2018.02.06

コンテンツマーケティングの流れがわかる!見込み客の集客方法

インターネットの普及により、従来は「情報を受け取る姿勢」であった消費者が、「情報を積極的に収集する姿勢」へと変化し、「ZMOT」と呼ばれる購買行動モデルが知られています。
その消費者の変化に対応したマーケティング手法が、コンテンツマーケティングです。しかし、具体的な進め方がわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、コンテンツマーケティングについて重要なポイントを押さえながら、わかりやすく解説していきます。

目次

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、どのようなものなのでしょうか。メリット・デメリットに触れながら基本情報をご紹介します。

定義

コンテンツマーケティングとは、顧客が求める情報を適切なタイミングで提供し、ファンとして定着させるマーケティング手法です。最終的には、商品購入や問い合わせなどにつなげることを目指します。顧客の関心が高い話題を把握し、価値のあるコンテンツを作成・発信することが大切です。
優良なコンテンツを作成した結果、ニーズが具体的でない見込み顧客ともいち早く接触し、その後も接点を維持し続けることが可能になります。

コンテンツマーケティングが注目されるようになった背景

コンテンツマーケティングが注目を集めるようになったのは、スマートフォンの普及などを契機とし、2010年頃に起こった消費者の購買行動の変化が背景としてあります。
それまでの購買行動は次のようなものでした。

  1. マスメディア・バナー広告などを通じて商品やサービスを知る
  2. 店舗やWebサイトを訪問する
  3. 検討し、購入する
  4. 商品やサービスを体験する

しかし、スマートフォンが普及したことにより、消費者は疑問や不安に感じたこと、欲しいものなどがあれば、インターネットで情報を検索し、解決する機会が増えたのです。そこでGoogleが2010年に提唱したのが、「ZMOT(Zero Moment of Truth)」という概念です。

ZMOTによると、消費者は購入以前(Zero Moment)に情報を収集し、ある程度購入の意思を固めた状態でWebサイトや店舗を訪問、購入に至ります。そのため、ユーザーがWebサイトを訪問した後に商品やサービスを売り込むことは難しくなりました。バナー広告を出稿したり、リスティング広告を出稿したりするだけでは、顧客は集まりません。そこで注目されたのが、見込み顧客に接することができるコンテンツマーケティングです。

メリット

1. 従来の広告宣伝費と比べて費用を抑えられる

コンテンツマーケティングは広告宣伝費を抑えることができます。外部の企業に制作を依頼する場合は制作費が発生しますが、従来の広告宣伝費と比べると、少ない予算で取り組めます。例えば、テレビCMや雑誌への広告出稿は単価が高く、リスティング広告はクリックごとに課金が発生し、集客数が増加すれば広告費も膨れ上がっていくでしょう。

さらに注目したいのは、コンテンツの蓄積効果です。マス広告やWeb広告とは異なり、コンテンツマーケティングは発信したコンテンツがインターネット上に蓄積されます。前者のマス広告・Web広告による宣伝は、期間が過ぎれば終了します。しかし、後者であるコンテンツマーケティングは、蓄積された情報が多いほど、見込み顧客との接点を増やし、半永久的に集客に作用します。

よって、コンテンツマーケティングは作成時にこそコストがかかりますが、コンテンツが半永久的に価値を持って蓄積されることにより、高い費用対効果が得られます。

顧客を育成できる

コンテンツマーケティングは顧客のニーズに合わせたコンテンツを用意するため、顧客育成につなげることができます。

潜在顧客層には検索を通じてWebサイトや自社商品・サービスを認知してもらいます。一方で、見込み顧客には疑問や悩みを解決するような情報を提供し、信頼関係を築いていきます。そして、最終的には問い合わせや商品の購入へとつなげるのが理想的な流れです。

特定分野で情報を発信し続けるとポジションを確立できる

コンテンツを通じて専門分野に特定して情報を発信し続けると、顧客から信用を得ることができます。例えば、ある企業が特定のテーマを主題にコンテンツを発信し続けたとします。すると、その企業は「発信しているテーマの専門である」と世間から見られるようになります。また、顧客のニーズを予測し、関心のある情報を継続して発信することで、「この分野において特化した企業」として認識されるでしょう。

