The Toaster」には、約2万円の価格差があります。大半のトースターは、「味」には長らく触れてきませんでした。日々の生活に驚きや感動、うれしくなるような「体験」をもたらしてくれる商品が、1年間(365日)で割ると約71円。3年間、ほぼ毎日使うとすると1日当たり約24円で手に入ります。

このように、「体験」によって顧客がブランドを選定する捉え方を変えてしまうことが、ブランド・レレバンスに基づく戦略です。バルミューダは、既存カテゴリーの中でどう差別化するか?ではなく、新たなサブカテゴリーを生み出すことで、ゲームチェンジを起こしていることがわかりました。

バルミューダのイノベーションについて

次に、バルミューダの歴史をひもときながら、イノベーションを継続的に起こせる理由について深掘ります。バルミューダのイノベーションは、書籍『ビジョナリーカンパニーZERO』に記載されている“イノベーティブな企業になるために必要な6つの基本要素”に当てはまる部分が多いと感じます。

イノベーティブな企業になるために必要な6つの基本要素

1 どこで生まれたアイデアでも受け入れる力
2 自ら顧客になる
3 実験と失敗
4 社員がクリエイティブになる
5 自律性と分権化
6 報酬

出典:『ビジョナリーカンパニーZERO ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的な企業になる』 (日経BP、ジム・コリンズ、ビル・ラジアー著)

2.の「自ら顧客になる」について書籍では、パタゴニアとAppleが商品開発において「自分が欲しいものを作った」事例が取り上げられています。

代表取締役社長の寺尾氏は、書籍『行こう、どこにもなかった方法で』でバルミューダ創業までの経緯を記しています。

10代後半は海外を放浪する旅をしていた寺尾氏は帰国後、大手レーベルに所属するミュージシャンとなり、約10年間音楽活動を続けたのちに夢破れて、モノづくりの道を歩み始めたそうです。どこかのメーカーや工場に入るわけでもなく、東急ハンズや秋葉原の電気街に通ったり、近くの町工場に電話をして訪問したりと独学で情報を集めながら、モノづくりを学んでいたと書かれています。

そして、最初に制作したのが、Macのノートパソコンの冷却台であり、キーボードの打ちにくさを解決する「X-Base」です。手作りということもあって、価格は1台3万円の商品でした。

※「X-Base」(写真は発売当時のもの)。画像提供:バルミューダ株式会社

顧客層をMacユーザーに絞ったことで、高額ながらMacのニュースサイトに取り上げられるなど、話題にもなり数百台を販売しました。「どのマーケットなら売れそうか?」といった視点でMacに絞ったのではなく、寺尾氏自身がミュージシャン時代にMacユーザーであり、そのブランドを好むタイプのパーソナリティ(シンプル/新しいガジェット好き)を経験上でわかっていたようです。

バルミューダはその後、2004年にLEDデスクライト「Highwire」、「Airline」(2008年)などを製造し、高価格帯ながらも洗練されたデザインが評価され、売上を伸ばしていきました。バルミューダは、パタゴニアやAppleと同じように、寺尾氏が「自分が欲しいものを作る」スタンスで商品を開発していったのです。

そんな折、バルミューダに分岐点となる大きな出来事が起きました。

リーマンショックが起き、バルミューダこだわりの高価格帯アイテムの注文がピタッと止まってしまったそうです。

「不況の影響はあったが、そのとき初めて気付いたのが、自分が理想とするモノづくりと、一般的な消費者が欲しいものとは決して一致しないのだという事実だった。例えば我々が作った『Airline』というデスクライト。表面のつややかな黒い塗装にこだわり、塗装を3回も施すほどに手をかけた美しいデザインの商品だが、気が付けば自分ですら簡単に買えない値段になってしまっていた」

出典:『バルミューダ 奇跡のデザイン経営』(日経BP、守山久子著)

倒産の危機を前に、寺尾氏は多くの人が必要性を感じるものを作ることの重要性を痛感したと言います。バルミューダのWebサイトには「ここで倒れるなら、作りたかった製品の開発をしよう」と寺尾氏が決意したことが書かれています。

