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日本人の7割が「広告に自分の姿を見いだせない」と回答。これからの広告に必要なインターセクショナリティに関する調査をUN Womenが発表

最終更新日:2021.12.29

UN Women(国連女性機関)日本事務所は、日本・トルコ・イギリス・アメリカの4カ国を対象に、広告におけるインターセクショナリティ(交差性)の影響を調査した「Beyond Gender 2(ビヨンド・ジェンダー2)」の日本語訳版を発表した。

調査からは、多くの生活者が広告に対して、自分と同じような人が広告に登場することがあまりないと感じていることと、その感覚は、広告内のジェンダーの描かれ方の問題とも深く結びついていることがわかった。

目次

    インターセクショナリティの存在と影響力を測る「Beyond Gender 2(ビヨンド・ジェンダー2)」

    インターセクショナリティとは日本語で「交差性」とも呼ばれる言葉で、人種、階級、ジェンダーなど、個人やグループに適用される社会的属性が重なり合い、差別や不利益が重複して形成されることを指す。UN Womenの発表した資料によると、広告業界においては、一次元的な社会の見方に依存しすぎることなく、複数の交差するアイデンティティを持つ人々を表現する広告の必要性を示すために用いられてきた言葉であると言う。

    UN Womenは、メディアと広告によってジェンダー平等を推進し有害なステレオタイプ(固定観念)を撤廃するための世界的な取り組み、アンステレオタイプアライアンスを行ってきた。企業の広告活動がポジティブな変革を起こす力となり、社会から有害なステレオタイプを撤廃することを目的に、持続可能な開発目標(SDGs)、特にジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメント(SDGs 5)の達成を目指す。アンステレオタイプアライアンス日本支部は、2020年5月に設立され、現在の参加企業は17社。

    今回UN Womenが行った調査「Beyond Gender 2(ビヨンド・ジェンダー2)」は、アンステレオタイプアライアンスの一環として、日本・トルコ・イギリス・アメリカの広告におけるインターセクショナリティの存在と影響力を測るもの。調査は、グローバル・マーケティング・リサーチ会社イプソスが実施、2021年4月に各国2,000人の回答者を対象に、オンラインで行われた。

    なお、本調査は、カンヌライオンズ(世界最大規模の広告・コミュニケーション関連アワード・フェスティバル「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」を主催)がスポンサーとなっている。

    「Beyond Gender 2(ビヨンド・ジェンダー2)」調査結果

    1. インターセクショナリティを描くブランドへの親近感は高くなる

    さまざまな社会的属性を持つ人々を表現するインターセクショナルな広告は、ブランドに対する消費者の「親近感」を高めることがわかった。広告を見た後のブランドへの親近感には、トルコ(+3.50)、イギリス(+4.09)、アメリカ(+5.50)で大きな効果があり、日本(+1.23)での効果はやや劣った。

    2. 「広告に自分の姿を見いだせない」との回答は各国で過半数、日本は7割

    広告に対する反応には各国で大きな違いがあったが、すべての国において過半数が「自分と同じような人が広告に登場することはあまりない」と感じていた。日本では「広告の中に自分を見いだすことはほとんどない」と回答した人が68%となり、4カ国の中で最も高くなった。また、日本では「自分のために作られたと感じる商品を容易に見つけることができる」と答えた人は、10人中4人という結果となった。

    3. 多くのブランドが描いている伝統的家族やジェンダー役割の人々は、日本の多くの消費者の生活実態を反映していない

    6割を超える人が「多くのブランドは未だに、現実を反映しない伝統的ジェンダー役割の人々を描いている」「多くのブランドは未だに、広告において伝統的な家族内の役割に依存している」と回答した。また、日本の広告は伝統的に、個人よりも調和を重視する文化を反映しており、特に女性らしさに関連する場合には、ステレオタイプに挑戦するのではなく強化する傾向がある、という意見が多く出された。

    広告やメディアは人々の価値観や行動に影響を与え、社会的慣習を形成する力を持っている。アンステレオタイプアライアンス日本支部アドバイザーであり、東京工業大学リベラルアーツ教育研究員准教授の治部れんげ氏は「広告におけるジェンダー表現に関心を寄せる日本企業や行政機関が増えている。国際比較やインターセクショナリティに関心があるビジネスパーソンに、このレポートを読んで組織内での議論に生かしてもらいたい」とのこと。

    「Beyond Gender 2(ビヨンド・ジェンダー2)」調査レポートはこちら

    国連女性機関 日本事務所 公式サイト

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