専門分野におけるポジションの確立は、ブランディング効果も得ることができます。

デメリット

1.良質なコンテンツを発信し続ける必要がある

コンテンツは継続的に発信し続けないと、顧客の不信感につながるおそれがあります。
例えば、購入を検討している商品を検索した場合を想像してみてください。その企業のオフィシャルブログの記事がまったく更新されていなかったら、不信感を抱くのではないでしょうか。
良質なコンテンツを定期的に発信するには、継続するための体制や環境が必要になります。また、コンテンツ制作の担当者はトレンドに敏感で、常にアンテナを張り続けられる人材であることも大切です

2.直接的な成果が出るまでに時間がかかる

コンテンツのテーマや露出先によって異なりますが、検索エンジン経由からのユーザーアクセスを想定しているコンテンツ(ページ)の場合、急な効果を感じるのは難しいでしょう。3カ月~半年以上の継続で、コンテンツ増加によるユーザーのアクセス数の増加が確認できるといわれています。さらに、製品やサービスに関する情報を発信してアクセスを集めても、顧客がどのような情報に興味を持つかを確実に想定することは難しく、必ず顧客になるという確証はありません。

混同しがちで注意が必要なポイント

コンテンツマーケティングについて学ぶ方の中には、コンテンツSEOと混同してしまっている方が多い傾向にあります。コンテンツSEOとの違いを確認してみましょう。

SEOとは検索エンジン最適化を意味するWebマーケティング手法の一つです。ユーザーがキーワードを検索した際に、Webサイト上で検索結果が多く露出されるために行う施策のことを指します。手法と目的をわかりやすく分類すると、下記のようになります。

手法 目的
コンテンツマーケティング ・新規顧客の創造
・認知から問い合わせ、購入へと段階的に顧客との関係性を構築するコンテンツを用意
・検索ユーザーのニーズや意図を網羅しているため、
結果的に制作したコンテンツの検索順位が上がることがある
コンテンツSEO ・Googleから評価されるコンテンツを作成し、
検索順位を上げることが目的
・作成したコンテンツは潜在顧客層の集客につながることもある

コンテンツマーケティングは、時にコンテンツSEOとしてGoogleに評価され、Webサイトの集客数増加に貢献することがあります。理由は、検索ユーザーのニーズや意図を網羅したコンテンツが制作されるためです。コンテンツがGoogleから評価されると検索結果で上位に表示されるようになり、多くの人の目に触れやすくなるため、サイトを訪れる人が増加します。

コンテンツマーケティングを実践する際の流れ:準備編

コンテンツマーケティングはどのような段階を踏んで始めるのでしょうか。まずは、コンテンツマーケティングに必要な準備を見てみましょう。

ゴールの設計

コンテンツマーケティングを実施する最初の第一歩はKGI(※)の設計です。コンテンツマーケティングは「潜在顧客層の獲得」と「顧客の育成」に力を発揮します。そのため、明確な目標がないと短期間での効果が見えづらいので、コンテンツマーケティングの企画自体が自然消滅してしまうおそれがあります。
※KGI(Key Goal Indicator):重要目標達成指標

ペルソナの設計

ペルソナとは、商品やサービスのターゲットである、最も象徴的なユーザー像のことを指します。実在するかのような詳しい属性情報や趣味、価値観、生活パターンを作成することで、情報を届けたいターゲットは誰なのかを明確にします。ペルソナの設計によりユーザー視点での意思決定と、コンテンツを作成する側の認識のすり合わせが可能になります。

コンテンツマップの設計

コンテンツマップとは、サイトのコンテンツ構成を可視化した図のことです。サイトを作成する際や、大幅なリニューアルの際に作成します。コンテンツマーケティング戦略の全体像を俯瞰することで、設定したペルソナに対して不足しているコンテンツの領域を発見できます。

カスタマージャーニーの作成

カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスを認知し、購買行動に至るまでのプロセスを描いた想定図を指します。
カスタマージャーニーを作成するとユーザーの導線が明確になり、どの段階のユーザーにどのようにアプローチすればいいのかが明確になります。製品やサービスに対して顧客が抱いている思いをすべて想定し、そのニーズに応じたコンテンツを設計すれば、世の中から注目されるマーケティングを実現できるでしょう。また、コンテンツを作成するにあたって社内で共通の認識を持つことができ、内容にズレが生じにくくなります。

具体的な作成方法

カスタマージャーニーを用意する際は表を作成し、空欄を埋めていくと良いでしょう。
ユーザーが商品やサービスに関心のない状態から購買に至るまで、購買意欲度を段階的に分けていき、当てはまるターゲットやコンテンツなどを考えます。
例えば、以下のような表が挙げられます。