参考:バルミューダ『バルミューダの歴史3 「GreenFan」開発の背景』

この転換について、『「自己愛」を捨てる。』と寺尾氏は表現していました。この言葉をそのまま受けると、『ビジョナリーカンパニーZERO』に記載されていた、「自らを顧客とする」を止めたことになります。

しかし、筆者からみると、『「自己愛」を捨てる。』と表現したのは「自分が欲しいものを作る」から、「自分とそのプロダクトが好きそうな人たちに向けてものを作る」に変化したのだと思います。以前は孤高のロックスターだった寺尾氏が、時流の流れを捉えたポップな部分と自分のロックな部分を掛け算する思考へと変わっていったと感じます。

この後、バルミューダ独自の新技術「グリーンファンテクノロジー」を搭載した扇風機、「GreenFan」が2010年に完成します。この扇風機は、自然に生まれるそよ風を体現する画期的なアイテムでした。「GreenFan」は寺尾氏の原体験である、小学生時代に感じた「坂道を下る自転車の気持ちよい風」を再現する=「自分を顧客とする」ことに加えて、地球温暖化と省エネを気にかけている人が増えている=「多くの人に必要だと思ってもらうもの」という時代の流れを掛け算する思考が生まれたことにより、今までにないカテゴリーを生み出すイノベーションが起こったのだと思います。

バルミューダが今年発表したキッチンシリーズ第5弾・コーヒーメーカーのエピソードも興味深い事例です。

「BALMUDA The Brew」  画像提供:バルミューダ株式会社

技術的な課題から開発プロジェクトは難航し、一度断念しています。それから数年後、技術部門のソフトウェア開発者として入社したコーヒーマニアかつハンドドリップの名人である男性より、「コーヒーメーカーを作らせてほしい」との発案を受け、バルミューダは再び模索しますが、またしても断念。「会社の資金をコーヒーに使うことは絶対にしない」と寺尾氏は通達します。しかし、男性は自分で研究を続け、強い苦みがありつつもスッキリとした後味のコーヒーを生み出すメソッドを考案したのです。そこから、「BALMUDA The Brew」の開発が始まったと言います。

参考:バルミューダ「BALMUDA The Brew開発ストーリー」

これは、イノベーティブな企業になるために必要な6つの基本要素の1.「どこで生まれたアイデアでも受け入れる力」をまさに実践している例です。

バルミューダは、代表取締役社長の寺尾氏の発想だけでなく、社員からのアイデアを受け入れる力にも長けていることがわかります。

また、バルミューダは開発にあたって、徹底した施策検証を行っています。例えば、書籍『バルミューダ 奇跡のデザイン経営』によると、2012年に発売した空気清浄機「AirEngine」では、吸引と送風という役割の異なる2つのファンを使って風量を確保するため、プロペラを100個作ったそうです。寺尾氏は、「われわれの商品開発にかける時間とコストのおおよそ9割は、実験に費やされる」と語るほど、実験とその失敗から得られるものを大切にしています。

これは、イノベーティブな企業になるために必要な6つの基本要素の3.「実験と失敗」を実践している例です。

残念ながらイノベーションは本質的に未知の要素がいっぱいだ。あるアイデアが優れているかどうか確認する最善の方法は実験すること、試してみることだ。当然ながらその結果たくさんの失敗を経験するだろう。ボツになるアイデアはたくさん出てくる。だがそれもプロセスの一環だ。イノベーションに実験と失敗はつきものであり、実験と失敗なくしてイノベーションは絶対に生まれない。

出典:『ビジョナリーカンパニーZERO ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的な企業になる』 (日経BP、ジム・コリンズ、ビル・ラジアー著)

バルミューダの商品開発エピソードを見ると、「実験と失敗」をいくつも越えて、商品化されていることがわかります。これは、寺尾氏がバルミューダ創業期に町工場で新たなプロダクトを生み出すにあたり、実験と失敗を繰り返してきた原体験が大きいと感じます。

また、バルミューダでは商品開発のプロセスをコンセプト確立/技術確立/製品確立/量産確立と4つのステージに分けることでその実験と失敗によるイノベーションを組織として管理する体制を整えています。