ターゲットの欄には、想定される顧客の人物像を記載します。アクションの欄には、「気になる情報を検索する」「商品を購入する」など、ターゲットにとってほしい行動を書いてみましょう。その上で、アクションを引き起こすために必要なカテゴリやコンテンツ、キーワードの例を埋めていけば良いでしょう。

コンテンツマーケティングを実践する際の流れ:制作・運用編

実際にコンテンツを作成するにはどのような注意点があるのでしょうか。コンテンツの制作に大切なことと、運用の仕方について見てみましょう。

注目されるコンテンツの制作

コンテンツマーケティングでは、潜在顧客から注目されるコンテンツを作成し、提供することが重要です。顧客が利益を得られるような情報を発信することで、満足度が高まり、価値のあるコンテンツとして評価されます。

コンテンツの種類

ブログ(オウンドメディア)

企業が運営し、情報を発信するブログやオウンドメディアでは、テーマを一つに絞ったコンテンツを数多く制作し、サイト上に蓄積していくのが一般的です。小さな集客口から、幅広く見込み顧客を集めます

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、調査結果や導入事例といった膨大な情報を一つの記事にまとめたスタイルのコンテンツです。Webサイトでダウンロードできるような形式が多く見られます。ホワイトペーパーの場合は、一つのコンテンツで大量の顧客獲得を目指します。情報の質と量が高ければ、SNSで拡散することもあります。

動画

情報を視覚的に伝えられる動画もコンテンツマーケティングには有効です。ブログやホワイトペーパーなどに比べて、制作するのに手間とコストがかかりますが、テキストでは伝えづらい難しい情報も映像でわかりやすく届けることができます。企業ブランディングにつながる可能性もあります。

良質なコンテンツを作るポイント

コンテンツを制作する際は、オリジナリティの高いコンテンツにすることが第一です。他社サイトなどに掲載されているコンテンツをコピー&ペーストするような行為は避けましょう。
また、コンテンツのテーマは明確にし、一つの記事について一つのテーマを設定するのが望ましいです。ユーザーのニーズにきちんと応えるものを作りましょう。

ユーザーへの拡散

作成したコンテンツを顧客に届けるためには、さまざまなチャネルでコンテンツの拡散を図る必要があります。コンテンツが顧客に届いてこそ、マーケティング手法として成り立つからです。

例:検索エンジン(SEO)/ソーシャルメディア(Twitter、Facebook)/メール配信/プレスリリース/広告

よいコンテンツを作成し、顧客のもとへ届けることが、コンテンツマーケティングでは重要です。

検証

コンテンツマーケティングの成果は見えづらいので、正しいプロセスを歩めているかを確認するために、KPI(※)の設定が欠かせません。

効果測定に用いるツールの一つとしては、Google Analyticsがよく知られています。Googleが提供する無料アクセス解析ツールで、Googleアカウントを取得すれば無料で利用可能です。サイトのアクセス数や、よく見られているページなど、さまざまな観点で分析し、顧客の情報ニーズを把握することができます。

以下の表に、KPIとして設定する数値の例を挙げてみました。最終目標を達成するためにモニタリングするべき指数は膨大にあり、戸惑う方が多いかもしれません。大切なのは、「コンテンツのターゲット」と「読み手に促したい行動」を軸に設定することいえるでしょう。

測定したい項目 測定する数値
コンテンツマーケティングの準備 ☛用意したコンテンツの数
見込み顧客との接点数 ☛メインワードの検索順位
☛リーチ数、view数、CL数
☛検索エンジンからの流入
☛新規訪問率
内容の満足度
コンテンツに対する満足度
☛直帰率
☛滞在時間、読了率
コンテンツに対する満足感
信頼度
ブランドアウェアネス
☛平均ページビュー数
☛ソーシャルシグナル
☛ブランド名検索の増加・流入
収益 ☛コンバージョン

明確なゴールやペルソナの設計とコンテンツ内容で差がつく

コンテンツマーケティングは、知識と制作可能な体制があれば始めることができます。
より多くの顧客を集めるためにも、コンテンツマーケティングは良質なコンテンツ制作が必須です。さらに、明確なゴールの設定やペルソナの設計、コンテンツマップ、カスタマージャーニーの作成など、入念な準備を行うことで、その後のコンテンツ制作・運用がスムーズになります。

順調にコンテンツを制作できれば、顧客を育てることも可能です。そのためにも、顧客の関心がある話題を把握し、注目される良質なコンテンツ作りを目指しましょう。

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