画像出典:バルミューダ FY2020_4Q事業計画及び成長可能性に関する事項

このように企画書ベースではなく、試作品からスタートする仕組みも非常に興味深い取り組みです。この組織とワークフローによって、「実験と失敗」そして「自律性と分権化」を仕組み化し、バルミューダはイノベーションという不確実性を管理することにチャレンジしています。

バルミューダの追い風となる顧客の変化

イノベーションを起こし、コモディティ化したカテゴリーに対して、新しい「体験」によるサブカテゴリーを作る。文章にして書くとシンプルにはなりますが、これを企業が成し遂げるのはなかなか難しいものです。バルミューダは、一つひとつの商品開発にこだわり、また開発のプロセスや組織作りもイノベーションを継続できることを軸に取り組んでいると感じました。

筆者も商品開発部門にてプロダクトマーケティングを担当していた時期があります。機能の改善ではなく、顧客が認識可能な違いを生み出す商品を企画し、世の中に出すことは途方もない道のりです。バルミューダは各カテゴリーでそのチャレンジをしている希有なブランドと言えるでしょう。

そしてバルミューダにとって、ある生活者の変化が追い風になっていることに気が付きました。それがSNSの影響です。

Instagramを見ていると、投稿内容やユーザーのコメントなどから「キッチンを自分の好きなものでそろえたい」「家具を選ぶのと同じ感覚で家電を選びたい」という消費者が増えていると感じます。

これは、筆者も体感しています。いま、筆者は戸建ての住宅を建てているのですが、その過程で、キッチンやインテリアに関する情報をInstagramで調べることが増えました。

例えば、ダイニングチェアも「座る」という機能軸で探せば1万円台で良い商品があります。しかし、くつろぎの空間にお気に入りのダイニングチェアがあること自体で生活の満足度が高まるでしょう。こうした満足度は車や時計、ブランドバッグを持つこととも似ていますが、外に出るわけではない自宅の所有物にも生まれています。Instagramで「こんな空間で生活したい」という情報に触れるにつれて、機能ではなく、デザインを含めた“そのアイテムがある生活”自体に価値を感じるように考え方が変わってきました。

この価値観の変化の潮流にいるのがバルミューダだと思います。Instagramのハッシュタグを見てみると、#バルミューダトースターが約2万件、カテゴリー名の#トースターが約6万件。1つのブランドがカテゴリーのハッシュタグ総数の3割を占めています。市場シェアが5.3%ですから、SNS上での投稿数でのシェアが非常に高いことがわかります。

画像出典:バルミューダ株式会社 2021年12月期 第2四半期 決算説明会

面白いのが、最近のモデルハウスのキッチンには、かなりの割合で「BALMUDA The Toaster」や「BALMUDA The Range」が置いてあります。これは、モデルハウスが大切にしている「心地よく過ごせる良い空間」を構成するカテゴリーとして、バルミューダが第一候補に入っていることの証明とも言えるでしょう。もしかしたら、バルミューダが、目的を持ってモデルハウスに営業をかけているかもしれませんが(それはそれで、さすがの戦略です)。

おわりに

この連載で注目するブランドについて調べると、そのブランドの歴史や大切にしていることを知るにつれ、僕の購買意欲も刺激されます。今回も寺尾氏の熱意、そして組織としてイノベーションを管理し、再現しようとするチャレンジを学ぶことで、僕自身も大きな学びを得るとともに購買意欲が刺激されました。さっそく、妻に「パンがおいしくなるトースターとか、ちょっと興味ない?」「新居のキッチンには黒系のレンジが合うんじゃないかな」「クーラーよりも風が気持ち良い扇風機とか……」と外堀を埋める活動をし始めています。

半年後には、妻を無事に口説き落とし、バルミューダのレビューをツイートしているかもしれません。

今後もバルミューダがどのカテゴリーに着目し、どんな「体験」を提供することで、イノベーションを起こすのか?いちファンとして期待しながら注目していきたいと思います。

みる兄さん

記事執筆者

みる兄さん

匿名アカウントなマーケター。事業会社のマーケティング部門に所属している。
Twitter:@milnii_san
note:https://note.com/milnii
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